■モーツァルト作品解説■    [HOME]   [年代別目次]

デュポールのメヌエットによる9つの変奏曲 ニ長調

K573

 1789年、日増しに悪化する経済事情をかかえたモーツァルトは、フリードリヒ・ヴィルヘルム2世の宮廷に就職の望みをもってベルリンに赴いた。この旅行は結局無為に終ったが、当地の宮廷室内楽長であったフランス出身のチェロの名手、ジャン・ピエール・デュポールの関心を自分にひきつけるために、そのチェロと通奏低音のためのソナタ「第6番」ニ長調からのメヌエットを主題に、おそらくポツダムの宮廷内で即興演奏されたのがこの曲である。自作品目録(K455参照)では6つの変奏曲と記されてあり、あとの3つは初版の際に付加されたと思われるが、これは死後初版なので本来の6つの変奏がどれであったかは、確かめられていない。
作曲の時期 1789年4月29日、ポツダムにて。
基本資料の所在 〔自筆楽譜〕不明。
出版 〔初版〕1792年、ウィーン、アルタリア社。〔全集〕新モーツァルト全集第9篇、第26作品群。〔実用楽譜〕ヘンレ版。ウィーン原典版「ピアノのための変奏曲」2、音楽之友社。
演奏時間 約13分半。

 ニ長調、4分の3拍子、メヌエット主題は、3部形式。