Espostoa エスポストア属


若い株
老楽(おいらく)
Espostoa lanata
エクアドル南部、ペルー北部原産

 白毛が肌を巻き包み、細い刺が突き出して、美しい。毛柱の代表。
 「老楽(Espostoa lanata)」「銀河楽(Espostoa huanucoensis)」「幻楽(Espostoa melanostele)」は、栽培品幼苗の外見上では区別が付きにくい。
 原産地では、高さ7mに達することもあるという。幼株では毛は粗く肌が見えるが、古い株では毛は体に巻き付くように発達し、間から褐色の刺が突き出す。
 エスポトア属の各種は、どちらかというと冷涼な気候の季節に成長する。栽培的には、それほど気難しい訳ではないが、毛に覆われているいるため状態が見極めにくいのと成長期が掴みにくいということから苦手な人もいるようだ。

銀河楽(ぎんがらく)
銀賀楽(ぎんがらく)
永楽宮(えいらくきゅう)
Espostoa huanucoensis
=Espostoa lanata ssp. huanucoensis
ペルーのワヌコ原産

 白毛が肌を巻き包む。
 「老楽(Espostoa lanata)」「銀河楽(Espostoa huanucoensis)」「幻楽(Espostoa melanostele)」は、栽培品幼苗の外見上では区別が付きにくい。
 ペルーのワヌコ原産。標高1500mに自生し、幼苗の頃から毛の密度が濃く、刺があまり突き出さない。
 和名は、古くは「永楽宮」とされていたが、後に「銀賀楽」となった。現在は「銀河楽」であるが、これはおそらく読み「ぎんが」が誤記され、Galaxyになったのだと思われる。




幻楽(げんらく)
Espostoa melanostele
=Espostoa haagei
=Pseudoespostoa melanostele
ペルーの標高800m~2000m原産

 白毛が肌を巻き包む。
 「老楽(Espostoa lanata)」「銀河楽(Espostoa huanucoensis)」「幻楽(Espostoa melanostele)」は、栽培品幼苗の外見上では区別が付きにくい。
 写真のものは、両方とも「幻楽」の名前であったが、どうも怪しい。
 原産地では高さ2m程度、細身で、大きいものは、黄刺が長く突き出す。
 古くはプセウドエスポストア属(Pseudoespostoa)で、エスポストア属とは果実の形、種子の形に差異が見られるという。現在はエスポストア属(Espostoa)。

越天楽(えてんらく)
Espostoa mirabilis
ペルーの標高900m~1500m原産

 同じエスポストア属でも老楽とは雰囲気がかなり異なる。
 羊毛というよりは、細い刺が密生し、成長点付近は朱色に染まる。まばらに強い刺が飛び出す。
 

エスポストア・バウマンニイ
華楽翁(からくおう)
Espostoa baumannii
ペルー原産

 羊毛は巻き付くというより直線的。頂部はやや赤く色付く。
 刺は淡褐色で鋭く長く、まばらに飛び出し、独特の雰囲気をつくる。
 「華楽翁」の名は比較的最近に付けられたもので、それほど使われていない。
 



若い株
エスポストア・ナナ
Espostoa nana
Espostoa melanostele ssp. nana
ペルーの標高1500m~2400m原産

 成長が遅いことを除いて「幻楽(Espostoa melanostele)」に非常によく似ており羊毛は密生する。
 

エスポストア・ヒラエア
Espostoa hylaea
ペルー・アマゾナス原産

 羊毛はややうねる。頂部はやや赤く色付く。