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「ウエットランド」について

 圃場の一部に昔田んぼであったために日当たり良く低湿地になっている場所があるので、そこを囲って、主に湿地を好む植物を植栽し、「ウェットランド」と呼んでいます。
 周辺地域の田が水稲を作る時期(5、6月から盛夏)に合わせて、用水が河川からの取水により増水し、用水から自然に入ってきます。それ以外の時期は、乾き切ることはありませんが雨水が溜まる程度です。したがって、常時水に浸らないといけない植物の栽培には不向きで、抽水性、湿地性植物(下図参照)のうち耐寒性・耐暑性(次項参照)のある屋外栽培可能な強健なものが作れます。
 春の芽生え前に枯れ葉取りをしたり、たまに雑草抜きをするぐらいで、特に手入れはしていません。繁殖力旺盛なものが多いので、いずれ抑制しないと大変なことになるでしょう。
 栽培している(というよりは植えてある)植物については、左側コンテンツメニューをご覧ください。当栽培環境で放置で育つ良種です。「ウエットランド」をお持ちの方のご参考に。なお、水生植物の多くは、日当たりを好むので、日陰地ではうまく育ちません。
   なお、水のある時期ならば、用水からメダカ、アメリカザリガニ、ヤゴ、ツチガエル、アマガエル、オタマが自然に入ってきたり、湧いています。


水生植物のいろいろな形態


この「ウエットランド」では作れないもの

 前述の環境ですから、この「ウエットランド」では以下のような植物は作れません。
 
ハス
(ハナハス、チャワンバス)
浮葉性(抽水性) 冬季などでは、大して水は必要ではありませんが、芽出し時期から成長期では一定の水位は必要です。このウエットランドは、あくまで用水からの水ですので、流れたり止まったりし、水位も一定ではありません(水稲を作ったことがあるならばご存知のはず。)。このため、それらを植栽することはできません。
スイレン
ヒツジグサ
浮葉性 浮葉性なので、一定の水位は必要です。このウエットランドは、あくまで用水からの水ですので、流れたり止まったりし、水位も一定ではありません(水稲を作ったことがあるならばご存知のはず。)。このため、それらを植栽することはできません。
オオオニバス 浮葉性 浮葉性なので、一定の水位は必要です。このウエットランドは、あくまで用水からの水ですので、流れたり止まったりし、水位も一定ではありません(水稲を作ったことがあるならばご存知のはず。)。このため、それらを植栽することはできません。また、オオオニバスは熱帯性一年草ですが、育苗中には温度を上げられる施設が必要です。
オニバス 浮葉性 浮葉性なので、一定の水位は必要です。このウエットランドは、あくまで用水からの水ですので、流れたり止まったりし、水位も一定ではありません(水稲を作ったことがあるならばご存知のはず。)。このため、それらを植栽することはできません。また、オニバスは耐暑性にやや欠けます。
ヒシ 浮葉性 浮葉性なので、一定の水位は必要です。このウエットランドは、あくまで用水からの水ですので、流れたり止まったりし、水位も一定ではありません(水稲を作ったことがあるならばご存知のはず。)。このため、それらを植栽することはできません。
タヌキモ
ムジナモ
浮漂性 浮漂性なので、一定の水位は必要です。このウエットランドは、あくまで用水からの水ですので、流れたり止まったりし、水位も一定ではありません(水稲を作ったことがあるならばご存知のはず。)。このため、それらを植栽することはできません。
モウセンゴケ(国産)
サギソウ・トキソウ等湿性ラン
湿地性 湧き水等の冷涼な環境を好みます。耐暑性に欠けるのと、水位の極端な変化を嫌います。このウエットランドは、あくまで用水からの水ですので、水温も低くなく、流れたり止まったりし、水位も一定ではありません(水稲を作ったことがあるならばご存知のはず。)。このため、それらを植栽することはできません。
湧き水や井戸水の掛け流しであるならば作ることは可能と思います。
ミズバショウ
ザゼンソウ
湿地性 高地性で冷涼な環境を好みます。耐暑性に欠けます。このウエットランドは、あくまで用水からの水ですので、水温も低くなく、それらを植栽することはできません。
湧き水や井戸水の掛け流しであるならば作ることは可能と思います。
グンネラ 湿地性 面白い植物ですが、耐暑性に欠けます。
夏季の温度を下げられる工夫や、遮光が可能なら作ることができるかもしれません。
熱帯性シペラス 湿地性 カヤツリグサ科を参照してください。
熱帯湿地性ヤシ 湿地性 ニッパヤシ等熱帯湿地性ヤシには耐寒性がありません。あくまでウェットランドは屋外で地面に直接植え付けてありますので、耐寒性のない植物は作れません。
ミズオジギソウ 抽水性(浮葉性) 耐寒性がありません。あくまでウェットランドは屋外で地面に直接植え付けてありますので、耐寒性のない植物は作れません。
コロカシア 抽水性(湿地性) 耐寒性がありません。あくまでウェットランドは屋外で地面に直接植え付けてありますので、耐寒性のない植物は作れません。