仲間たちのつぶやきシリーズ                                              

  2004/09/05
                                    
       
通信講座受講生(4w5)のつぶやき

                                                               by/ゆび                              

 1 人の心がわかったらいいなあ!
 
 はじめまして。通信講座受講生のゆびです。もう通信講座を始めて2年くらいになります。今日はみなさんに「通信講座受講生のつぶやき!」をお伝えします。
 私が通信講座を始めたきっかけは興味本位からでした。「人の心がわかったらいいなあ!」なんて。通信教育だからお手軽だったし。ところが、エニアグラムを学び始めてしばらくすると、不思議なことに気付きました。「あれ、近頃上司にガツンと怒られたことが無いなあ。いつもなら、月に1度は食欲が無くなるくらい怒られてたのに」・「そういえば、最近の飲み会は楽しいのばかりだなあ。以前はつまらない飲み会ばかりだったのに」・「うーん、この頃部屋がきれいだなあ。ちょっと前まで、ニュースに出られるくらいのごみ屋敷だったのに…」

 もちろん、最初は偶然だと思ってました。「近頃課長が優しいのは、何かいいことあったんだろう」・「今日は飲み会のメンツに恵まれたなあ」・「最近、来客が多いから掃除することも多いしね」 しかし、ずっとその状態が続くにつれて、これは偶然ではないと思うようになりました。「ひょっとして、エニアグラムを学び始めてからじゃないか? うん、そうだ。そうに違いない!これはエニアグラムのおかげだ!」

 エニアグラムを学んでいる人の中には、「エニアグラムを学んだことで自分が変わった!」と言う人もいると聞きました。残念ながら、私にはそこまでの実感はありません。しかし、エニアグラムを勉強しているうちに、それまでは思いもよらなかった、いくつかの人間関係のコツや、日常生活でのコツをつかみ、より充実した生活を送れるようになったことは確かです。では、これからいくつかの具体例を、できるだけわかりやすく紹介していこうと思います。

 2 怒られることは大嫌い!


 私は小さい頃から怒られることが、とにかくイヤでした。怒られないために、先生の言うことを忠実に守ろうとしてましたし、また、周りで先生に怒られている人を見るととても怖くなりました。ほんの少しでも怒られると、動揺してオロオロしましたし、怒鳴られようものなら顔は青くなり、体は震え、涙目になり・・・。
その日1日はがっくりきて、何もする気が起きなくなりました。そして、その後しばらくは怒った人の事を恨めしく思っていました。怒られて良かったなんて思ったことは、一度も無かった気がします。

 さてここまで読んで、自分もそうだよと思った人も多いと思います。みんな子供の頃にこっぴどく怒られた経験があるようで、この話には多くの人が共感してくれます。だから私も「みんな、おんなじなんだ!」と思ってました。エニアグラムを学ぶまでは。でもでも、そうでもないみたいです。
 ここで、具体例をひとつ挙げます。Q&A室381番ゴリブーさんと竜頭さんとのやり取りです。みなさん、どう感じるでしょうか、読んで見てください。

  
http://www.mirai.ne.jp/~ryutou-m/eneagram/q&a/q&a05.htm

 ゴリブーさんの相談に対しての竜頭さんの回答は、私から見てとてもきついなあと感じるものでした。「誰もあなたを叱咤激励しません」・「自分の学びたいことを、自分の手で見つけられない」・「自己管理ができないからではないでしょうか。 自分に甘過ぎるとも言えます」・「自分で自分を追い詰めるしか、自分を活かす道はないと思ったほうがよいかもしれません」

 私なら、こんなにきつい言葉ばかり書いてあったら、どんなに竜頭さんの言っていることが正しくても、とても、素直には受け入れられません。しばらくの間がっくりと落ち込むか、もしくは、逆ギレして怒りのメールを送りつけることでしょう。果たしてゴリブーさんからどんな返事がくるのか? 私はとても心配していました。すると、「とても心に響きました。心が熱くなりました。頑張ってみます」との返事でした。

 なんと、アドバイスはゴリブーさんの心に響き、ゴリブーさんの心を熱くしています。もう、びっくりです。まさかそんな返事が返ってくるとは、思いもよらなかったです。どうやら、ゴリブーさんは私と違う感性を持っているようです。私にはきつすぎるアドバイスも、ゴリブーさんにはちょうど良いようです。
 
 
3 みんなおんなじではない!

