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ヴァイオリン協奏曲 第2番 ニ長調

K211

〈ザルッブルク協奏曲〉の第2曲、「ニ長調」K211の作品は、第1曲、「変ロ長調」の作品から、ちょうど2ヵ月後に完成された。フランスのオペラ・コミックにみられるようた音調さえききとることのできる中間楽章アンダンテの旋律、さらには、「変ロ長調」の作品のように、オーケストラのトゥッティによって始まる代りに、独奏ヴァイオリンがトゥッティの繰返しをみちびき、かつ中間にはミノーレ(短調)の部分をもっていて、フランス風に「ロンドーrondeau」と記されたフィナーレの形式などから、容易に理解されることであるが、この曲は、調性もひびきやすいニ長調がとられているほか、第1作とは、性格のうえでだいぶ異たったものをもっており、フランス的た、優美な、ギャラント・スタイルをつよく示している。しかも、たとえばソロとトゥッティの図式的な交替、あるいはほとんど重要な役割をあたえられていない管楽器のパートなどにみられるように、第1作にくらべても、なおいっそう単純な構造をもち、したがって、その後も、「第3番」からしだいに複雑さを加えていくこのジャンルにあっては、最も問題の少ない作品だといえよう。第1曲とおなじく、連作の意図のもとに作曲されたものか、また、だれのために作曲されたものか、わかっていないが、自分自身かブルネッティ用であろう。
作曲年代 1775年6月14日、ザルツブルク。
基本資料の所在 「第1番」参照
演奏時間 約17分。
楽器編成 独奏ヴァイオリン、オーボエ2、ホルン2、弦5部。

第1楽章 アレグロ・モデラート ニ長調 4分の4拍子。協奏風ソナタ形式。
第2楽章 アンダンテ ト長調 4分の3拍子。とりわけフランス風な楽章であり、既述のように、オペラ・コミック的な音調がききとれる。
第3楽章 ロンド−アレグロ ニ長調 4分の3拍子。