■モーツァルト作品解説■    [HOME]   [年代別目次]

歌曲「春の初めに」

K597

作曲年代 1791年1月14日、ウィーン。
演奏時間 約5分。

 K596、598とともに1月14日に作曲された。詩は、カンペ編纂の「子供のための小叢書」に含まれ、作詞者はシュトルム(1740-1786)である。彼はハンブルクの牧師で宗教歌の作詞者としても知られる人物である。この歌曲の初版(1791年、ウィーン)のタイトルは「春を呼びさましたる人への感謝の思い」だが、旧全集では「春の初めに」、新全集では「春」となっている。
 変ホ長調、4分の2拍子、「いくぶんゆっくりと」と記されたこの曲は20小節ほどの短い歌曲だが、音形的に変化に富み、洗練された様式を示している。6節の有節歌曲である。
〔歌詞大意〕新しい命に目覚めて風は吹き、茎はのびて、自然が私の前に現れる。森の静けさに命を与えるのは鳥たちの賛歌(第1節)。喜びを創りたもう神をたたえて歌え、私の魂よ、神の御業をたたえよ、おまえの賛歌は翼にのって天へとのぽれ(第6節)。