マダガスカル乾性林・乾性有刺林  旧ディディエレア科は、マダガスカルのみにしか原産しない固有科で、マダガスカルの乾性林を特徴づける珍奇な植物。
 旧ディディエレア科は、サボテン科にもっとも近いとされている。多くの場合、この科の植物の特徴は、幹に成長(伸長)しない短枝がびっしりと着き、成長期にはその先端から葉を出すこと。
 このページは、ぱんさの栽培する多肉植物から、旧ディディエレア科の植物をまとめています。
 
 旧ディディエレア科の植物の栽培は、そんなに難しくなく、休眠期は灌水を控え、成長期には多灌水、多肥で栽培する(といっても限度はあるが。)。
 根がよく発達する植物が多いので、余裕のある鉢を用いるとよい。
 新梢には、コナカイガラムシが付きやすく、付くと成長が阻害されるので、粘液(カイガラムシの排泄物)が垂れているのを見つけたら早めに防除すること。
 基本的にコナカイガラムシの予防は至極簡単。コナカイガラムシは風と雨に弱いので、成長期には屋外の軒下などで健康的に育てるとほとんど発生しない。
 
 旧ディディエレア科の分類・種類、「旧ディディエレア科」の呼称についてはこちらを参照ください → 旧ディディエレア科の分類・種類
 
アルアウディオプシス(アリュアウディオプシス)属
Alluaudiopsis
Decarya madagascariensis

Decarya madagascariensis屋外の直射日光の元で育てたもの。
上の写真のクローンであるが葉の形が変わる
Decarya madagascariensis

アルアウディオプシス・フィヘレネンシス
Alluaudiopsis fiherenensis

 マダガスカル原産(固有種)。マダガスカル南部のトリアラのアンドロイ、アティモアンドレファナに自生する。

 高さ数mの潅木。新梢の葉は1枚づつだが、幹からは2枚一組の肉厚の紫かかる緑色の細長い葉を出す。この葉は、強光線下で栽培すると短く丸っこくなり、別種と勘違いする人もいるが同じもの。
 同属の「マルニエリアナ marnieriana」として誤名で流通することがあるので注意。

Decarya madagascariensis

Decarya madagascariensis

アルアウディオプシス・マルニエリアナ
Alluaudiopsis marnieriana

 マダガスカル原産(固有種)。マダガスカル南部のトリアラのアティモアンドレファナのかなり限定された地域に自生する。

 これが本物のマルニエリアナ。高さ数mの潅木。幹からは肉厚の長さ1cm程度の細かい葉を数枚一組で出す。
 発見はかなり古く、小型で花も(咲けば)美しいのであるが、ほとんど栽培されてこなかったのは、私はあまり感じないのであるが、性質が気難しいのかもしれない。