■モーツァルト作品解説■    [HOME]   [年代別目次]

弦楽四重奏曲 第3番 ト長調

K156(134b)

 〈ミラノ四重奏曲〉の第2曲。最初からソロ編成の指示されたこの作品は、第1曲と比べるなら飛躍的ともいえるほど室内楽的特色を深めている。この点では、親密な第1楽章と対位法を活用したメヌエットにも増して、ホ短調のアダージョが注目されよう。モーツァルトはこの楽章を2回作曲しており、単純な伴奏上にうたわれるカンティレーナの第1稿に対し、第2稿では入念な声部書法によってパトス的な表現が追求されているのである。
作曲年代 1772年末、ミラノで(推定)。第2楽章の第2稿については、充実した内容から1773年とする説もあるが、第3楽章と同じフォリオに同じインキで書かれているので同時期に書かれたと推定される(ケッヒェル第6版)。
基本資料の所在 自筆譜はベルリン国立図書館所蔵。
出版 旧モーツァルト全集第14篇、第3番。新モーツァルト全集第8篇、第20作品群、第1部門、第1巻。
演奏時間 約13分半。

第1楽章 プレスト ト長調 8分の3拍子。ソナタ形式。
第2楽章 アダージョ(レオポルトによる) ホ短調 4分の4拍子。ソナタ形式(二部形式)。
第3楽章 テンポ・ディ・メヌエット(レオポルトによる) ト長調 4分の3拍子。ミラノ楽派風のメヌエット・フィナーレ。