70スープラ ブロアモーター故障と対策


ブロアモーターとは、エアコンの風を起こす機械です。
こちらの新品部品は現在17,000円(税抜き)で販売しております。(2018年10月)
加工を前提としますので返品・キャンセルは受け付けられませんのでご了承下さいませ。

これが壊れるとエアコンの風が出てきません。

そろそろモーター内部のブラシが摩耗したり、モーターの芯も摩耗して
壊れてしまう症状が出始めております。

なのに、こんな時に限って純正のブロアモーターは生産廃止(涙)

ブラシと芯を交換すれば修理は出来るのですが。
ホームセンターに売っているドリル用のブラシなんかはサイズが違うので
削ってサイズ合わせする必要があったり、そもそもモーターの芯は部品が手に入らないので
出来る限り新品で使用出来る方法を考えて・・・
(そもそもその方法は危険で、どうしても部品が手に入らない車種だと仕方がないけど、 一般的に危ないのでお勧め出来ないんですよ。)

今回、とある結論に辿り着きました(笑)

それは・・・

やっぱり新品で交換しよう!、、と。




最近は、生産廃止になった部品でもニーズが多いものはOEM品として
販売されている場合があります。
そう言う部品は一般的には入手出来ず、JARAとかJAPAとか自動車部品の会員の場合のみ
供給される部品が多いのですが、幸い当店はそれらの部品を入手出来るので・・・
そこから情報提供をして頂いて今回の結果に辿り着きました。


まずはDENSO品番が付いていてトヨタに供給されているOEM製品から辿り、
当時の年式とマッチするもので車格が似ているものを探します。
実は画像で見る限り全く同じ形をしている物を今年既に発見していたので
その中古部品をまずは手に入れました。

そして70のブロアモーターとの対比です。


ぱっと見はほとんど同じ。
コネクタのサイズも全く同じでそのまま差し込めます。

これは、、イケるんじゃない?



しかし、相違点が少々あります。

羽を止める芯の形状の違い。


羽の内径。70よりちょっと大きかった。

良く見ると全体的に少し大きい。直径で1cmくらい。


これくらいなら加工で行けるな。


と思ったので加工しました。


加工1:ブロアモーターは下から3本のネジ(トルクスだよ)で留まっているのですが、
直径が大きいのでそこの穴を広げてやります。

そうしないと斜めに取り付けボルトが入って行って傾いてしまう事があります。


加工2:70の羽を新しい芯に移植します。もともとの羽は大きすぎて入口部分で
70の車体に入りません。これ、押し込んだら入るかもしれないけど、今回は羽も入れ替えました。
羽が抜けてしまったら大変なので芯側をちょっとだけ削ってプラハン等で押し込む。
このとき70と同じくらいの位置に来るように留めるのがコツです。



それで装着。コネクター入れてスイッチオン!

すると・・・

むっちゃ静かにモーターが元気よく回ってくれます♪
やっぱり新品は良いなぁ☆


それで終了!って思ったのですが。
暫くしてから気が付いたこと。

風が弱い・・・(汗)




エアコン付けると間違いなく冷えた風は出るのですが、日陰ならともかく日向とかに出ると
全然暑いんですよ、これが。

おかげで他の故障(エバの詰まりとか)を疑ったりしたけど、冷えた風は出てくるし
タバコの煙を入れるとすぐに送風口から出たので詰まっても無いや。



数日謎だったんですが、分かりました。

一旦外して後から手に入れた70の中古品を装着テストしたら普通に風が出たので
何が違うのか良く見てたんですが(モーターの回転数とかね)、すぎに気が付きましたよ。



なんと、モーターが逆回転していましたw

こりゃあかん。
扇風機が逆に回っても風は出んよwww




試しに最初に取り寄せた中古品を装着したら、それも70とは逆回転してました。
そうか、つまりは導通が逆のパターンで車両に装着するタイプだったんだね。



解決法!
これは実は簡単。
新品のモーターなので擦れが無いから逆に回転させてあげれば良いのです。


方法は幾つかあるけれど、モーター分解したくないから、コネクタの配線を逆に入れ替えました。
DCならではですよね。



分かりやすいように取り外したコネクタ(使用してない物で)で撮影してみました。
精密ドライバーのマイナスとかあればコネクタは抜けます。先にキャップを外してからね。




完成の図。



元々が純正OEM品なので純正のように装着出来ました。

若干サイズが違うけど動作は問題ありません。
これで新品交換が可能です。



現在、ちょ〜気持ち良い風が出てきてくれます☆




これで70スープラ、20ソアラも共通なので対策部品として活用可能になりました。

純正新品は2,5万円くらいですが、これだと部品代で1,7万円(税別)で済みます。
加工は必要ですけどね!


70SUPRA MK3 brower motaor


追記
GZ20ソアラで加工した業者からケースに当たって付かないと言う連絡が2018年9月1日に入っております。
実際に画像とか見てないので電話だけでは分からない感じになりましたが、ソアラのケースは70と違うのでしょうか?
純正品番は同じなので大丈夫だとは思うのですが、このページの一番下の画像のように装着は出来ないのでしょうかね?
過去、同じソアラの方にも通販で送っておりますが、そちらのオーナーさんは無事に装着出来たと連絡が入っておりますが・・・

このページの加工1の所に表記した、ブロアモーター本体の穴を広げてやるとネジも真っすぐ挿入出来ると思いますが
説明が足りなかったかもしれませんね。



加工のポイントは3つです。


・純正コネクターのプラスマイナス極性入れ替え
同形状のコネクターの拡大写真を上記リンク先に載せてますので
参考にしてください。純正のコネクターはたいていがこのように配線を
するっと外せる構造になっております。
ただ年式が古いのでコネクタ本体が破損してしまう可能性もありますので
そこは要注意です。



・羽の交換
70純正の羽を使用します。
もともと装着されているのが大きいので、そのままでは車両に入らないため
入れ替えをしております。
羽を止める芯の形状が違うので、ここはプラスチックの羽の素材を生かして
無理やり押し込んで入れたりする事もあります。
「芯」や「羽」本体を加工すると破損の可能性が高くなるので、自己責任で判断して下さい。
(当店では最近では羽は触らず、芯の部分をベルトサンダーで少し削ってます。羽が出てこないように多少溝切りとか。)


・車両に取り付ける3カ所のネジ
微妙に場所が違ってて、その取り付け場所が場所だけに少々苦労します。
直径が大きいので、穴位置がずれているため難易度が上がります。
ブロアモーター本体の取り付け用の穴を少々内側に広げてやるとやりやすいです。
広げすぎるとネジが留まらなくなりますので注意が必要です。
(純正ネジはトルクスを利用しているため、プラスやマイナスのドライバーでは外せませんのでそれも注意ですね。)



個人で交換されたオーナー様の一例

羽の交換はすんなりいきました。
逆に厄介だったのは、取り付け穴の拡張でした。
狭い上に取り付けネジが下向きで、穴の位置が見えにくく
何回も取り付け、取り外しを繰り返し、何とか取り付けられました。
苦労しました〜(汗)(笑)

やっぱり新品のモーターは風の勢いが違いますね(笑)
色々とたくさんのご支援有難うございました。

東京都F様より