 そんな人もいるんだなあ、と思っているうち私はふと気付きました。もし、ゴリブーさんが私を叱ったらどうなるか。ゴリブーさんは自分が元気づけられたときのように、ガツンガツンと熱意を持って説教するかもしれません。でもそれは、私にとってきつすぎるでしょう。ゴリブーさんは私を励まそうとして怒っているのに、私はひどく傷つき逆恨みをするかもしれません。実際、そんなことが今まで少なからずあったかもと思いました。

 みなさんは、どうだったでしょうか? 私と同じように竜頭さんのあまりのきつさにびびった人もいれば、たかがこれくらいの言葉でどこがきついの?と思った人もいるでしょう。また、ゴリブーさんと同じく、私にもこんなアドバイスをしてほしい! と感激した人もいるでしょう。とにかく感じ方は人それぞれで、決して「みんなおんなじ」ではないんだ! そして、その差を理解することがエニアグラムなんだなあと感じました。

 そんなこんなで、エニアグラムの勉強を続けているうち、私は次のような自分の特長に気付きました。・私にとってはきつい言葉でも、そうきつくは感じない人がいる。・私は話全体の内容というよりは、一部のきつい言葉に過剰に反応している。・私と違い叱られても落ち込まず、むしろ元気づく人がいる。
 そして、それらを理解したとき、それまでの上司のきつい叱責が、さほどきついとは感じなくなっていました。

4 やっぱりきつい言葉はイヤです!

 それは怒られている時に、今までとは違って、自然といろんなことが頭に浮かぶようになったからです。
 ・別に上司は悪気があって言ってる訳じゃない、私の為に言ってるんだ。・私なら一生に一度も使わないようなきつい言葉も、上司にとってはいつも普通に使ってる言葉なんだろう。・私はこういう叱られ方はイヤだけど、好む人もいるんだろうなあ。・冷静に聞けば、なかなかいいこといってるじゃん。・うわっ、「オレはミスしないだろ」なんて言い始めたよ。相変わらず自信過剰でんなあ。特長丸出しですわ。

 こんなふうに、いつしか余裕を持って上司の言うことを聞くようになり、食欲が無くなる程に落ち込むことは無くなりました。そして気付けば、最近ガツンと怒られたことが無いなあと感じたわけです。

 でも、やっぱりきつい言葉はイヤです。やさしく叱ってほしいです。そして、会社でもみんなから慕われ信頼されている上司は違います。自信過剰になっている人には烈火のごとく怒ったりしますが、傷つきやすい人に対してはそんな怒り方はしません。人をよく見ています。いつも、さすがだなあと思います。私も、いつかはそういう人間になろうと思います。

5 飲み会は大の苦手

 私はアルコールが苦手です。そして私の友達もアルコールを飲まない人ばかりなので、普段は飲み会とは縁のない生活をしています。しかし、会社の飲み会だけは出ないわけにはいきません。ですから、いつも嫌々参加していました。
 みなさんは、どうでしょうか? アルコールに強いですか?苦手ですか? 飲み会は好きですか?嫌いですか? まだ、未成年の人もいるかもしれませんね。お酒はハタチになってからですよう。


 
さて、なぜ私は飲み会が嫌いなのかといえば、そう、飲み会ではいつも周りに取り残されてしまうからです。飲み会が始まりお酒が進むにつれ、みんな陽気になって騒ぎ始めます。ささいな事で大笑いしたかと思えば、突然怒り出す人がいたり。いつもはおしとやかな人が、饒舌で攻撃的になっていたり。すると、とたんに私は戸惑ってしまいます。
 「あれれ、なんだかみんな、いつもと様子が違うなあ。うーん、こういうときにはどうすればいいんだろう。困ったなあ、困ったなあ・・・」

 そして、そのうちに、「お酒も回ってきたせいか、なんだか頭もぼーとしてきたなあ。 みんな話の展開が早すぎて、ぜんぜんついていけないし・・・ 普段ならやさしく話しかけてきてくれる○○さんも▲▲さんも、みんなといっしょに盛り上がっているし。あー、つまんないなあ。はやく飲み会終わんないかなあ」

 私はよほどつまらなそうな顔をしているのでしょう、誰からもあまり話しかけられることもなく、また、自分からうまく話にはいることもできず時は過ぎていきます。そして、長い長い2時間が過ぎ、やっと飲み会お開きとなります。「今日もつまらなかったなあ。もう、こりごり。早く帰ろう!」
 そんな訳で、2次会に行く人達を尻目にいつもとっとと帰っていました。

