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歌曲「鳥たちよ、毎年」

K307(284d)

作曲年代 おそらく1777年11月初め、マンハイムにて。
演奏時間 約1分30秒。

 1777年から78年にかけてのマンハイム滞在中に、同地のフルート奏者ヴェンドリング(1720-1797)の娘でソプラノ歌手のエリザベト・アウグステ(愛称グストゥル)のために作曲された。1778年2月7日の書簡に「ぼくはグストゥル嬢のために、着くとすぐにフランス語の歌を1曲作りましたが、歌詞は彼女がくれたもので、この歌をこの子はまったくみごとに歌います」とあるのがこの曲と考えられる。しかし確証はなく、新全集では作曲年を1777年10月30日から1778年3月13日の間としている。初版は1799年にブライトコプフ・ウント・ヘルテル社から出たが、自筆楽譜は失われてしまった。フランス語の詩はアントワーヌ・フェラン(1678-1719)による。
 曲はアレグレット、ハ長調、4分の4拍子である。フェランの詩は2節からなるが、音楽には特定の形式はなく、なめらかな旋律に支配されたフランス趣味豊かな通作形式のアリエッタとなっている。
〔歌詞大意〕鳥たちよ、おまえたちは毎年、木の葉の落ちる冬になるとここを去っていってしまう。冬を避けるためではなく、花の季節にしか恋ができない運命だからだ。そして一年中恋ができるように、花の季節が過ぎるとおまえたちはそれを別の土地へ探し求めるのだ。