上級者理論                                            


 9タイプの家族名・いろいろな呼び方


 各タイプの性格の全体像を家族名で表わす方法は、その性
格や人間関係を説明する場合に、とても理解しやすいようで
す。最近では、しばしば引用しており、この家族名で性格分
析できるようになって、さらにクリアになったことが幾つか
あります。それを少しずつお知らせして行こうと思います。

1 大人タイプ

「大人タイプ」と名づけたタイプがあります。それは「おば
あさん・おじいさん・おとうさん・おかあさん」です。大人
タイプ(9・8・5・2)なのですから、家族を守る意識が高く、
全体的で大まかなことに注意が行きます。おとなっぽいイメ
ージのある人たちです。

 おばあさんタイプを除いた3つのタイプ(8・5・2)の共
通項は、攻撃タイプということです。傲慢になりやすく、強
引で優位的に振る舞い、命令したり指図したがる傾向があり
ます。自分より上位の人間、つまり、強い人間や賢い人間に
対抗意識がよく起きます。それゆえ、生意気に見られやすく、
上位者からの受けが悪くなる傾向があります。また、自己中
心的になりやすいのですが、責任感が強くて、大胆で勇敢に
もなり、自立的で依存心が少ない傾向があります。しかし、
自分の非を認めにくく、謝ったり頭を下げることは容易では
ありません。

 おばあさんタイプ(タイプ9)は、調和タイプで、強調性
があり、どの人にも「いい顔」をして、誰をも敵に回さない
ように行動しています。穏やかに暮らしたい人たちで、あま
りよい表現ではありませんが、いわば「人畜無害路線」です。
ですから、上位の人にもそれほど反発せず、下位の人にも露
骨に優位性を見せることはありません。バランスがよく中庸
で、破滅的とか破壊的にもなりにくく、いつも温和で受容性
があるので、「オアシスの人」という呼び名を付けているほ
どです。
 なお、家族を守る意識は、タイプ9w8のほうにあり、サ
ービス精神はありません。家族へのサービス精神があるのは
タイプ9w1のほうで家族を守るという意識は低いようです。


2 子どもタイプ

 
一方、「子どもタイプ」と名づけたタイプがありますが、
それは「長女・長男・次女・次男・末っ子」です。子どもタ
イプ(1・7・6・3・4)なのですから、家族を守るというよ
りは、家族のために役立つ人間になり、評価されたがります。
どちらかというと受け身のほうで、家族の一員に入っていれ
ば安心ですが、家族から不要の存在になる心配があり、不安
感は大人タイプより強くなるかもしれません。

 大人や上位の人間に対して、良い子となり、優等生的で礼
儀正しくなります。また、子どもタイプなので、無責任とな
りやすく、依存的になりがちです。大局的というよりも、細
かいところを気にして、周囲の人たちからの視線を気にかけ
ます。腰が軽くて、臆病で怖がりです。強い人間には従順に
なり、弱い人間には態度が大きくなります。ライバル意識が
高く、他と比較ばかりしてしまう傾向があります。

 しかし、謙虚で用心深く、警戒心が強くて、甘えん坊で寂
しがり屋です。自分の非を認めて、謙虚に反省しますが、す
ぐに謝る傾向があり、人に謝るのはたやすいでしょう。生涯、
青年風か少年少女的なところがあり、遊び好きで、子どもっ
ぽいイメージのある人たちです。

3 男性タイプ

  「男性タイプ」と名づけたタイプがありますが、それは
「お父さん・長男・次男」です。男性タイプ(8・7・3)な
のですから、男性っぽいところがあります。自己顕示欲が
強く、目立ちたがり、上昇志向が強く、出世したがります。
つまり、欲望が強くて、高いステータスを望み、そのため
にガンバル人たちです。計算高く、不利にならないように、
不利益を受けないようにと油断しませんが、疑り深くもな
ります。自分の良いところを大きく見せて、悪いところは
隠して、要領の良いところがあります。

 チャンスをうかがい、派手なことをしたがります。見栄
っ張りで、地道なことより、一攫千金を狙う傾向もありま
す。目立つことや楽しいことをしたがり、地味なことや裏
方仕事はしたがりません。あまりコツコツ型ではありませ
んが、状況判断が的確で、敏捷です。ドライで割り切りが
よく、効率性を重んじます。自分しか信じられず、利己主
義的です。性的な魅力を大切にしており、美しさやセクシ
ーさを高く評価するタイプです。興奮と刺激、新奇なもの
を求めて、意欲的になりやすいタイプです。