 6 書くネタを探す

 しかし、通信教育を始めたことでそんな状況に転機が訪れました。通信教育では、身近な人の性格についてレポートを作成して、そのレポートを添削してもらいながら勉強を進めていきます。ですから、私はレポートに書く人を探す必要がありました。最初は家族や親しい人のレポートを書けば良いので、すぐに書けました。でも、そのうち書く人がいなくなってしまいました。となると、他にレポートに書けそうなのは、毎日顔を会わせている職場の人しかいません。それで、職場の人達の普段の様子をレポートに書いてみたのですが、仕事中だとどうにも面白いエピソードが見つかりません。そこで職場の飲み会は、レポートに書くネタを探す絶好のチャンス! となった訳です。

 そうして、飲み会ではなにか面白いエピソードはないかと、一生懸命聞き耳をたてるようになりました。なにしろレポートに書かなきゃいけないのですから、
一字一句とも正確に覚えようと必死になりました。聞き逃したり、わからないことがあるとすぐに聞き返しました。「えっ、なになに、もういっぺん言って!」
「うん、ごめんごめん、よくわかんない。もう少し詳しくお願い!」

 こっちが一生懸命に聞いていることは、なぜだか相手にも伝わるようです。
気付いたら、みんなからもよく話しかけられるようになっていました。そして、よいネタはないかと聞くことに集中している内に、いつの間にか飲み会が終わるようになっていました。もっとも、飲み会を楽しんでいるというよりは、レポートの為に頑張るという感じで、1次会が終わると、聞いた内容を忘れないようにと急いで家に帰っていましたが。

 
7 人は豹変するか?

 そんなふうに、しばらくは飲み会でネタを探してはレポート作成したり、また、レポートから判定してもらったタイプが当たっているかどうか、そのタイプはどういう特長があるのか観察したりするようになりました。そしてそのうち、私はおもしろいことに気が付きました。

 それは、今まで飲むと豹変して別人格になると思っていた人が、実はそうでもないということです。例えば、普段はおしとやかなのにお酒を飲むと怒ってばかりの人ですが、実はその人は瞬間湯沸し器とも呼ばれるタイプでした。また、いつも飲み会で泣き出す人がいますが、実はその人は泣き虫なタイプでした。

他にも、飲むといつも自慢話ばかりする人や、飲むといつもオチの無いとりとめのない話を続ける人なども、そうなりがちなタイプの人でした。

 みんな豹変しているのではなく、性格が変わったように見えても、タイプの特長から予想できる行動をしているにすぎない、ということが次第にわかってきました。そして、これがわかってくると気持ちがずいぶん楽になりました。なにしろ、行動が予想できるのですから戸惑うことが少なくなります。そして、戸惑うことさえなければ、私はもともとおしゃべりです。自然にみんなの会話の輪の中に参加するようになっていました。ちなみに、みなさん「瞬間湯沸し器」ってなんのことだかわかりますか? 本来は給湯器のことで、すぐ怒り出す人のことをたとえてこう言うんですよ。

 
8 飲み会を楽しむ

 なお、竜頭さんもQ&A室86番「意識の向け方について」や、Q&A室485番「酒に酔っている時と素面の時について」で、これらに関連した内容について書いていますので、読んでみて下さい。さらに、最近では少し余裕がでてきたので、Q&A室344番の回答に書いてある、「タイプ9の人に接するときは、自分もタイプ9になる。タイプ6に接するときはタイプ6になる」ということを試してみるようになりました。なかなか普段だと恥ずかしくてできないのですが、何といってもお酒の席です。私自身も少し気が大きくなっているせいか、面白半分でやっています。なかなかおもしろいですよ。

 そんなこんなで、今ではすっかり飲み会を楽しむようになっていました。ですが、最近私には新たな疑問がでてきました。
 「以前は1次会ですぐに家に帰っていたのに、最近は2・3次会にまで参加してみんなと一緒に遊ぶようになった。客観的に見たとき、果たして私は成長したのでしょうか? それとも堕落したのでしょうか?」もちろん、私自身は成長したに違いないと信じているのですが。

