仲間たちのつぶやきシリーズ                  

 

  1w2の長女と、2w1の次女のこと

                                                 
  
                                                               
by カサブランカ

我が家は4人家族で、2人の娘がおります。長女がタイプ1w2で、次女は2w1です。ちなみに私と夫は、ともに2w1です。長女だけが違うタイプなので、小学校に入る頃から、長女だけが変わった性格に見えていました。エニアグラムを学ぶまで、長女のことが理解できなくて困ったりしていました。そこで、主に長女のことをお知らせして、そこに次女のことを少しからめて、私なりにまとめてみようと思います。

  
家族以外に自分を出さない長女

    長女は、家族だけにしか自分を曝け出すことができないようです。他人の前では、決して泣いたり怒ったり、わがままを言ったりしません。家の中で怒っていても、1歩でも玄関を出ると、顔が変わり、平常心をつくろいます。隣に住む祖父母にさえも、自分を出さないほうです。

 毎朝のように、髪の毛のヘアピンがキレイにとまっているかチェックします。何度もやり直したりします。また、予定を立てることが好きなようで、その計画を声に出して読み、幾度も確認します。しかも、その計画が細かいのです。たとえば、「お風呂から出たら果物を食べる」「ご飯を食べてテレビを見たら勉強する」「家に帰ったら、すぐマンガを読む」「お友だちのプレゼントを買ってから、自分の欲しい物をみる」などです。

 しかも、その予定や順番が、他人の都合で変わると怒り出します。怒り出すと、なかなか収まらず、自分のベッドにもぐってしまいます。そんな時に、母親の私が声をかけると、さらに怒りが大きくなります。そんなことが分かってきたので、最近ではそっとしておきます。すると、自分なりに気持ちを整理できるのか、落ち着くようです。どうも、計画通りに進んでいないと、気持ちが収まらない子のようです。

 次女も、他人にはあまり自分をさらけ出すほうではないと私は思っていますが、本当のところは分かりません。そして、学校ではおとなしくしているみたいですが、家ではひょうきんで面白いことをします。家の外では猫をかぶっているように感じます。
 また、長女のように、予定を立てることはなく、予定していても、他人の都合で予定が変わっても何も言いません。長女と比べても、怒り出すことはあまりなく、いつも穏やかで、周りに自分を合わせているように見えます。

   
完璧主義で心配性な長女 

    6年間程、バイオリンを習っていますが、発表会の前日くらいから緊張しはじめます。「間違えたらどうしよう?」と幾度も幾度も言います。発表当日は、朝から怒りっぽい様子で、顔もこわばります。そして、自分の出番まで、楽譜を必死に見ているという有り様です。
 学校の勉強などで、自信のないものがあると、人から笑われないかと心配になるのか、なかなかその一歩を踏み出せません。たとえば、「記述テスト」
などで、うまく書けないと思うと、全ての記述を消してしまうようです。完璧にできないと思うと、そこから降りてしまうのです。
 
 次女も、遅い時間に一人で帰宅するような時は怖がることがあり、心配性に見えるときもたまにあります。例えば、遠足の朝が曇り空であると、通常の授業と、遠足の用意の両方の仕度をします。私が、「遠足が取り止めになったら、ランドセルを届けてあげるから、遠足の仕度だけしたら?」と提案しても、母親の言う通りにはしません。どちらのものも持って行きます。
 しかし、長女のような完璧主義的なところはなく、「なるようになれ! できなければ、次にガンバレばいいや!」という感じに見えます。

いやと言えない長女

     長女には、独占欲の強い友だちがいるみたいです。先日のこと。その子から、「あんたに会いに来た友だちは無視するように」と言われたようです。長女はその子に言われたままに、ある友だちを無視してしまったようです。どうやら、そのことで後から、無視した子に謝りに行ったようですが。私にはその間のことを何も話ませんから細かい事情は分かりません。

 ただ、担任の先生に知られることになり、友だちを無視したことを注意されたようです。すると先生には嘘がつけないらしく、「〔その子の〕言うとおりにしないと、つねられる」と言ったそうです。
 長女は、友だちをかばうことができず、かといって嘘もつけず、困ってしまうようです。しかし、その子のために、給食の食器の後片付けを手伝うこともあるようで、その子を嫌いではないようです。ただ、タイプ2の私は物事を好き嫌いで判断してしまうようです。長女は嫌っているのではなく、ノーと言えないために、ただ仕方なく、そんなことをしてしまうのかもしれません。

 次女は、クラスの子がいじられたり、仲間外れにされているのを見ると「そんなことしちゃダメだョ! 友だちがいなくなってしまうよ!」と、注意するみたいです。

長女にとっての両親

  父親のことは、「怖い」と思っているようです。くずっているときに、母親がどうにかしてあげたいと思い、手助けしても、こじれるだけです。しかし、父親が一言二言、静かに諭すように話すと、とたんに機嫌が良くなります。泣いていた子が、急に笑顔になります。やりたくないことでも、父親がかんでいると、やるようになります。まさに長女にとって父親は、神さま的な存在です。

