仲間たちのつぶやき                                  

  
           胸いっぱいの愛がほしい

                   by/   風月  小

  私は、3人の子どもを持つ母親です。小学5年生(女子)を頭に、
3年生(女子)と1年生(男子)です。これから紹介していくことは、
母親である私の体調が悪くて、タイプ7の娘に充分な世話ができな
かった一週間の出来事です。

 タイプ7の娘は、母親が横になっている姿をみると、「どこか痛い
とこあるの? 大丈夫」と声をかけてきます。時々、思いついたよう
に、「私が台所の茶碗洗いするから、寝てていいよ」と言います。し
かし、言うが早いか、家の中をウロウロ歩き出し、「あーどこかへ
行きたい! つまんなーい!」を連発します。
 親が、「つまんないの?どこかへいこうか」と言うと、「お母さん、
疲れてるからいいよ」と無理なのに、我慢しようと努力します。「
だって、お母さんが死んだらいやだし、一ヶ月泣き続けるんだ」な
ども言いました。
 とにかく、母親が寝込んでからというもの、平常時でも落ち着き
がないのに、さらに落ち着きがなくなります。そして、外へ遊びに
出かけるわけでもなく、檻の中でライオンが歩いているように、ウ
ロウロとします。 
   
 そこで、母親が、家の中でできる遊びを提案します。例えば“お
絵描き”“ビデオ鑑賞”を母親が薦めると、一度はトライします。
しかし、やがて娘の口から出てくる言葉は、「つまんなーい!」な
のです。

 そうこうしているうちに、母親の寝ている側にくっつき、肌をさ
すったり、オッパイを触って、肌の臭いを嗅ぎます。「お母さんっ
てやっぱり、いい臭い」と言いながら、ついには母親と一緒に眠っ
てしまいます。

 タイプ7の娘は、満足のいくことが見つからず、少しも楽しめな
いでいると、弟にヤツ当りします。しかし、きつい姉には逆らわず、
攻撃できそうな弟に向かって行きます。命令口調で怒鳴り、威嚇も
します。そうして、ささいなことでもぶつかり、殴る蹴るの取っ組
み合いに発展していきます。

 また、タイプ7の娘は、家の中で、一人で家人の帰りを待ってい
られません。留守番ができないのです。自分が一人になってしまう
時は、必ず友人宅へ行ったり、外で遊んでいます。もし、一人で待
っていた時に、地震がきたら自分一人が死んでしまうかもしれない」
「まだ、家族と一緒に死ねるならいい」と言ったこともあります。
 ある日、突然に、恐怖が襲ってくるようです。どんな場所に居て
も、「ここで台風がきたら、津波にのみこまれるよね」「ここから
落ちたら、人間ってコナゴナになるよね」と言います。

 また、人見知りもします。初対面の人に対して警戒心が強く、相
手の目を見詰めることができにくいようです。しかし、気になる相
手や、きれいな女性に対しては、よそ目がちになり、気にしている
ことが分ります。
 さて、体調を取り戻したので、ある日、手作り弁当を作り、3人
の子供を連れて遊園地へでかけました。タイプ7の娘は、まるで暗
闇の中から脱け出して、水を得た魚のように喜色満面になり遊び続
けました。
 そんな中でも、母親のことを気遣って、タイプ7の子だけは「お
母さん、座ってていいんだからね!」などと、やさしい言葉をかけ
てきます。娘が満足のいく楽しい日々が過ごせているのかと思うと
母親である私も胸を撫で下ろすことができます。

 しかし、タイプ7の娘は母親に特別な思いがあるらしく、事ある
ごとに、娘の母に対する想いを痛切に感じさせられます。

 また、娘は時々、私を拒絶するような態度を取ることがあります。
しかし、本当はさびしがり屋です。また、母親が楽しそうに笑いを
振りまいていると、とてもうれしそうで至福を感じているようにさ
え見えます。

 自分と異なるタイプというのは、理解しがたいことです。エニア
グラムと出会い、思い乱れる回数が減りました。相手を100パー
セント理解し受け入れることは難しく、今までは、10〜20パー
セントぐらいしか分からなかったと思います。しかし、少しずつで
も理解を深めていきたい。

 一人で悩み苦しんでいるお母さん方へ、「究極のエニアグラム」
「母と子のエニアグラム」「子どもの心エニアグラム」の本の中か
ら、自分なりの解決法が見つかるかも知れません。是非、一度はご
覧ください!