■モーツァルト作品解説■    [HOME]   [年代別目次]

演奏会用アリア「われは皇帝たらんもの」

K539

作曲年代 1788年3月5日、ウィーン。
演奏時間 約3分。

 1788年2月、オーストリアはトルコ戦争に突入した。そのときの士気を高めるために作曲されたとされるこの曲は、同年3月7日にウィーン近郊のレオポルトシュタットで、当地の劇場専属の喜劇俳優兼歌手で、当時大変人気のあったフリードリヒ・バゥマンによって初演された。詞はグライム(1719-1803)の作。すでに1777年に「ドイツ精神の化身たるわれらが偉大なる皇帝に寄せる願い」というタイトルで出版されていたもので、4節からなる弦4部に加えてピッコロ、オーボエ、ファゴット、ホルン、シンバル、太鼓が加わる賑やかな編成の軍歌で、イ長調、2分の2拍子、アレグロの行進曲風な作品である。詞にならい4節の有節歌曲となっている。
〔歌詞大意〕われは皇帝たらんもの。東方の国々を震憾させる。コンスタンチノープルはわがものとなる。アテネもスパルタもローマのごとく古き都、古きものは新しくなるべし。すばらしき詩人らを雇い、わが英雄の行為を歌わせよう。しかし、ヨーゼフ(皇帝)がわが意志を実現してくれるだろう。