菜の花の沖


 ご存知の方も多いと思いますが「菜の花の沖」は司馬遼太郎の小説の名前で主人公は高田屋嘉兵衛です。
 高田屋嘉兵衛は淡路島の生まれで、船乗りから身を立て、のちに蝦夷の開拓に尽力した人です。
 なぜ小説の題名に菜の花がついているのでしょうか。菜の花は司馬遼太郎さんが好きな花で、江戸時代で一番偉い人物と評価したのが高田屋嘉兵だったそうです。
 真相は・・・
 当時淡路の特産は菜種油でした。嘉兵衛は菜の花を育てるための肥料として、にしんのしめ粕をたくさん仕入れるため、北前船に乗り出しました。菜の花は高田屋嘉兵にとって特別な意味のある花でした。(今では考えられませんが、当時にしんは大量に獲れ、肥料に使われていたんですね にしんのしめ粕・・・・にしんを煮て、油を絞り、残りを乾燥させて肥料にしました)
 のちに彼は事業の本店を箱館に移し、蝦夷の漁業や開拓に尽力していきます。
 当時は箱館より、松前のほうが開けていたそうです。嘉兵衛が箱館を選ばなかったら、発展はずいぶんと遅れていたかもしれません。


ウィキペディア  高田屋嘉兵衛