レベル 2
(2022年)

障害競走とは (2)


このページの内容は、2021年から変更はありません。
(開 催)

2013年までの障害競走は、第3場(裏開催)では行われませんでしたが、2014年から3場開催時には主要レースを除いて、第3場での開催が主になりました。ただし、札幌、函館では障害競走は行われておりません。 また、1日に同じ競馬場で2レース以上障害競走が組まれることもありませんでしたが、2014年からは騎手不足により1日に2レース行われるときには同じ競馬場でレースを行うこととなりました。なお、平地GTが施行される日には、その施行されている競馬場では障害競走が組まれることはほとんどありません。

(施 行)

障害競走は、重賞戦や特別戦以外のほとんどのレースが午前中の最後のレースに行われます。2004年の夏季以降、概ねの昼休みが4Rのあとになった関係で、障害競走はほとんどが4Rに組まれています。 しかし、2014年からは1日2レース行うときは同じ競馬場で組まれることとなったため、4Rに加えて、1Rや5Rに障害戦が組まれています。 2019年からは夏季のレースが1Rに組まれるようになりました。 ただし、重賞競走は8〜11Rで行われます。また、特別競走は基本的には8R(一部9R)に行われます。 なお、障害競走の重賞戦、特別戦が組まれた日は、その施行されている競馬場で1日に特別競走が4レース組まれることとなります。
1R、4R(5R) 未勝利、オープン
8R(9R) オープン特別
8〜11R 重賞競走
重賞、特別競走以外で1日に2レース行われる場合、出走頭数が多いレースが先に組まれるようにレース順が変更になることがあります。(正式な取り決めはありませんが、2015年以降はこの傾向にあります。)

(各種障害について)

各種障害の名称及び用語説明は、一般的には次のようになっています。

生け垣 生け垣の障害物。土塁の上に生け垣があるものと、コース上に直接生け垣が置かれているものの2タイプに分けられます。 ただ、生け垣自体を割るようにして飛ぶことも可能で、その高さほど飛越は苦労しません。
竹 柵 竹の小枝を縦にまとめてつくった障害。中山大障害の大竹柵は落馬も非常に多く、最難関障害といえます。 生け垣障害と違い、かき分けて飛越することができないので、確実な飛越が要求されます。
水 濠 生け垣の先に池を設置した障害。生け垣の高さが低い分、飛越の踏み切り位置から着地位置までの距離が長くなっており、遠くへ飛ぶための飛越が必要となります。
バンケット  障害コースの途中にある、上って下る丘のように盛り上がっている坂。京都の第9号障害、福島のたすきコース、小倉のたすきコースのものを指しています。 特に京都の第9号障害のバンケットは「ビッグスワン」と呼ばれ、他には例のない「跳び上り跳び下り台」となっています。遠近感に乏しいといわれる競走馬にとっては難関な障害といえます。
坂路  障害コースの途中にある、下って上る谷。上って下る「バンケット」に対して、下ってから上るもので、中山の2コーナー、3コーナー、たすきコースを指しています。
可動式障害 台車が付いていて、移動が可能な障害。(レース中には移動はしません。) 高さ、幅とも大した事はありませんが、確実な飛越が要求される障害といえるでしょう。 最後の直線で設置されていることが多いです。
置き障害 一般的には竹柵障害と同類ではありますが、障害競走の専用コース以外で設置されている障害に使用されることがほとんどです。 レース以外の時は、コース脇に1つの障害を8つほどに分割して保管してあります。
グリーンウォール 人工素材を使用した緑色の竹柵障害。障害名は公募によって「Green Wall」と命名されました。フランスで多く使用されているようで、「いけ垣」や「竹柵」に比べ、 飛越の際に障害をかきわけ辛く、より高度な飛越が人馬に要求される難易度の高い障害と言えそうです。

(障害用語について)

障害競走の用語として知っておいて得をする用語説明集です。

斜 飛 障害に対して真正面から踏み切らず、斜めに向かって飛ぶことを指します。馬自身が障害を避けようとしており、タイムロスの原因となります。 正面からのアングルの時に見ていただければ分かると思います。
障害試験 障害レースに出走するために受ける試験のことを指します。各トレーニングセンターや競馬場で行われるもので、飛越技術が合否の分かれ目となります。 これに合格しないと、レースに出走することはできません。
障害練習 競走馬が障害戦に出るためには、まず「モノを飛ぶ」ことを覚えさせます。ヒモのようなモノを飛ぶ練習から行い、 徐々に障害の高さを上げていくそうで、教える側にも忍耐のいる訓練のようです。
襷(たすき)コース  障害戦ならではのコースで、普段のトラックを斜めに横切るコースを指します。馬場内で観戦すれば、 目の前を馬が走るので障害戦の迫力を堪能できすることができます。襷コースは現在、中山、阪神、小倉、福島の4つの競馬場にあります。小倉のみが正面から向正面へ向かうコースとなっています。
グランドナショナル  世界最大の障害レース。1837年に創設されて150回を越す歴史を持ったレースです。距離は約7200メートルで、障害はのべ30。 フルゲートは40頭で、出走権があるのは8歳以上となっています。イギリスでの人気はダービーをも凌ぐと言われています。


(負担重量)

障害競走は、平地競走に比べてスピードが出ないようにするため、平地競走より負担重量が重くなっています。最軽量は3歳馬が56kg、4歳以上の馬は57kgとなっています。(競馬施行規定第60条で定められています。) また、減量騎手が乗っても前述の負担重量以下にはなりません。(詳細はレベル3にて。) 日本の障害競走は、海外での障害競走に比べると負担重量が軽いため、平地力が勝負を左右するケースが多いようです。(海外の障害競走は良く知らないのですが、そうらしいです。)

(ブリンカーの装着について)

2000年からはJRAの許可が下りれば使用することが可能となりました。

(落馬再騎乗の禁止)

2017年から、騎手が落馬した場合に、再騎乗して競走を継続することが禁止になりました。そのため、騎手が落馬した時点で、当該馬は競走を中止したことになります。
 → レベル 3

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