ネコに関する疑問に答えます
〈7〉ネコと仲良くなる方法
A:もともと猫は遊ぶのが人好きです。運動不足解消、ストレス解消、そしてコミュニケーションをとって飼い主との絆を深めるためにも、猫に楽しい遊びを提案してあげましょう。猫は狩りのシミュレーションをして遊ぶのが好きです。ネズミや昆虫、鳥などに似た動きをすることが、おもちゃ遊びのポイントです。動いたり止まったりを繰り返したり、上下に動いたり、物陰から動くものがちょっとのぞいたり……といったおもちゃに、猫は夢中になって追いかけ、飛びつき、じゃれ始めます。市販のおもちゃには、ネズミ型、猫じゃらし型、ボール型など各種ありますが、これらをただ与えるだけでなく、飼い主がいろいろな動き工夫して、猫をより楽しませてあげましょう。
また、特別におもちゃを購入しなくても、猫のおもちゃになるものは身近にもたくさんあります。アルミ箔をひねって投げたり、ヒモをヒラヒラさせるだけで、猫は目を輝かせて飛びついてきます。何気ない袋や箱なども猫のおもちゃとして貴重です。懐中電灯やレーザーポインターなどで、壁に光をあてて動かしてあげるのも一興です。
ただ、注意しなければならないのは、猫は家に置いてあるものを自分で見つけておもちゃにしてしまうので、ビニール袋で遊んでいて窒息死したり、ストッキングや毛糸、ヒモなどを飲みこんで腸閉塞を起こしたりすることがあります。ふだんから猫の目につく所には置かず、きちんと片付けておきましょう。
A:室内飼いで気になるのが、運動不足になったり退屈したりするのではないかという点でしょう。しかし住環境を少し工夫してあげれば、猫は室内でも十分運動ができ、毎日を楽しく過ごすことができます。平地を走りまわることを好む犬と違い、昔木の上も生活圏としていた猫は、高いところにかけのぼったり、高いところから飛び降りたりする動きが大好き。そこで、室内に垂直運動できる場所をたくさん作ってあげます。たとえば、整理用の木箱を段差をつけて並べれば、りっぱな垂直運動場になります。段差がつくよう家具を配置するだけでもOKです。市販の“木登りおもちゃ”や“ジャングルジム”を置くのもよいでしょう。
部屋のあちこちに、猫がびっくりしたり喜んだりする仕掛けを作っておくと、飼い主がいないときも猫は飽きずに過ごせます。たとえば、いろいろな場所におもちゃを隠しておき、猫に宝探しをさせたり、おもちゃをヒモでつるして遊べるようにしたり、ドアの上にピンポン玉を置き、猫がちょっとドアにふれると落ちるようにしたり……。こんな遊び場があれば、猫の退屈もストレスも消えてしまいます。
ただし、猫に思う存分楽しんでもらうには、危険なものを室内から排除しておくことも大切です。特に注意したいのは電気コードです。噛み癖のある猫は、コードを噛んで感電する危険がありますから、あらかじめプラスチックのホースなどでカバーしたり、必要のないコードは抜いておくようにします。また、電気スタンドなどは、猫が倒して火事の原因になることもあります。スタンド以外のものに関しても、倒さない工夫が必要です。
A:ふだん猫は、テレビ番組にはそれほど関心をよせていないようですが、時々テレビの前にいた猫が、画面を食い入るように見つめることがあります。シッポも耳もピクピクさせ、やがてねらいを定めるように足踏みをはじめ、ついに「バシッ」と画面に体当たりしたりする姿を見たこともあるでしょう。こんなときはたいてい、チョコチョコ動く小動物やパッと飛びたつ鳥などがテレビに映っているはずです。画面に流れる動物たちの姿に、狩りの本能がおおいに刺激されてしまうのです。
また、猫は、サッカーやテニスなどのスポーツ番組も大好きです。遠景で小さく映る選手が動きまわっている様子や、ボールの早い動きが、猫の目を釘付けにさせてしまうのです。要は、激しい動きのある番組が猫のお気に入りなのです。猫がよく反応する大好きな映像をビデオにまとめて、退屈しのぎに流してあげるといいかもしれません。
A:「犬は人間の命令をきちんと聞くのに、猫は芸のひとつもしない」と嘆くのは、猫に対して失礼というものです。犬も猫も知能自体にそれほど差があるわけではないので、きちんと教えさえすれば、お行儀よくさせたり、「おすわり」や「伏せ」「おいで」などを覚えさせることができます。
ただし、リーダーである人の命令をきくという本能を持つ犬とは、しつけ方が違います。自分の意思で行動しようとする単独生活の猫に必要なのは、命令ではなく、飼い主からの“提案”です。たとえば家具をひっかくクセをやめさせたければ、爪とぎ台を用意して「こっちのほうが楽しいのでは?」と提案すればいいのです。そしてそれが、確かに楽しいのだと、猫によくわからせることが大切です。
猫が楽しいと思えるのは、なんといっても食べ物をもらえることです。「おすわり」や「おいで」などを教えるときは、猫の好物を利用しましょう。食べ物を猫の鼻先に見せて、それを追わせるようなかたちで、のぞむ姿勢に誘導していきます。下に紹介したような方法で教えていけば、案外簡単に覚えていくものです。