 
この3つのタイプが、実際にも男性であると、とても男
っぽくダンディで、女好きです。幼い時から、女性を意識
し過ぎて「おませ」になるか、または、「うぶ」にもなり
ます。女性が苦手にもなり、自然体で付き合えず、女性に
期待したり愛情を求めています。心の中に理想の女性像を
持っています。そして、母親の存在が大きく、父親の存在
はかすみがちか、または、父親には構えず、素直に気楽に
付き合える傾向があります。

 しかし、このタイプの女性は、あまり女性的ではなく、色
っぽさも少なく、どこかガサツと言えるかもしれません。自
分が女っぽくないことを自覚しており、服装や髪型などで、
女らしくなるように工夫している人も少なくありません。同
性に厳しくなるか苦手になるか、さまざまで、同性を意識し
過ぎます。
 従って、男性とは、さながら仲間のようで気楽に付き合え
る傾向があります。なにしろ、本質が「男性的」なのですか
ら、男の世界には自然に入っていけるのでしょう。

 以上、この3つのタイプは、女性や女性的なこと、母性や
母性的なことに関して、構えの強いタイプです。



4 女性タイプ


 
一方、「女性タイプ」と名づけたタイプがありますが、そ
れは「お母さん・長女・次女」です。女性タイプ(2・1・6)
なのですから、女らしい細やかな心使いをします。家族みん
なが仲良く助け合うべきだと考えがちで、話し合いを大切に
します。
 少し利他主義的なところがありますが、全体主義的にもな
ります。つまり、何でも公正にしたがり、ルールを守り約束
を大切にして、公平や平等を求めます。みんなが同じように
行動するべきだと考えて強要などもするかもしれません。

 また、努力家となりやすく、地道にコツコツと努力し、裏
方仕事を嫌わず縁の下の力持ちもします。誠実で裏切らず、
相手の気持ちを察します。
自分の欠点も弱点もあまり隠し立
てしません。また、なかなか割り切れず、非合理的にもなり
ますが、人を信用しやすく、信頼関係や絆を大切にする傾向
があります。


 この3つのタイプが、実際にも女性であると、とても女っ
ぽく、色っぽい仕草をして、男性に厳しくなるか、男性を意
識し過ぎます。ある意味では男好きで、幼い時から男性を意
識し過ぎて、男性を怖がるか警戒します。または、男性を慕
うか嫌うか反発するかさまざまで、無関心ではいられません。
また、男性に期待しており、力強く指導されることを求めて
おり、心の中に理想の男性像を持っています。
 そして、父親の存在が大きく、母親の存在はかすみがちで
す。また、母親には構えず、素直に気楽に付き合える傾向が
あります。

 
 
しかし、このタイプの男性は、あまり男性的ではなく、ど
こか女らしく、おばさん風かお姉さん風で、女性とは気楽に
付き合える傾向があります。なにしろ本質が「女性的」なの
ですから、女の世界には自然に屈託無く入って行けます。
 以上、この3つのタイプは、男性や男性的なこと、父性や
父性的なことに関して、構えの強いタイプです。

5 無性タイプ


 「無性タイプ」と名づけたタイプ
がありますが、それは
「おばあさん・おじいさん」で、タイプ9とタイプ5のこと
です。無性型というのは、比較的に性的な存在ではなく、性
にはあまり関心がなく、あっさりとして、こだわりがなく、
自然に向き合えます。

 そして、興奮しにくく、ハイテンションになりにくい傾向
があります。例えば、カラオケなどで大ハシャギできるのは、
子どもタイプのほうですが、このタイプは騒げず、取り残さ
れてしまうでしょう。

 安定型で、精神的な動揺や振幅が少なく、落ち着きがあり
ます。また、性的な魅力に欠ける傾向があり、性的な魅力を
それほど高く評価しない傾向があるとも言えます。
目立ちた
がらず、セクシーな服装を避けます。派手さを嫌い避けて、
実際にもあまり目立ちません。化粧や髪型にこだわることは
なく、質素で地味な傾向があります。

