この植物の栽培は現在行っていません。  これから栽培される方の参考になるかも知れませんので、アーガイブとして残します。

 
サバクノエンドウ
ステルランディア・フルテスケンス
Sutherlandia frutescens

バルーン・ピー(英)、キャンサー・ブッシュ(英)

2014.03.08

2014.03.21

2014.03.08

2014.05.10 乾くとこんな感じ

2014.05.10 水にぷかぷかと浮く
マメ科
南アフリカ原産

 南アフリカの乾いた大地に自生するマメ科の多年草で、大地に叢生しブッシュを作ります。
 花はマメ科の典型的な蝶形花で色は赤で目立ちとても美しいものです。
 花後の果実はいわゆるサヤなのですが空気を含んで風船の様に膨らみます。風船のように膨らむ果実は、フウセンカズラや、フウセントウワタが有名ですが。これはそのマメ版ですね。そのサヤの様子から英名を「Balloon Pea」といいます。この風船のようなサヤは、雨季に大量に降る雨によってできる流れに乗せて種子を遠くに運ぶためのものと言われます。

 この植物は、物好きが育てる以外に一般的に栽培されるものではなさそうです。
 わが国でどういったところで栽培されているかを調べたところ、製薬会社の付属植物園が多いようです。それもそのはず、この植物は自生地では薬草として知られており、どうも抗癌に役立つのではないかと研究がなされているようです。「Cancer Bush」の名はそこから来ています。
 検索すると何やらこの植物を原料にした(効果があるのかないのか私にはよく分かりませんが)健康食品が多数出てきます。

 種子は新鮮であれば発芽率は悪くありません。
 栽培は、ごく普通の草花に準じます。成長期はほぼ周年で、冬季も最低温度5℃程度あれば落葉もせず成長します。私のところでは鉢やハウス内地植えで栽培していますが、成長の最もよいハウス内地植えの場合は、発芽から1年で開花します。開花期は、ハウス内では2月でした。
 マメ科の植物なのでおそらく移植を嫌うと思いますので、根を切らず根鉢を大事に鉢増しするのがいいでしょうね。
 枝はかなり伸び拡がるので、適当に刈り込んで育てるのがいいでしょう。
 南アフリカの植物であり温暖な気候を好みますが、熱帯植物という程ではなく冬季は、凍結、霜を避ければ-3℃前後で越冬しました。温暖な地域では屋外で鉢植えでの栽培が可能でしょう。
 
 病害虫は、同じマメ科の畑作物と共通したものが多く注意が必要です。