ホイルの脱落・・・回避するために


 大型車の車輪がハブが割れ、車体から外れるといった事故が多発した事を受けて、私どもが所属している岐阜県自動車タイヤ整備商工組合(通称タイヤ組合)が、当店を訪れ4月22日講習会を行ってくださいました。
講習を受けております。
右が講師となってくださった組合のIさん、ありがとうございました。

 まずはこの写真、通常大型車は8本のクリップボルトでタイヤ&ホイルを留めています。しかし、8本ともクリップボルトが折れ、車輪が脱落しました。

どうしてこのようなことが起こったのか・・・検証してみました。

8本のうちの1本が、過酷な使用により経年劣化も伴いボルトにクラックが入ります。この写真では、指で示したボルトの錆からこれだと考えられます。1本折れると、8本が万全締め付け状態を100%とすると、30%ダウン、それによって残ったボルトに負荷加わり、次々に折れていきます。2本折れると半分になってしまうとの事・・・。必然的に車体から脱落する事が容易に察しられます。


 使用者の責任のもと(始業点検の充実を図る)このような異常は事前に発見できるものです。ボルトが折れるということは、金属疲労から起こりうることですから、常日頃のドライバーの始業点検が絶対必要です。

 私たちは具体的にこの部分を作業行程で、緩めたり締めたりしています。ですから常に意識しながら異常を察知すること、ボルト及びナット類の錆を除去すること、ナットやホイルの座の変形を認めた場合は使用を中止することを促す等、危険を未然に防ぐという意識をより一層もって作業に当たるよう教えられました。
錆びて途中から折れてしまったインナーナット

ハブそのものが割れた例

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