ガラパゴス諸島のサボテンの種類
 現在、ガラパゴズ諸島からは、動物、植物はおろか石の1個でさえも持ち出しが禁じられていますので、わが国で栽培されているものは、古い時代に採取されガラパゴスから欧米に渡ったものの子孫と考えられます。
 ガラパゴス諸島に自生するサボテンは、以下の3属で、オプンチア属以外は、ガラパゴス固有属となります。
 特に、オプンチア属の植物は、ガラパゴスリクイグアナやガラパゴスゾウガメの食物として重要な役目を果たしています。

【オプンチア属】

 ガラパゴスのオプンチアは、いくつかの系統からなり、おそらく古い時代に、複数回にわたり大陸から渡ってきた、別々な種類が祖先と考えられます。
 オプンチアは、現在では全世界に分布を広げている(人為的なものも含めて)ことから分かるように、環境適応力が非常に強く、ガラパゴスでも島々の環境に合わせて、多くの変種に分化しています。
Opuntia helleri マルチェナ島、ヘノベサ島
Opuntia insularis フェルナンディナ島、イザベラ島
Opuntia galapageia ピンタ島、サンチャゴ島
 var. macrocarpa ピンソン島
 var. profusa ラビダ島
Opuntia saxicola = Opuntia galapageia var. saxicola イザベラ島セロアスール火山
Opuntia megasperma フロレアナ島
 var. orientalis サンクリストバル島、エスパニョラ島
 var. mesophytica サンクリストバル島
Opuntia echios サンタクルス島北部、バルトラ島
 var. barringtonensis サンタフェ島
 var. gigantea サンタクルス島南部海岸
 var. inermis イザベラ島シエラネグラ火山
 var. zacana ノースセイモア島

【ブラキケレウス属】 ガラパゴス固有属

Brachycereus nesioticus フェルナンディナ島、イザベラ島、サンチャゴ島

【ヤスミノケレウス属】 ガラパゴス固有属

Jasminocereus thouarsii サンクリストバル島、フロレアナ島
Jasminocereus thouarsii var. sclerocarpus フェルナンディナ島、イザベラ島
Jasminocereus howellii = Jasminocereus delicatus = Jasminocereus thouarsii サンチャゴ島、サンタクルス島