・2/13

 今年の喜壮さんの成績のカギを握るカブトフドオが確勝を期して京都5R・障害オープンに出走した。堂々の1番人気に支持されていた。レースでは、スタートがうまく切れたこともあり、手綱を押し気味に前につけた。2つ目の水濠でわずかに先頭に立ったが、3つ目の生け垣障害で踏切のタイミングが合わず大きくバランスを崩し、 落馬寸前となりヒヤリとさせたが何とか立て直した。それからなぜか合谷騎手のフォームが乱れてきて、いつものカブトフドオのうまい飛越が少し影を潜めていた。2周目に入った時もまだ先団にいたが、1周目でバランスを崩した第3号障害では慎重になりすぎてスピードが落ちてしまった。向正面でグランドハヤブサが動くとカブトフドオは必死にくらいつくのがやっとで、 手応えで見劣っていた。最後の直線では大バテはしなかったものの、これまでのレースと違いやや一杯になっていた。流れが先行馬に厳しかったのもあるが、カブトフドオ本来の実力が出し切れず4着に敗れた。でもこれがこの馬の限界ではない。じっくり行って飛越の巧さで自然と前に上がって行くようなレースができれば力を十分に発揮できるだろう。 今回のレースで合谷騎手もこの馬に合った作戦を見つけたのではないだろうか? とりあえずまだ結果を出す時期ではないので、今はこの馬の特性を完全につかんでほしい。そして結果は重賞で出せばいいのだから!!
合谷騎手のコメント
 三つ目の障害で踏み切りのタイミングが合わずに飛んで、 着地でバランスを崩してしまった。あれが痛かったね。


・2/14 99年初勝利!!

 シロキタガリバーは昨日のカブトフドオとは一転して13頭中の9番人気。落馬、6着と着順は上げてきているものの、平地力があるわけでもなく軽視されていた。スタートではダッシュがつかずこれまで同様、後方からのレースとなった。1周目の向正面では後方をまずまずの飛越で進んでいた。1周目の4コーナーでも後方にいたものの前走ほどではなかった。 正面に出て3つの障害を無難に飛び終えたシロキタガリバーは先頭から10馬身ほどの位置にいた。前走の末脚があれば十分圏内の位置である。それから向正面の障害を各馬飛越していくが、シロキタガリバーは420kgの小柄な馬体とは対照的な豪快な飛越で前との差を徐々に詰めていた。 しかし最終障害を飛越した時にはまだ6馬身ほどの差があった。「ここからどこまで差を詰められるかな?」と思っていたのもつかの間、内から鋭く伸びてきて、ダートコースに入ると一杯になった前2頭を視界に入れながら合谷騎手はムチを入れて必死に追ってきた。脚勢は明らかにシロキタガリバーが一番で、ゴール前で逃げるエイシンフージンを捕らえ、 外から差を詰めたミナモトエスパルスを振り切って1着でゴールに入った。展開が向いたと言えばそれまでだが、今回は完璧な騎乗だった。合谷騎手にとっても会心のレースだったに違いない。人気薄で末脚の切れる馬なら合谷騎手にとって慣れたもの。昨年はセフティオーシャンでこのようなレースの連続で、この手の馬の扱いは巧い。カブトフドオで歯がゆいレースで負け続けている騎手とは思えない騎乗ぶりだった。 これでまた一頭、お手馬からオープン馬が誕生した。一発屋な面はあるが、なかなかの末脚があり、飛越も問題ない。まだ5歳馬なのでこれからが楽しみであり、今後もこの馬の活躍は十分期待できる。頑張ってほしい。
 エリモフリーオン、タイハヤカゼ、リッチトレンディーと加藤敬二厩舎の馬でこれまで結果を出せていなかったが、やっとこのシロキタガリバーで勝利をもたらすことができた。調教に乗せてもらっている恩返しをしたかったという思いは強かっただろう。加藤敬厩舎の障害馬による初勝利までのこの1年半は長かったが、勝てて本当に良かったと思う。


出走枠順&前日コメント

着順枠番馬番 馬 名斤量騎 手性・歳タイム着差人気
1着10シロキタガリバー59合谷 喜壮牡・53:19.0
2着ミナモトエスパルス60山本 康志牡・63:19.1  1/2
3着エイシンフージン60川合 達彦牡・73:19.2  1/2
単 (10) 2900     複 (10) 520 (3) 420 (7) 290
枠 3−7  7890     馬 3−10  10150晴・良

