マダガスカルに自生するウリ科の多肉植物には、主に3種の形態がある。葉が多肉質となったもので常緑(クロシキオス属等)、塊茎・塊根をもち成長期にツル等を伸ばすもの(ジゴシキオス属等)、塊茎・塊根をもち多肉質の茎をもつもの(セイリギア属等)。
 ジゴシキオス属は主に塊根性のものが属していたが、クロシキオス属に併合された。以下は旧属のまま記載する。
 
キセロシキオス(クロシキオス)属
Xerosicyos
Xerosicyos danguyi
Xerosicyos danguyi

クロシキオス・ダングイ
Xerosicyos danguyi

 マダガスカル原産(固有種)。南西部の乾性林で、他の樹木に巻きヒゲでからみついて自生する。

 葉は円形で厚みがあり、「緑の太鼓」「グリーンドラム」と呼ばれ観葉植物としてよく普及している。英名は「ドル銀貨つる、Dollar vine」「ドル銀貨植物、Silver Dollar Plant」である。
 ウリ科の多肉植物は、塊根を作るものがほとんどであり、本種のように葉が多肉化するものは少ない。
 

Xerosicyos decaryi

クロシキオス・デカリイ
Xerosicyos decaryi

 マダガスカル原産(固有種)。西部から南部の乾性林で、他の樹木に巻きヒゲでからみついて自生する。
 葉は厚みがあるが「Xerosicyos danguyi」ほどではなく、葉も含め全体的に小ぶり。