■モーツァルト作品解説■    [HOME]   [年代別目次]

ピアノ三重奏曲 ハ長調

K548

 この曲は、1788年6月22日、ホ長調のK542の作品を仕上げたモーツァルトが、あいだに交響曲「変ホ長調」K543や、ピアノ・ソナタ「ハ長調」K545、さらに弦楽器のための「アダージョとフーガ」ハ短調K546、ヴァイオリン・ソナタ「へ長調」K547などをはさんで、7月17日に完成したものである。この間、わずか3週間あまりしかたっていないことからみても、モーツァルトの逆境にもめげない多作の活動が、まざまざと偲ばれる。ホ長調の作品は、たとえば第1楽章の冒頭主題に、半音的な動きがみられるが、このハ長調の作品では、逆に、主和音の分散和音が主題をかたちづくるというように、より清朗な感じをもったものでもあり、またフィナーレをともなったフランス風ロンドも、ロココ風の優美なかろやかさにあふれているといった独特な曲となっている。各楽章の簡潔な形式感もみごとなものである。
作曲年代 1788年7月14日、ウィーン。
基本資料の所在 自筆譜はレニングラード国立図書館所蔵。
演奏時間 約15分。
楽器編成 ピアノ、ヴァイオリン、チェロ。

第1楽章 アレグロ ハ長調 4分の4拍子。
第2楽章 アンダンテ・カンタービレ ヘ長調 4分の3拍子。
第3楽章 アレグロ ハ長調 8分の6拍子。指示はされていないが、もちろんロンド形式のフィナーレである。