磨り減ったタイヤかすはどうなる?

 ず〜っと以前から不思議に思っていた事がありました。廃タイヤが不法投棄されている事が問題になっている昨今ですが、タイヤそのものは有害な物なのでしょうか?ゴミとして問題視され、燃やせば有害なダイオキシンを大量に発生させるタイヤ・・・。しかし、タイヤが使われて3/4世紀以上。この間磨り減ったタイヤかすはどうなっているのでしょう?そこで大手メーカーに、私の職業を説明した上でメールにて質問をしてみました。質問を送ったのは、B、D、Y、T、Mの5社。頭文字でバレバレなんですが・・・。

☆質問
 私は岐阜でタイヤ店を営んでおります。廃品タイヤのことはマスコミ等で産業廃棄物の代表のように取り上げられておりますが、過去現在と使用してきたタイヤかすは有害ではないのでしょうか?この仕事に就いてからずっと疑問に感じておりました。大手メーカーである御社に聞けば説明がいただけるのではないか?と思いメールいたしました。
よろしくお願い致します。

 それぞれの解答をここに原文のまま添付します。順序は先にあげた順番ではありませんのでご了承ください。

*廃タイヤに関してのお問い合わせですが、日本自動車タイヤ協会が
公的機関に委託して実施した廃タイヤに関する試験データが
ありますので、別途郵送させていただきます。

以上よろしくお願いいたします。


後日、資料を頂きましたが、とっても難しい説明だったのです。よく読んで勉強しようと思ったのですが、質問の答えになっていない気がいたしました。なんか適当に済まされた感じです。

*平素は大変お世話になり、ありがとうございます。 お問合せいただきました件、以下回答させていただきます。 タイヤの摩耗粉の粒径は、工場からの排煙や、 自動車からの排ガスなど燃焼に伴って発生する粒子に比べ、 非常に大きな形状をしております。 その為、摩耗粉は空中に浮遊せず、路面に落下し、雨水により排出されます。 一方、ゴムは水に溶けにくい為、構成成分は溶出しにくく、 人体に影響を及ぼすことはありません。

今後ともご利用をお願いすると共に、ご意見等ございましたら
またメッセージを頂けますようお願い申し上げます。

以上

非常に簡単に説明をいただきました。大まかな説明で少々不満の残る所です。


さてお尋ねの件ですが、残念ながら調べてはみたのですが、 具体的にタイヤかすがどこに行くのか 分解するのか 具体的な 参考資料はありませんでした。 お答えする事ができず申し訳ございません。

御手数ですが、それらのことは
社)日本自動車タイヤ協会 東京都港区虎ノ門3−8−21
虎ノ門ビル8階 タイヤリサイクル課
03−3435−9093

という協会がございます。 詳しくは、そちらにお問い合わせされたらいかがでしょうか。 御手数ながらよろしくお願い致します。

今回はお役に立てませんが、今後とも弊社製品を宜しくお願いいたします。


全くもって情けない返事・・・。確かに協会と言う専門部門がありますが、そちらに聞いてくれ!と責任転嫁。製造している大手メーカーの返事がこれでは・・・。

*返信が大変遅くなりましたことお詫び申し上げます。 この度は廃タイヤの廃棄物についてのお問合せですが、 一般的には、タイヤの摩耗粉塵は土壌や川へ流出し、 また、道路の清掃作業でごみとして回収され焼却されて いると考えられますが、ごく一部は大気中に浮遊すること が考えられます。
 また、廃棄物処理されている廃タイヤは、約89%位が リサイクルされ、熱利用、原形・加工利用(例えば更生台 タイヤ、再生ゴム・ゴム粉等)その他(埋め立て、漁礁等) に利用されております。

 ところで、浮遊粉塵については呼吸器に入る可能性もあり ますが、その大部分はタン等の作用で体外に排出されると 言われております。 2001年度の日本自動車タイヤ協会(JATMA)及びJapan Clean Air Program(JCAP)による調査では、タイヤ 摩耗粉塵が多いとされる道路周辺の大気中における総粉塵 中のタイヤ摩耗分は0.2〜2.3%と、ほんのわずかでした。 なお、タイヤの摩耗粉塵の人体への影響については、現時 点では、影響ありとの情報はまだ聞いておりません。


とっても親切にお答えをいただきました。とっても明確に納得の行く内容です。
そして現時点で4社から返答を頂きました。あと一社が返答無しです。
 
 これらの返答をいただき、正直言って気持ちの中の不安と言いますか、環境に対して後ろめたさを感じている部分が少しは晴れた感じが致しました。どうしても「タイヤ」が産業廃棄物の筆頭的扱いで心苦しさがあったものですから・・・。
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