ぱんさのサボテンランド
ぱんさのマイナー植物園/マダガスカル分園

かめ氏の「エビスワライモドキ」の正体を探る

 
 あるとき、Twitterのフォロワーであるかめ氏(@kamemushi_jp)から、「恵比寿笑(Pachypodium brevicaule)のタネを蒔いたが、出てきたモノがなんか違うような・・・」というツイがありました。
 (かめ氏のBLOG「多肉道 taniku-way」上の関係記事は、ここ。)
 かめ氏によると、この植物の種子は、ヤフオクか何かで購入したもので、とってもお得なお値段だったそうです。
 私はその画像を見たとき・・・え・え・恵比寿笑????これが???。お庭に植えるインパチェンスじゃないの?と思ってしまいました。少なくとも、狭い知識の私には「恵比寿笑」に見えなかったということです。
 これはいったい何か?恵比寿笑?それともそれ以外のパキポディウム?パキポディウムですらないのか?・・・を追及した記事です。
 とりあえず、名無し草ではかわいそうなので正体がはっきりするまで「エビスワライモドキ」と呼ぶことにします。これが本当の「恵比寿笑」であったなら、草の名誉のためにも謝罪と名誉回復をしなければいけませんねえ。


かめ氏の「エビスワライモドキ」(撮影:かめ氏)

かめ氏の「エビスワライモドキ」(撮影:かめ氏)


 さて、この「エビスワライモドキ」、よくよく見るとこんな特徴があります。


これは「恵比寿笑」なのか?


パキポディウム・ブレビカウレ(恵比寿笑)系の幼苗
(クリソポディウムグループ)

本葉の付け根の様子
 右写真は、クリソポディウムグループのパキポディウム・ブレビカウレ(恵比寿笑)系植物の幼苗です。胚軸がぷっくりしてカワユスですなあ・・
 ん・・・相違点というより、「エビスワライモドキ」との共通点を探す方が難しいですね。
 胚軸の形、本葉の形、葉質が違います。本葉の付け根は、もこもことして肉眼で見えるか見えないかくらいの刺が見えます。

これは、はたして「パキポディウム」なのか?

 「エビスワライモドキ」は、「恵比寿笑」ではないかもしれない・・・・
 いや!「恵比寿笑」ではないかもしれないが、他の「パキポディウム」の何かかも知れない!気を取り直していくぞ!
 

パキポディウム・デンシフロルム系の幼苗
(クリソポディウムグループ)

パキポディウム・ロスラーツム系の幼苗
(クリソポディウムグループ)
 「恵比寿笑」は、パキポディウムの中のクリソポディウムグループです。近縁種には、デンシフロルムやロスラーツム系各種があります。  右写真は、クリソポディウムグループのデンシフロルム、ロスラーツム系植物の幼苗です。
 おっ!どことなく似ているような、ぜんぜん似てないような。
 子葉はちょっと似てます。ですが、本葉に「エビスワライモドキ」のように目立つ葉柄はありませんね。葉質もザラついた感じで、「エビスワライモドキ」は反対にペラペラ過ぎるような・・・



本葉の付け根の様子
   本葉の付け根部分に着目しましょう。右写真は、クリソポディウムグループの幼苗の本葉の付け根部分の拡大写真です。
 やっぱり、本葉の付け根部分はもこもことして、刺様のものがありますね。大きくなるとはっきりした刺になっていきます。
 「エビスワライモドキ」には、そういうものが無いような・・・・



ゲアイ、ラメエリ系の幼苗
(レウコポディウム、グラダンディムムグループ)
 他には・・・
 右写真は、大型になるパキポディウムである。ゲアイ、ラメエリ等のレウコポディウム、グラダンディムムグループの幼苗です。
 よく見るとやはり本葉の付け根に刺がありますね・・・本葉の形も葉質もかなり違いますし・・・



ルーテンベルギアナム系の幼苗
(グラダンディムムグループ)
 いや!パキポディウムには刺がないものがあるはず!
 成樹には短い刺がありますが、幼苗にはない種類があります。それは、グラダンディムムグループのルーテンベルギアナム等です。
 右写真は、この系統の幼苗です。あまり多肉的な雰囲気がありません。
 う〜ん。これだと逆に離れ過ぎてしまったような・・・
 実は、もう1種類あるのですが、それはかなり特殊なので外しました。



 私の興味範囲とは外れますが、マダガスカル原産以外には、アフリカ大陸原産のパキポディウムとして、3グル―プがあります。レアリイ、サウンデルシイ(白馬城)等のアデニオプシスグループ、サキュレンツム(天馬空)、ビスピノスム等のパキポディウムグル―プ、ナマクアヌム(光堂)のエリアンタムグループです。
 いずれも、本葉の付け根には、刺様のものが見られますし、本葉の形が似ていません。

「アデニウム」かもしれない

 パキポディウムだと、ほとんどの種類に本葉の付け根には刺様のものがあるように思われます。けれど、「エビスワライモドキ」には、ほとんど見当たらないことから(これから出てくるのでは・・という可能性はあるにしても・・・)、ひょっとしたら「パキポディウムではない」という可能性も考えられます。
 それなら、同じキョウチクトウ科で近縁の「アデニウム」ではないかと考えるのが自然ですね。アデニウムなら刺がないので、ひょっとしたら・・「エビスワライモドキ」のような感じかもしれません。


アデニウム・ソマレンセ

アデニウム・アラビクム
 右写真は、アデニウムの子葉です。ん?子葉に注目すると、アデニウムの子葉は丸っこく先端がやや尖ります。子葉が卵型の「エビスワライモドキ」とは何か違うような・・
 アデニウムのうち、オベスム、ソコトラナムの子葉は、尖りもあまりなく「エビスワライモドキ」に似たような感じではありますが、本葉には目立った葉柄はほとんどなく、「エビスワライモドキ」のような目立つ葉柄ではありません。

結論的には

 さて、結論的には「エビスワライモドキ」は、何だか分からないということになりました。正体を探るどころか藪の中という状況です。┐ ('〜`;)┌
 それは、私ぱんさの狭い知識の範囲でのことですから、誰かがこれが何か分かるかもしれません。これが何か分かる方に御教示いただきたいものです。
 もう少し大きくなったら何か分かるかもしれません。これはとっても貴重なミステリアス・プランツなので、かめ氏には、慎重に愛培していただき、正体の見極めがつくようでっかくしてもらいたいものです。

 
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