この植物の栽培は現在行っていません。  これから栽培される方の参考になるかも知れませんので、アーガイブとして残します。

 
南アフリカ荒野のガガイモ
ミクロロマ・サギッタツム
Microloma sagittatum

2014.12.15

2014.12.15

2013.7.7

2013.5.13
ガガイモ科


ナミビア~ケープ原産

 この植物との出会いは、植物を愛するマニアならば必ず持っている名著、学研の大図鑑シリーズ「世界のワイルドフラワーⅠ(地中海ヨーロッパ/アフリカ;マダガスカル編)」でした。(私はマニアではありませんが。)

 南アフリカの砂漠、荒野を飾る美しい花々が数々収録されている中に、この植物があったのです。さあ、お手元の「世界のワイルドフラワーⅠ(地中海ヨーロッパ/アフリカ;マダガスカル編)」p.172を開いてみてください。
 この名著を持っていない、もぐりなおともだちは、以下のリンクから見てみましょう。

本種のGoogle画像検索(別窓)

 当該書籍には、「砂漠の灌木にからみつくつる性の多年草。とても美しい植物だが、園芸的にはほとんど利用されていない」と記載があります。
 つる性?園芸的にはほとんど利用されていない?と知ったら育ててみたくなるのがマニアの性ですね!(私はマニアではありませんが。)

 幸いにして今の世の中、タネを入手するのは難しくありませんでした。2013年3月に南アフリカからタネを入手して蒔いてみました。
 はっきりいって、発芽率は散々でしたね。たった1本のみが発芽して、現在に至ります。
 タネは種子寿命があれば必ず発芽すると思いますので、それほど売れるものでもなくマニア向け植物なので種子寿命が来ていたのではないかと思います。(私はマニアではありませんが。)

 発芽してもひょろひょろな芽が伸びる(そもそもそういうもののようです。)かなり難しい植物です。
 一番の問題は、成長期がはっきりしないことですね。ちょっと成長したかと思うと止まる落葉する。そんな調子ですから、いつ灌水を増やしていいのやら、減らしていいのやらよく分からないという。耐寒性、耐暑性、耐乾性についてもよく分からない。
 また、ガガイモの宿命、コナカイガラムシはとてもよく付く。ほそっこい茎にコナカイガラムシが付くのは、とても可哀想です。

 栽培2年目ともなると、だいたいの性質も分かってきました。多くの南アフリカの植物と同様、冷涼な季節を成長期として、我が国の夏季は成長が止まります。夏季は風通し良く涼しく過ごさせ、だいたい最低温度が15℃から10℃くらいが成長期です。
 何本か苗があるのなら、いろいろ試してみたいところですが、なにせ1本ですから実験はできません。おそらく、こういった性質の植物は、挿し木ができるはずですので、もう少し大きくなったら、挿し木でクローンを殖やして、実験をしてみたいものです。

 未だに、花を着ける気配はありません。しかし、枯れたらお終いですが、いつの日か花が咲いたのなら、マニア冥利に尽きる感動間違いなしだと思います。(私はマニアではありませんが。)

*学研の大図鑑シリーズ「世界のワイルドフラワー」は、Ⅰ、Ⅱとも絶版のようです。中古本は出ているので、急いで買いましょう。なぜ急ぐかというと、この本、絶版になる前は定価は3,800円でしたが、2014.12現在、中古本は7,000円以上します。文句なしに良書なんですねー。