Wilcoxia ウィルコキシア属
小型の塊根性のサボテン。現在はエキノケレウス属(Echinocereus:いわゆる蝦サボテン)に併合されている。

 ウィルコキシア属は、小型で紐状の地上部、地下に軟質で小型の塊根をもつサボテンで、現在はエキノケレウス属(Echinocereus:いわゆる蝦サボテン)に併合されているが、やや異質な感じではある。花は、エキノケレウス属の特徴をもつので、花が咲くと、エキノケレウス属だなと感じる。
 この塊根は、種子繁殖で生まれたときの直根部分が肥大したもので、それとは別に根の先にもできることがある。形状が面白いので、地上に露出して作りたいところであるが、そもそも地下にできるものなので、地上に出せば、ほぼ肥大せず、軟弱すぎて鑑賞に堪えるものではない。また、塊根の上根が発達するので、露出はあまりよくない。
 花は昼開性、午後3、4時頃開き夜半には閉じるのを数日繰り返す。

 ウィルコキシア属の植物は気難しく、あまり栽培は簡単ではない。小型なので極端な乾燥を嫌うが、ある程度大株になると、用土の過湿を嫌う。接木で栽培されることもあるが、あまり面白くないだろう。挿し木苗にも根先に塊根を付けることもあるが、本来の姿ではない。

銀紐

銀紐

銀紐(ぎんひも)
Wilcoxia poselgeri
Echinocereus poselgeri
アメリカ合衆国・テキサス、メキシコ・コアウイラ等原産

 細く小型のいわゆる紐サボテン。地下には軟質で小型の塊根を作る。茎の太さは5mm未満。
 花は、ピンクで花弁の中肋は濃い色。中心に向かって紫のグラデーションとなる。雌蕊は緑色で、エキノケレウス属の特徴を示す。


珠毛柱

珠毛柱
珠毛柱(しゅもうちゅう)
Wilcoxia schmollii
Echinocereus schmollii
メキシコ・クエレタロ原産

 細く小型のいわゆる紐サボテン。地下には軟質で小型の塊根を作る。茎の太さは5mm未満でかなり軟質。トゲは柔らかい毛状で、密生する。
 花は、ピンク。雌蕊は緑色で、エキノケレウス属の特徴を示す。




ウィルコキシア・レウカンサ

ウィルコキシア・レウカンサ

ウィルコキシア・アルビフロラ
ウィルコキシア・レウカンサ
Wilcoxia albiflora
Wilcoxia leucantha
Echinocereus leucanthus
メキシコ・ソノラ原産

細く小型のいわゆる紐サボテン。地下には軟質で小型の塊根を作る。茎の太さは5mm未満。
花は、紫かかった白、中心は紫色。雌蕊は緑色で、エキノケレウス属の特徴を示す。




ウィルコキシア・クロエンレンニイ

ウィルコキシア・クロエンレンニイ
ウィルコキシア・クロエンレンニイ
Wilcoxia kroenleinii
Echinocereus poselgeri ssp. kroenleinii
アメリカ合衆国・テキサス、メキシコ・コアウイラ等原産

 細く小型のいわゆる紐サボテン。地下には軟質で小型の塊根を作る。茎の太さは5mmを超えるようになる。
 花は、Wilcoxia poselgeriとほぼ同じ。ピンクで花弁の中肋は濃い色。中心に向かって紫のグラデーションとなる。雌蕊は緑色で、エキノケレウス属の特徴を示す。
Wilcoxia poselgeriと同種との考え方もあるが、トゲの感じなどがかなり違う。



ウィルコキシア・タマウリペンシス

ウィルコキシア・タマウリペンシス
ウィルコキシア・タマウリペンシス
Wilcoxia tamaulipensis
(誤)Wilcoxia tamaulipense
Echinocereus poselgeri
メキシコ・タマウリパス等原産

 細く小型のいわゆる紐サボテン。地下には軟質で小型の塊根を作る。Wilcoxiaとしては大型で、茎の太さは5mmを超えるようになる。Wilcoxia poselgeriより太く、大株となりがっちりとして面白い。
 花は、Wilcoxia poselgeriとほぼ同じだが、色合いはやや薄い。
Wilcoxia poselgeriと同種との考え方もあるが、トゲの感じなどがまったく違う。