 一方、2w1の次女は、父親に対して厳しく、まるで母のように注意します。例えば、外に飲みに出掛けるときなど、「あまり飲みすぎちゃダメだよ。早く帰ってきてネ!」と、まるで母親が言うみたいな口のききかたです。「タバコはもう吸っちゃダメだョ、先生がタバコを吸うと脳が死ぬと言ってたョ!」「チャンと窓を閉めて!」「昨日、お酒を飲み過ぎたから、今日は飲んじゃダメだョ!」などです。

 また、寝ている姉妹を、父親が起こしに行くと、長女はすぐに起きます。しかし、次女は父親が何度も起こしに行っても、なかなか起きません。そして、長女にとって、母親は一番わがままが言える人で、さながら母親は、精神安定剤という感じです。

負けず嫌いな長女 

   私と娘たちで、学校の運動会で使うバンダナを買いに行ったことがあります。赤いバンダナが1枚しかなかったのですが、長女は「絶対に赤じゃなきゃいやだ!」と言い張ります。結局、次女のほうが折れて、次女は他の色を買って我慢したことがありました。
 大抵いつも、次女のほうが我慢して、長女に折れたり譲ることが多いです。私は、そんな次女がかわいそうに思うこともあります。しかし、次女は、「しょうがない」とあきらめているらしく、なんだか精神的には、次女のほうが大人に見えます。エニアグラムを学んで、長女が「長女タイプ」で、次女のほうが「お母さんタイプ」だと知って、さもありなんと思いましたが。

 私が買い物に出掛けており、長女が家にいたことがあります。次女のほうは、友だちの家に遊びに行っており、5時には帰宅する約束になっていました。次女の帰宅がたぶん10分程度遅れただけなのですが、長女から携帯電話がかかってきました。「〔次女が〕まだ帰ってこない!ママ、早く帰ってきて!」と泣きながら訴えるのです。妹〔次女〕が知らない誰かに連れて行かれたのではないかと心配したようです。
 また、家族でトランプをしたりする時も、長女だけは勝ち負けにとてもこだわります。負けが続くと、「もうやらない!」と言って、ベッドへ行って泣きます。他人の前では、そんなことは絶対しません。とても負けず嫌いな性格だと思います。

 次女のほうも、ゲームに勝つと喜びますが、負けても「別に今度勝てばいいよ!」と思っているみたいな感じで、気にしていないように見えます。しかし、心の中では「悔しい!」と思っているに違いありません。家のなかでは、長女は競争心を丸出しにしてがんばりますが、次女は表面的には見えず、サラリとがんばるタイプに見えます。

怖がりな長女

 娘二人を連れて、東京へ旅行したことがあります。長女が9歳で、次女が7歳の頃のことです。慣れない土地であり大変な人ごみで、夜も更けていたので、次女を見失ってしまいました。長女は、大きな声で次女の名前を呼び続け、「東京は怖い!」と叫んでいました。しばらくして、交番で保護されていた次女と出会うことができましたが、長女は、次女の顔を見ると、声をあげて泣き出してしまいました。あんなに大きな声を上げて泣いたのを見たのは、あの時だけだったように思います。

 ところで、母親と姉を見失い、一人ぼっちになって心細かっただろうと思っていた次女のほうは、キョトンとして泣きもせずに、交番の椅子に座っていました。母親の顔を見ても、泣き出しませんでした。
 長女は、怖い体験をしたためか、その後も人混みでは、次女の手をしっかりと繋いで、「離れちゃだめだよ!」とよく言いました。
 そのことがあってから、2年が経ちましたが、二人の娘に、その時の話をすると、長女は「思い出すから、その話はしないで!」と、触れられたくないことのようです。

まとめとして


 私の実家の両親はともにタイプ2w1です。現在の家族は、夫と舅がタイプ2w1です。姑と長女がともにタイプ1w2という構成になっています。私の育ってきた環境から見ると、この1w2の長女と姑だけは、私にとってとても変わった人に見え、理解に苦しむことがありました。しかし、エニアグラムを学ぶようになって、少しずつ理解できるようになり、ストレスも溜まらなくなりました。姑ともうまくつきあえるようになったと思います。

 今まで、自分が良かれと思ってして来たことが、姑にとっては、ありがた迷惑だったことがわかった時は、壁に頭をぶちあてた思いでした。エニアグラムを学んで、自分の反省すべき点がわかり、また自分とは全く違うタイプの人がたくさんいることもわかりました。
 私の周りは、タイプ2とタイプ1ばかりなので、まだ他のタイプの人をよく理解できていません。でも、これからもエニアグラムを学んで、自分自身の向上に繋がればと思っています。