アガベ属
Agave

 こちらのページには、露地植えには向かない、あるいは、露地植えの実験が十分でないアガベについてまとめています。露地植え向きアガベについては、「サボテン・多肉植物の露地植えについて」の「露地植え向きアガベ」を参照されたい。
 なおアガベについては、アガベ属分類に従ってグループ化し記載した。アガベ属分類についてはこちら→アガベ属分類

アガベ亜属ディテパラ節 Subgenus Agave; Group Ditepalae
Agave applanata Dwarf
アガベ・アプラナタ・ドワーフ
Agave applanata 'Dwarf'

 極めて美しいアガベだが、成長は極めて遅く、子株から写真のような姿になるまでには10年近くかかる。株径は50cm程度。
 元々、「Agave parry 'minima'」で導入されたものだが、メリコ錦と同じアプラナタの小型種。

アガベ亜属パリヤナ節 Subgenus Agave; Group Parryanae
Agave ovatifolia
アガベ・オヴァティフォリア
Agave ovatifolia
メキシコ・ヌエボレオン州、ソノラ州北部、標高1200-2100mの山頂

 幅広の薄めの葉、鞠形になる美種。成長は早い方である。自生地の成株の株径は1mを超える。
 耐寒性は抜群だが、暑熱を嫌い、猛暑時に葉を焼くことがある。


アガベ亜属ヒエミフロラ節 Subgenus Agave; Group Hiemiflorae
Agave 雷神錦
Agave 雷神錦
雷神錦(らいじんにしき)
Agave '雷神錦'
園芸品種

 「雷神」というものが、「Agave isthmensis」か「Agave potatorum」か、はたまた「Agave guadalajarana」か色々議論があるところ。写真のものは「雷神錦」と呼ばれるが、どれの斑入りかハッキリしないので、総称ポタトルム系一品種で。株径は30cm程度。
 可愛くて丈夫。

リッタエ亜属マルギナタ節 Subgenus Littaea; Group Marginatae
Agave titanota
アガベ・チタノタ
Agave titanota
メキシコ・オアハカ州

 葉は厚く幅広く、うねる葉縁のトゲをもつ。自生地の株径は1m程度。
 トゲの大きさは幼株も大株も変わらないが、幼株の頃は葉が小さく相対的にトゲが目立つので「比率的に」独特の魅力がある。タイプやら何やらで名前を付けて色々区別するようであるが、まともに育てば葉が大きくなるので、どれも写真(この株の栽培期間は10年)の様になる。
 石灰質の崖に自生しているようだが、特に石灰質に富む用土を使わなくても問題はない。


Agave Quadricolor
五色万代(ごしきまんだい)
アガベ・クアドリカラー
Agave 'Quadricolor'
合衆国テキサス州南部からメキシコ北部

 「Agave lophanthaAgave univittata」を起源とする斑入り品種。強いストレスを受けると赤味が入り「五色」の名の由来。自生地の株径は1m程度。
 むちゃくちゃ殖えて強健。寒さは苦手。

リッタエ亜属パルビフロラ節 Subgenus Littaea; Group Parviflorae
Agave toumeyana
アガベ・トウメヤナ
Agave toumeyana
メキシコ中央高地

 葉は直線的、細く白い条紋(俗に言うペンキ)、葉縁にフィラメントを付けてなかなかヲサレ。株径は30cm程度。
 成長はかなり遅い。


リッタエ亜属ストリアタ節 Subgenus Littaea; Group Striata
Agave stricta
Agave stricta
吹上(ふきあげ)ルブラ
アガベ・ストリクタ・ルブラ
Agave stricta f. rubra
メキシコ・プエブラ州、標高1600~1800m

 葉は幅狭く直線的、先端だけにトゲがある。自生地では株径は1mを超えるか超えないか。「Agave stricta」は、強いストレス(低温、土壌の乾燥)を受けると、葉は黄色~褐色に色付くが、「f. rubra」は赤紫味が入るという違い。
 この特徴を出すためには強いストレスを与えなければならないが、ハウス地植えの温暖常湿環境ではご機嫌良過ぎて、色付きはニブい。同じロットの種子からの実生の「f. rubra」でも、赤紫味が強いものと、弱いもの、ただの「Agave stricta」と変わらないものがあり、あなたの「f. rubra」が「本物」かどうか知るのは、なかなか骨が折れる。このことを頭に入れた大鉢栽培の方が、特徴を出させやすい。
 1枚目写真の株は、冬季の写真で、「f. rubra」の色付きは僅かだが、間違いはないだろう。2枚目写真の株は、簡易防寒露地植えのもので、冬季に簡易防寒を外して撮影している。かなりよく色付きが出ており間違いのないもの。

リッタエ亜属ウルケオラタ節 Subgenus Littaea; Group Urceolatae
Agave utahensis
Agave utahensis
アガベ・ウタエンシス
Agave utahensis subsp. utahensis
合衆国カリフォルニア州、ネバダ州、ユタ州の南部からアリゾナ州北部

 ウタエンシス基本種。葉端のトゲも、葉縁のトゲもやや捩れる。

Agave utahensis nevadensis
アガベ・ウタエンシス・ネバデンシス
Agave utahensis var. nevadensis
合衆国カリフォルニア州、ネバダ州、ユタ州の南部からアリゾナ州北部

 本変種は、「subsp. utahensis」よりスマート、「var. eborispina」よりは大きい、草姿の雰囲気も成長速度的にも中間型。

Agave utahensis kaibabensisA型
Agave utahensis kaibabensisB型
アガベ・ウタエンシス・カイバベンシス
Agave utahensis var. kaibabensis
合衆国カリフォルニア州、ネバダ州、ユタ州の南部からアリゾナ州北部

 本変種は、ウタエンシス系では、やや大型で葉がスッと伸びやかなところが特徴。栽培にクセがあるウタエンシス系で最も作りやすく、成長も速い。
 カイバベンシスには大まかにA型、B型のタイプがあり、A型は大型、B型は中型で「subsp. utahensis」寄りのイメージ。

Agave utahensis eborispina
アガベ・ウタエンシス・エボリスピナ
Agave utahensis var. eborispina
合衆国ネバダ州南部~カリフォルニア州南部

 本変種は、ウタヘンシスの亜種・変種の中で最も小型で、成長が最も遅い。国内実生の場合、少しずつ少しずつ成長する。大きい輸入株を買ってみたが少しも変化がないとお嘆きのあなたには、国内実生苗をじっくり育てることをお薦めする。大きい輸入株はおしゃれ鉢にでも入れて、置物にでも。
 高山植物らしく、地上部の大きさの割りに根が長く深く発達するので、口径よりも深さのあるポットで育てると良い。

交配種 Hybrid
Manfreda maculosa
アガベ・パープルスポット
アガベ・パープルスポット
マンガベ・パープルスポット
Agave 'PurpleSpot'
=Agave 'Bloodspot'
交配種

 我が国では「パープルスポット」だが、海外では「Bloodspot」と呼ばれる。 Agave macroacantha(あるいはその交配種)とManfreda maculosa(あるいはその交配種)との交配種と推定される。なお、Manfreda属は、現在Agave属に併合されているので、属間交配種ではなくなった。
 青味がかる細葉に紫の斑点が入る。斑点の色調は、乾燥、寒さなどのストレスが強く、根が傷むと鮮やかになる。
 強健な植物だが、Agave macroacanthaの血統がそうさせるのか、土壌の強い過湿を嫌う。