 
9 ゴミなんて気にしない

 みなさんは、テレビで「ごみ屋敷」を見たことがありますか? 私は、あります。そして、本当のごみ部屋も見たことがあります。それは、私の部屋です・・・

 テレビを見ていると、ごみ屋敷の主としていろんな人が登場します。中でもごみ屋敷に住みながら、まるでゴミなど無いかのように、普通に食事をしたりテレビを見たりしている住人を見て、私はとても共感しました。「そうそう、なぜかゴミが気にならないんだよなあ」そして、自分と同じタイプに違いないと思っていました。そんな時ホームページにアップされた、上級者理論「ゴミ屋敷の住人のタイプ」を見てやっぱりなあと思いました。

 しかし、その時すでに1年ちかくエニアグラムを学んでいた私は、「ゴミ屋敷の住人のタイプ」を読んでなんとなく、私なりの解決法がわかりました。そして竜頭さんにもメールしました。
「”潔癖であるがゆえに、極端に整理整頓ができない傾向も併せ持ってしまう”
という自分を自覚して受け入れれば、症状は改善されるはず」
 どうですか?すごく重々しいですけど、いまいち内容がわかりませんねえ。

 実は竜頭さんへのメールということで、少しカッコ良く表現しちゃいましたが、
実際自分へはこんなふうに言い聞かせてました。「あなたは、生まれつき整理整頓できない傾向があります。ほっておくと、どうしても部屋が乱雑になってしまいます。それはもう、しょうがないことです。あなたのタイプの特長ですから。
 だから、一生ごみ部屋で生活していくことになるでしょう。まあ、そういうものだと受け入れて、あきらめてください。それでも、少しくらいなら状況を良くすることができます。無理せず、気が向いたら少しだけ片付けをしてみて下さい。
もともとごみ部屋に住む運命なんですから、少し片付いただけでも大きな進歩です!」

 
10 自分に言い聞かせる 

 さて、結果はどうなったのでしょうか? 実は「ゴミ屋敷の住人のタイプ」がアップされて、竜頭さんへメールしたときは、たまたま我が家に来客が続いており、私の部屋はきれいに片付いていました。でも、来客がとだえると以前のようなごみ部屋にもどるだろうなあ、いくら自分に言い聞かせたところで変わらないだろうなあ、と思っていました。

 あれから約10ヶ月が過ぎました。私の部屋は、まあまあ片付いています。1時間もあればすごくきれいに片付けることができるでしょう。少なくとも、ごみ屋敷とは程遠い状態にあります。意外にも、というか当然というべきかもしれませんが、自分に言い聞かせたのが効果があったと考えられます。私の思いついた解決法は正しかったのだと思います。

 ちなみに、自分に言い聞かせるのは他のことでも有効だったように思います。「あなたは、傷つきやすい人間です。これからの人生、多くのことに傷つけられるでしょう。大いに傷ついてがっくり気落ちしましょう。それで、気が向いたら少し強がりを言ってもいいです。これくらいたいしたことないじゃん、と…」

 「あなたは、周りから取り残されやすい人間です。これからも何度もひとり取り残されて孤独な気分を味わうでしょう。気が向いたら、再びみんなのところに行ってもいいと思います。気が向かなかったら、すぐにその場からいなくなってもかまいません!」
 「あなたは、被害妄想的になりやすい人間です。自分勝手に誤解してひとり悲しみにくれることでしょう。でも、自分に都合の良いストーリーも考えてみてください。そんなに都合良くいくはずはないと思いますが、でも、ひょっとしたらね!」

 さて、この方法は自分だけに有効なのでしょうか? それとも同じタイプの人には有効なのでしょうか? それとも全タイプの人に有効なのでしょうか?
多くの人に有効であればいいなあと思います。

 11 最後に

 みなさん、これまでの話を読んでみてどう感じたでしょうか? 少しは、エニアグラムの魅力が伝わったでしょうか? 
 さて、私は通信講座受講生ですので、普段はメールのやりとりだけで勉強しています。遠方に住んでいることもあって、竜頭さんとも2回しか会ったことがありませんし、他の受講生とも会ったことがありません。だから、ときたま勉強していても寂しいなあと感じることがありますし、一人だとどうしてもレポートをつくる気が起きないこともあります。他の通信講座受講生のみなさんも、そう感じているかもしれません。

 でもでも、すごいペースでインターネットは発展していますから、もう少ししたらそんな悩みも解決しそうな気がしています。NOVAでお茶の間留学をしている人ならわかるでしょうが、もうすでにテレビ電話で授業を行っています。近い将来、もう少しテレビ電話が安価になれば、テレビ電話をつかって講座を開く日がやってくると思います。そのときには、みなさんとお会いして楽しく勉強しましょう。その日が来るのを心待ちにしています。それではまた。