この場合、しつけで大切なのは、声のつかい方です。やたらと人きな声で「おすわり」などと怒鳴ると、いつもと違う雰囲気を感じて、猫はおびえてしまいます。命令調でも懇願調でもない普通の声で、しかも「おすわり」「おいで」など、簡潔な一言をつかって教えていきます。そして、よくできたら十分に褒めて、猫が「楽しい」という気持ちを持てるようにしましょう。
○「おすわり」「おいで」のしつけ方
ご飯前の5分間、毎日しつけるのが効果的です。
〈おすわり〉
1 好物を鼻先に見せる
猫の好物を鼻先に見せる。「おすわり」と言いながら、好物をネコの頭上に移動する。
2 腰が落ちたらほめる
猫の顔があがり、同時に腰が落ちる。猫が座ったらよくほめて好物を与える。
〈おいで〉
1 鼻先に見せながら後ずさり
名前を呼んで、好物を鼻先に見せ、「おいで」と言いながらあなたは後ずさりして、猫を引き寄せる。
2 数m歩いたら止まる
数m歩いたら、止まって「おすわり」と言って座らせ、できたらほめて好物を与える。徐々に距離をのばしていく。
A:テレビなどでときどき、人間用トイレで用を足す猫が紹介されています。多くの愛猫家が、「うちの子もこうしてくれたら」とため息をついていることでしょう。しかし、「あれは特別な猫だから・・・」と、あきらめることはありません。人間の行動を観察していて自然に覚えてしまうケースもありますが、トレーニングを行って教えることもできます。きちんと手順をふんで、根気よく愛情を持って教えていけば、あなたの猫も人間のトイレで用を足せるようになる可能性はあるのです。
トイレ・トレーニングは、まず便座の存在、次に便座の高さ、最後は水洗トイレの水に排泄物を落とすこと、の順になれさせていきます。具体的な方法は、下を参考にしてください。猫によっては、比較的簡単に覚えてしまうこともありますが、多くの場合は4〜6週間かかることを覚悟しましょう。時間がかかってでも、ネコトイレの掃除から解放されたい人は、ぜひチャレンジしてみてください。
ここで、トレーニングを成功させるための条件は、不安になるような体験を猫に絶対にさせないことです。たとえば便座に慣れさせる過程で、ネコトイレの上にのせた便座が不安定だと、猫が足をのせるとその重みでひっくり返ることがあります。こうなると猫は、二度と便座に足を乗せようとしなくなります。この段階で、トイレ訓練計画は完全に挫折します。高さに慣れさせるときも、とにかく“ネコトイレ”を安定させておくことが重要です。このとき高さを急に上げると、猫はいつもと違う状況に不安がりますので、気長に少しずつ上げていくのがコツです。
○人間用トイレのしつけ方
1 便座に慣れさせる」
人間用のトイレに猫のトイレを設置。
場所に慣れたら、猫用トイレに便座をとりつけて、便座の存在に慣れさせていく。最初は直接砂の上で排泄してもほめる。便座に足をかけるようになったらさらにほめてやる。
2 人間用トイレに慣れさせる
猫用トイレをはずす。人間用トイレに丈夫なビニールシートなどをしき、猫用トイレの砂を入れておく。猫が人間用トイレでも同じように排泄するようになったら、砂入りビニールシートを外し、水に排泄物を落とすことに慣れさせていく。
3 高さに慣れさせる
徐々に便座つき猫用トイレの高さをあげていく。安定感が出るように、丈夫な段ボールなどで固定すること。最終的に人間用のトイレと同じ高さにする。
A:@ガムテープや両面テープを家具に貼り、触るとべたべたする状態を作る。
A近くに爪とぎ板などを、代用品を置く。
B爪とぎ板で爪を研いだら、よくほめる。
などを行えば、いたずらを防止できるでしょう。
A:あなたの猫は鏡に自分の姿が写るとどのような行動をとるでしょうか。鏡で自分を見たときの行動は、自分をどう認識しているかを示すテストとして興味深いものです。知能の高いチンパンジーは、最初は鏡に写っている自分をおそれ、攻撃しますが、慣れるとそれが自分だと認識し、鏡の前でいろいろな仕草をして楽しむことがあります。犬や猫はそこまでの認識はできませんが、同じ仲間がいることはわかります。猫の場合、最初は少し興味を持ちますが、しばらくすると知らんぷりするはずです。他の猫と目をあわせると、眼をつけたことになるので、猫は礼儀として目をそらしているのかもしれません。
猫によっては、鏡に写った自分の姿に向かって、シューシューという声をあげたり背中を丸めたりして、威嚇することもあります。けれど猫の匂いはしないし、攻撃しようと鏡に前足をあててもへんな感触がするだけなので、やがて知らん顔をするようになります。1度目の経験から鏡をわけのわからないものだと思うのか、2度目以降は鏡に写った自分の姿を見ても無視する猫が多いようです。
猫はお互いを認識のに、嗅覚を大きな手がかりにしていますが、仲間の容姿を視覚として認識することもできることがわかっています。猫の匂いのまったくしない紙や板に等身大の猫の絵を描き、それを見せると、猫は近寄って鼻のあたりの匂いをかごうとしたり、首に前足をかけようとする行動を見せるからです。
鏡のテストや猫の絵をつかったテストは、自宅で簡単にできるので、あなたの猫に試してみてはいかがでしょう。
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