■モーツァルト作品解説■    [HOME]   [年代別目次]

歌曲「クローエに」

K524

作曲年代 1787年6月24日、ウィーン。
演奏時間 2分半。

 「タベの想い」と同じ日に作曲されたが、詩は激しい恋情を歌ったもので、前作とは対照的な内容をもっている。作詞者はヤコービ(1740-1814)。13節からなる原詩のうち、モーツァルトは最初の4節だけを通作で作曲しているが、明らかにロンド形式の形態をとっている〔前奏−A(変ホ長調)−B(変ロ長調)−A(変ホ長調)−C(変イ長調)−ヘ短調)−A(変ホ長調)〕。2分の2拍子の旋律もどちらかといえば器楽的要素をそなえているといえよう。テンポ指定は、初版がアレグロ、モーツァルト自身の作品目録ではアレグレットとなっている。
〔歌詞大意〕お前の青い大きな眼をのぞくと、私の心はときめき、燃える。私はお前の頬に口づけし、ふるえながらお前を腕のなかに抱きしめる。娘よ、私はいまわのときまでお前を抱きしめて離すまい。私の酔眼を雲がおおっても、お前のかたわらに座るだけで幸福だ。