ユーフォルビア属は、インド、アフリカ及びマダガスカルに自生するトウダイグサ科の多肉植物の一大グループ。
  園芸鉢物として普及しているハナキリン(Euphorbia milii)もマダガスカル原産であり、マダガスカルの固有種には多様な形態の花キリン系ユーフォルビアが多数ある。

 
ユーフォルビア属
Euphorbia
Euphorbia pedilanthoides

Euphorbia pedilanthoides
Euphorbia pedilanthoides
ユーフォルビア・ペディラントイデス
Euphorbia pedilanthoides

 マダガスカルのマジュンガ州マハジャンガ原産。

 「痩花キリン」という和名が付けられている。痩せたハナキリンという意味だろう。
 花は、枝先に房状に固まって咲き、可愛い。
 全体的に地味なために、あまり栽培されていない。

ユーフォルビア・ゴットレべイ
Euphorbia gottlebei

 マダガスカルのトリアラ州アティモアンドレファナ原産。

 細葉の花キリンで、花は小さいが美しく、次々と咲く。

Euphorbia viguieri

Euphorbia viguieri

ユーフォルビア・ヴィグイエリ
Euphorbia viguieri

 マダガスカルのマジュンガ州マハジャンガ等原産。

 「噴火竜」という和名が付けられている。
 自家受粉をして結実し、かなり離れた湿り気のある場所で零れタネでよく殖える。

Euphorbia decaryi
茎が太く四角をなし葉縁に縮れが少ないタイプ

Euphorbia decaryi
茎が細く葉縁に縮れが強く入るタイプ(千波と呼ばれる)

ユーフォルビア・デカリー
Euphorbia decaryi

 マダガスカルのトリアラ州アノシ圏原産。

 「ちび花キリン」という和名が付けられている。
 茎の太いもの、葉縁の縮れが強いものなど、いろいろなタイプがある。塊茎をもつ。
 デカリー等の系統の塊根性ユーフォルビアは挿木で簡単に繁殖するが、挿木の場合塊茎はできない。なぜならこの塊茎は「胚軸」が肥大したものだからである。「胚軸」とは何かについては、次の図を参照のこと。挿木によるデカリーがホムセンなどで数百円で売られているが、塊茎を楽しむというのであれば注意する。

Euphorbia capsaintemariensis

Euphorbia capsaintemariensis

ユーフォルビア・カプサインテマリエンシス
Euphorbia cap-saintemariensis
Euphorbia decaryi var. capsaintemariensis

 マダガスカル南端セント・マリア岬

 立ち上がるユーフォルビア・デカリーといった雰囲気。ただし、デカリーとはまったく花が違う。
 学名がえらく長いが、マダガスカル南端セント・マリア岬(Cap Sainte Marie)に産するという意味。

Euphorbia bongolavensis

Euphorbia bongolavensis冬季の落葉した状態

ユーフォルビア・ボンゴラベンシス
Euphorbia bongolavensis

 マダガスカル原産(固有種)。

 こんもりとしたブッシュになるユーフォルビア。葉柄の赤色がかわいいかも。
 幹はやや太るが塊茎というほどではない。

Euphorbia millotii
Euphorbia millotii

ユーフォルビア・ミロッテイ
Euphorbia millotii

 マダガスカルのアンツィラナナ州原産。

 太い茎から、成長期には葉を付ける。成長につれ叢生する。
 自生地からいうと寒さを嫌うので注意。

Euphorbia itremensis

ユーフォルビア・イトレメンシス
Euphorbia itremensis

 マダガスカルの中央高地フィラナランツア州アモロニマニア原産。

 塊根をもち、成長期には塊根に直接葉を付けるように見えるが、枝が伸びないため。成長につれ叢生する。