 あまり意欲的ではなく、無欲となりがちで、あきらめも早
いでしょう。腰が重くて軽快に動けません。好奇心は少なく、
少し怠惰となり、意欲満々にはなりにくいタイプです。体力
が無いかのようで、大きな責任を負いたがりません。平穏な
毎日を求め、大きな変化のない暮らしをしたがります。

 保守的で堅実で、寛容で、要領が良いとは言えず、計算高
くもありません。あまり、他人に介入せず干渉もせず、自分
もされたがりません。また、遊びたがらず、楽しみを追うこ
ともなく、淡々としており、どこか枯れており上品に見えま
す。
 ただし、タイプ5は緊急時には動けるタイプであり、変化
にも対応できるので、心のどこかで緊急時を待っているかも
しれません。タイプ9よりは好奇心が強く、何でも知ってい
たがり、同じような毎日を好まない傾向を少しですが併せ持
っています。

6 中性タイプ

 
一方、「中性タイプ」と名づけたタイプがありますが、そ
れは「末っ子」で、タイプ4のことです。不安定型で、精神
的な動揺や振幅が大きく、何に対しても極端になりがちです。
落ち着けず冷静になりにくく、過剰反応しやすいタイプです。

 どこか子どもっぽく、性的な魅力に欠ける傾向があり、そ
のためか性的な魅力を得たがり、誇張する傾向もあります。
性にこだわりがあり自然に付き合えず、性に異常な関心を持
つ人がいます。しかし、全く無関心な人もいて、この中間の
人は少ないようです。総じて言えるなら、性に対して強い構
えがあり、性を意識し過ぎる傾向があると言えます。


 タイプ4は、通常は目立ちたがらないのですが、異常に目
立ちたがることがあります。それゆえ、かなり大胆でセクシ
ーな服装をするか、または異常に慎み深くなったり、はたま
た全く構わない人もいます。

 好奇心が強い傾向があるにも関わらず、何事にも無関心に
もなります。意欲満々にもなりやすいが、意気消沈して、無
欲で怠惰にもなりやすいタイプです。あきらめが早くもなり、
あきらめられず執念深くもなります。あっさりと切り替えら
れる場合と、なかなか気持ちを切り替えられず、執拗にもな
ります。無責任なときもあり、あまりにも責任感か強過ぎて、
そのためにブレッシャーになる傾向もあり、アンパランスさ
が目立ちます。

 平穏な毎日を望む一方で、過激になりやすく、激情的にも
なります。純粋で、無邪気に遊び、楽しみを追いますが、邪
気で一杯になり、全てを破壊したくなるなど、破壊衝動にと
らわれる傾向もあります。他人に干渉されたがらないのに、
自分は干渉をして、受容性はないが、思いやりがあり、暖か
くて親身となり、矛盾した面を一杯に持つ傾向があります。
真にやさしい性格の人たちですが、他人に理解されにくく、
誤解も受けやすいタイプかもしれません。
 つまり、無性タイプとは正反対の性格だと思えば、理解で
きるでしょう。そして、無性タイプも中性タイプも、しぶと
いところがあります。




 
さて、この世が、お父さんタイプばかりでは、大変なこと
になりそうだと分かるでしょう。お父さんという強い守り手
が必要ですが、お母さんのように、世話を焼いてくれて看護
の大好きな人も必要です。しかし、お母さんタイプばかりで
は、これまた困ることになるでしょう。

 そして、血の気の多い人たちばかりでは困ります。おじい
さんがいて、おばあさんがいるから、平穏な日常に戻りやす
くなっているとは思いませんか。

 好奇心の強い子ども〔長男や次男〕がいて、物を欲しがり
ねだるので、親タイプもしっかりと頑張れるのではないでし
ょうか。彼らは、活発で楽しい語らいをもたらしてくれるの
です。そして、親の言いつけを良く守る長女がいるから、節
度ある清潔な生活ができるのかもしれません。

 次女はみんなの連絡役をしてくれて、細やかに気遣ってく
れるので、優しい気持ちを取り戻せます。末っ子タイプは、
疲れを癒してくれる人たちなのですが、どうも、自分は必要
とされない人間ではないかと、いじけやすいよう
です。しか
し、この9
つの家族名を知れば、自分も正当な家族の一員で
あると分かるはずです。この世に必要とされていない人はい
ないことを、ここから汲み取っていただければ幸いです。