■モーツァルト作品解説■    [HOME]   [年代別目次]

ピアノ・ソナタ イ長調

K331(300i)

 モーツァルトのピアノ・ソナタのなかでも、最も有名な作品であるこの「イ長調」K331(300i)の曲は、ソナタといっても、正規の楽章構成をもっていない。第1楽章がアンダンテ・グラツィオーソの主題と変奏であることや、第2楽章がトリオつきメヌエットであることも変っているが、とくに、フィナーレのアレグレットには「アラ・トゥルカ(トルコ風に)」と記されていて、当時流行していた東方風のスタイルが著しいことが、この曲をきわめてポピュラーなものとしている。「ハ長調」K330(300h)「ヘ長調」K332(300k)などと同じくこの「イ長調」は、1778年の夏に、パリで作曲されたとされているが、最近では1780年夏以降という説も出てきている。

第1楽章 イ長調 8分の6拍子。主題と変奏曲。
第2楽章 メヌエット イ長調 4分の3拍子。規模の大きいトリオつきのメヌエットで、サン=フォアは、ヨハン・ショーベルトの大きな影響を受けていると考えている。
第3楽章 アラ・トゥルカ アレグレット イ短調 4分の2拍子。サン=フォアはこの楽章の形式をフランス風ロンドーとしている。