合谷騎手のコメント
 恐がりなのでバラけてから行き出そうと思って前半はジックリと。飛びは安定しているから徐々に上がっていけたし、2周目の向正面では、前回の脚を使えば交わせると思っていた。読みがピタリ。会心のレースだったね。


 今年合谷騎手が最も期待している1頭・カブトフドオがリフレッシュのため放牧に出されたそうです。復帰は夏以降とか。復帰後には合谷騎手にぜひとも重賞制覇をもたらせてもらいたいものです。 リフレッシュ&スケールアップしたカブトフドオの姿を楽しみに待ちたいと思います。 (情報:2/18)

・2/20

 13番人気のウッズダンシングに騎乗。全く見せ場なく後方ままの大差負け。騎手不足のために乗ったとは言え、いつもと違う馬に乗せてもらえたことはいい傾向だ。 徐々に合谷騎手も正真正銘の「障害騎手」として認められてきた証拠だ!

・3/6

 ロングマルチに騎乗。14頭中13番人気といつもどおり人気のない馬の騎乗だ。過去3回落馬経験のある同馬だが、それでもなお障害競走に挑戦する姿は立派である。 スタートはまずまず良かった。最初のコーナーではうまく内に入れる好騎乗を見せた。それから正面の連続障害では、やや掛かり気味というのもあったが、コーナーまでに2番手に押し上げていった。 なぜか今回のロングマルチの飛越はスムーズだった。しかし、たすきコースに向かうロングマルチ&合谷騎手に悪夢が襲いかかった。先頭を走っていたジュニアプリンスが右(外)から斜行してきた。 外へ行けば激突、進路をやや内に取るしかなかった。それでもロングマルチを何とか障害に向かわせようとするが、60kg近く馬体の大きいジュニアプリンスに抑圧されてはどうしようもない。 ジュニアプリンスもろともロングマルチは5号障害の脇をすり抜けていった。競走中止、しかも逸走・・・。6号障害も障害脇を通りすぎていった後はもう馬を止めるしか方法はなかった。 昨年のタイハヤカゼに次いで2年連続の逸走による競走中止となってしまった。
 今回は不運としか言いようがないが、2番手追走からいきなりこんなことになってしまうとは・・・。次週の巻き返しに期待する。

・3/13

 ドクターショルダーに騎乗。レースでは後方を進み、全く見せ場なく8着に敗退。飛越自体はまずまずも、やはり平地力が足りなかったか。
合谷騎手のコメント
 まだ2戦目の馬だからね。飛びは安定しているし、 もう少し体がフックラしてくれば良くなってくると思う。


観 戦 記

・3/14 阪神SJ(G ll )に騎乗!!

 今年から障害競走も重賞がグレード制となり、その第一弾が阪神スプリングJ(G ll)だった。1勝馬にとって出走が苦しい状況下、合谷騎手のお手馬は1勝馬・シロキタガリバーのみであった。 本来なら出走はかなり厳しかったが、シロキタガリバーは2週前の障害オープンで除外を食っており、優先出走権を持っていた関係上出走することができた。デビュー当初のことはよく分からないが、 ここ10年間ではグレードレースの騎乗はなかった。(おそらく初だと思われる。) シロキタガリバーは14頭中の10番人気とそれなりに支持を受けていた。しかし、パドックではイレ込み気味で、 舌も縛っているほど気性面はあまり良い印象を受けなかった。レースではやや出遅れたもののこれはいつものこと。最後方でダートコースを横切り、障害コースへ入っていった。1周目ではやや掛かりぎみというよりか、スローペースだったこともあり少しずつ順位を上げていった。 飛越自体は巧く、今回の豪華メンバーでも見劣らなかった。ダンゴ状態の中団から進めて行くも、最後の3コーナーで前がペースアップした時は追走が手一杯。しかし、いつもの伸び脚で最後も内からよく伸び、7着に健闘した。 前残りになり、展開が向かなかったことを考えればよく走っている方である。1勝馬でありながら力のあるところは見せられたし、末脚の伸びも見せた。 まだ5歳でキャリアも少なく、血統的にもこれから成長が見込めそうで、もう少し馬体が増えてパワーアップすれば大活躍が見込めないことはないだろう。
合谷騎手のコメント
 一気に流れが速くなったところでモタついてしまいました。 でも、初コースということを考えれば悪くない内容だったと思います。


観 戦 記



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