YouNet ようこそ社楽人!・・・(181220掲載)

−社会科から見えてくるもの− (その11)
社楽の会代表 土井謙次
 
〜「食器に込める日本人の思い」〜
You「私のお気に入りのお茶碗が割れちゃったの…」
Net「それは残念だったね。Youちゃんの家のように、日本の家庭では茶わんや箸
(はし)、マグカップなどの食器が個人別であることが多いね。」
You「エッ、外国では違うの?」
Net「個人別に特定の食器を決めることは、日本以外ではほとんど見られないことなんだ。」
You「へえ〜。いつからそうなったの?」
Net「本格的には、幕末から明治にかけてと言われているよ。」
You「そういえば、自分のお膳で食べて、食べ終わったら、箱に入れてしまうところを、映画で見たことがあるわ。」
Net「ところで、この写真を見てごらん。」
You「あっ!土器の底に孔(あな)が開いている。」
Net「今から1800年ほど前の日本のお墓からは、孔(あな)が開けられた土器が数多く見つかっているんだよ。」
You「ん…。容器としてはもう使えないわ。その人が使っていたものなのかしら?」
Net「確かなことは分かっていないけど、人が亡くなった時に容器を使えないようにする風習は、今でも日本各地に残っているよ。」
You「知ってる。“茶わん割り”でしょ。お葬式の時に見たことがあるわ。」
Net「お嫁入りの日に、使っていたご飯茶碗を門で割る地方もあるよ。」
You「そうか…。どちらも“もう帰って来ないで”という意味なのかな?」
Net「どうだろうね。日本人は食器に対して特別の思いをもっている民族なんだ。」
You
「ふ〜ん。食器も食べるものも、大切にしなければ…。」
Net「さあ、ここで問題だよ。次は、ある飲み物の都道府県別生産量の順位です※。さて、その飲み物とはいったい何でしょう?」
1位 鹿児島、2位 (ひみつ)、3位 宮崎、4位 大分、5位 福岡


弥生時代の壺
(大口町歴史民俗資料館所蔵)


箱膳
(大口町歴史民俗資料館所蔵)
Net「答えは、来月のお・た・の・し・み!」
※ 『国税庁統計年報書2004年度版』より

社楽の会HP http://www.tcp-ip.or.jp/~syaraku/syaraku.htm

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