ぱんさのマイナー植物園

ボトル・ツリーズ
Bottle Trees

−多肉植物か熱帯樹木か?−

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 ボトルツリー(樽状樹)は、数m〜数十mの樹木で、幹が太り樽状の形状になるものの総称です。分類学上の特定の範囲の植物ではありません。
 多くの場合、乾季・雨季のはっきりした熱帯地方が故郷です。多肉植物といった扱いが多いのですが、栽培管理上多肉植物扱いをすると調子よくいきません。用土は普通の園芸培養土を用い、成長期の春〜秋は多潅水、施肥をして成長させます。冬季は完全断水として休眠させます。
 ボトルツリーのうち、バオバブについては「バオバブ王国、ボトルツリーの宝庫マダガスカル原産の植物については「マダガスカル分園をご覧ください。ここでは、それ以外の「ボトルツリー」をまとめています。
 なお、ボトルツリーは、かなりの年数を経て、大きくなったときになる形状であることが多いので、その奇異な姿を見られると期待はしない方がいいでしょう。

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更新情報

パンヤ科(アオイ科)ボンバックス属(プセウドボンバックス属)
 
ボンバックス・エリプティカム Bombax ellipticum ぱんさとともに苦節(?)の30年を過ごしてきた植物にSweet30メダルを贈ります。 ボンバックス・エリプティカム
プセウドボンバックス・エリプティカム
Bombax ellipticum
Pseudobombax ellipticum
原産:メキシコ〜グアテマラ

 成木は、高さ20mに達する樽状樹。鉢ものとしては、低く仕立てる。英名は、「Shaving Brush Tree」で、雄蕊を髭剃りブラシになぞらえたもの。
 流通している大株は、強剪定をして育てられて、団子に小枝が付いているような独特の形のものが多い。
 写真の株は、 前には高さ10cmほどの実生株で、適度に剪定をしているので、まあまあ自然な形に仕上がっていると思う。
 成長期は、屋外に出し雨ざらし、落葉が始まれば、水を切り室内に取り込む。

ぱんさと過ごした日々(栽培期間):

パンヤ科(アオイ科)コリシア属
 
トックリキワタ Chorisia speciosa
盆栽仕立て途中のトックリキワタ
トックリキワタ Chorisia speciosa
沖縄海洋博公園のトックリキワタ
トックリキワタ
Chorisia speciosa
原産:ブラジル

 成木は、高さ15〜20mに達する樽状樹。
 沖縄では街路樹として植えられており、糸満市の国道沿いのトックリキワタ並木は素晴らしい。
 花はユリを思わせるピンクでとても美しいが、鉢植えではそんなに簡単には咲かない。
 幹が三角形の刺に覆われる個体と刺がない個体がある。兄弟木で栽培環境が同じでも、幼樹のころから幹に刺が出るものと出ないものがある。不思議だ・・写真の木は、実生数か月で幹に刺が発生した。やっぱり刺が魅力だと思う。

FLORIDATA-Chorisia speciosa

 発芽の最低温度は20℃くらい。種皮は硬いが、バオバブのように発芽促進処理をする必要はない。
 萌芽がよく小葉もでることから盆栽にも向く植物であるが、非常に徒長しやすい植物なので、盆栽仕立てにしようとするなら注意する。
 成長期は、屋外に出し雨ざらし、落葉が始まれば、水を切り室内に取り込む。最低温度1.5℃に耐える。

ぱんさと過ごした日々(栽培期間、発芽後):

トックリキワタ盆栽への道

クワ科フィクス属
 
フィクス・ぺティオラリス Ficus petiolaris フィクス(フィカス)・ぺティオラリス
Ficus petiolaris
原産:メキシコ

 赤い葉脈のハート型の葉と丸い塊茎をもつ樹。
 成木はボトルツリーというよりは、フィクス属の他の植物に見られる「絞め殺し植物(Plant Strangler / Strangler fig)」のひとつ。ただ、本種は他の植物を絞め殺すのではなく、岩を根で覆い締め付けて育つ。

Stranglers and Banyans
Rock figs (tescalama): Ficus palmeri and F. petiolaris

 観葉植物として若干流通するが、あまり素人受けする植物ではない。
 成長期は、屋外に出し雨ざらし、直射日光下で育てると、本来の美しさが発現する。
 落葉が始まれば、水を切り室内に取り込む。

ぱんさと過ごした日々(栽培期間):

フィクス(フィカス)・ぺティオラリス盆栽への道

アオギリ科(アオイ科)ブラキキトン属
 
ブラキキトン・スペストリス Brachychiton rupestris

ブラキキトン・スペストリス Brachychiton rupestris
新芽には独特の魅力がある。

ブラキキトン・ルペストリス
Brachychiton rupestris
原産:オーストラリア・クイーンズランド州

 成木は、高さ15〜20mに達する樽状樹。英名は、「Queensland Bottle Tree」。
 奇妙な葉をもつ樹。かなり大きくならないと幹は太りにくいので、奇妙な葉をもつ熱帯樹木という扱いになる。
 なお、ブラキキトン属には30種ほどの種類があり、本種の他に「Brachychiton acerifolium」が流通しているが、こちらは樽状樹ではない。Brachychiton acerifoliumが、無知なショップでボトルツリーとして販売されることがあるので注意が必要。

 Google Image

 成長期は、屋外に出し雨ざらし、直射日光下で育てる。
 落葉が始まれば、水を切り室内に取り込む。

ブラキキトン・ルペストリス盆栽への道

ヒルガオ科イポモエア(イポメア)属
 
イポモエア・アルボレスケンス Ipomoea arborescens

イポモエア・アルボレスケンス
Ipomoea arborescens
原産:メキシコ・ソノラ州

 成木は、高さ9mに達する樽状樹。英名は、「Tree Morning Glory」。

 Google Image

 成長期は、屋外に出し雨ざらし、直射日光下で育てる。
 落葉が始まれば、水を切り室内に取り込む。

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