Dioscorea ディオスコレア属 | |||||
ヤマノイモ科で多肉植物として扱われるものは、ディオスコレア属のいくつかの種類である。 ディオスコレア属自体は全世界の温帯から熱帯まで600種を含む属であり、我が国に自生あるいは畑作物として栽培される「ヤマノイモ(ジネンジョ)」「ナガイモ」「イチョウイモ」もこの属に含まれる。 それならば、「ヤマノイモ」「ナガイモ」等も多肉植物かというとそうではない。大きな違いは、塊根が毎年更新されるかどうかの違いである。「ヤマノイモ」「ナガイモ」は、食用となるところの塊根ができるが、翌年はその塊根は萎み、さらに大きい新しい塊根が作られる。それに対して、多肉植物(コーデックス)として扱われる亀甲竜等は、塊根が更新されず同じ塊根が年々大きくなる。ディオスコレア属の植物で同様の性質があれば多肉植物(コーデックス)として扱ってよいだろう。ディオスコレア属のライフサイクルをまとめたものが下図である。 余談であるが下図に載せた「宇宙イモ (Dioscorea bulbifera)」は、ムカゴに全精力を傾けるよう進化したディオスコレア属であるといえる。余談の余談であるが、宇宙イモを過去に畑で作って収穫し、ムカゴを食べたことがあるが、私の味覚が繊細なのか、かなり強いケミカル臭を感じて食べれなかった(カレーに入れても無理だった。)。それ以降、作っていない。 なお、多肉植物ではないが、葉に美しい模様の入る熱帯産のディオスコレア属が流通することがある。 |
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9月頃。蒼角殿とツルが混在する。 ♂株の♂花 ♀株の♀花 |
亀甲竜(きっこうりゅう) 蔓亀草(つるかめそう) ディオスコレア・エレファンティプス Dioscorea elephantipes 南アフリカ原産
古くは「蔓亀草」と呼ばれていたが、現在では「亀甲竜」の名が一般的である。
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【亀甲竜の塊茎のタイプとグレード】
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