大口町の特産物 イチジクの出荷最盛期・・・180916掲載
大口町の特産物イチジクの出荷が、ことしもJA愛知北大口支店出荷場=下小口=で最盛期を迎えています。尾張北部の大口、扶桑、犬山、一宮の2市2町の生産者17戸(栽培面積2.6ヘクタール)で構成する「大口いちじく部会(前田正勝部会長」)。同部会の中心となっているのは大口町で、秋田、伝右、下小口、萩島地区の10戸が午前と午後の2回、約1000パック(1パック400グラム)を岐阜市場に出荷しています。カルシウムを多く含み、食物繊維が豊富な健康フルーツとして注目されるイチジク。同町で栽培されている品種は「桝井ドーフィン」と「サマーレッド」で、「より完熟に近いものを消費者に」と、午前3時半ごろから収穫され、毎朝岐阜市場を通して、その日のうちに店頭に並びます。ことしは、7月に平年より気温が低かったことで、最盛期は1週間から10日ほど遅れ気味。8月に気温が高めに推移したことで甘さ十分となったイチジクは、10月中ごろまで収穫が続きます。 出荷のピークを迎えたイチジク=JA愛知北大口支店出荷場で

ようかんを作る「なでしこ」会員

つぶつぶした食感のいちじく羊羹


ラベルも手作り
●旬のイチジクで手作り羊羹
大口町の名産イチジクを使った「いちじく羊羹」を作るのは、知的障害者授産施設「ハートフル大口(石田直美施設長)」=下小口=を支援するボランティアグループ「なでしこ(近藤清子代表)」。ことしも、旬のイチジクを使った「いちじく羊羹」作りが始まりました。「大口町の特産品を」と、町内産のイチジクを使ったようかんを生み出したのは、3年ほど前のこと。「ジャムにしようかゼリーか、それともようかんはどうだろうかと試行錯誤しました」と、近藤さんは当時を振り返ります。試作を繰り返し、イベント時に販売してみたところ、ことのほかようかんが好評。その人気に押されてようかんを作ることに。イチジクはあくがあるからと、丸ごとゆでてから皮をむき、糸寒天、白ざらめ、白あんを混ぜて作る完全手作り。元和菓子職人の藤井文隆さん=小牧市=の協力を得て5時間ほどかけ、無添加、無着色で仕上げます。実の熟れ具合で砂糖の量を加減するなど、風味豊かなようかんは、イチジクのつぶつぶした食感が特徴。真空パックにされ、表には「よもやま味まし」と手作りのラベルが張られ、お茶会にも引っ張りだこです。1本1000円で、進物用の化粧箱入り2本入り、3本入りもあります。11月4、5日に、同町健康文化センター周辺で開催されるふれあいまつりでも販売され、売り上げの一部は同施設に寄付、備品の購入などに充てられます。 
(問)ハートフル大口 TEL大口(94)2666

 シルバーショップ 「ワン丸」、21日オープン
●市民とシルバーの交流拠点 毎週(木)は朝市!
犬山市シルバー人材センター(今井利也会長)は21日午前10時、高齢者の生きがいと社会貢献を支援するため、犬山職業安定所東隣の公有地=松本町=に店舗兼作業所のシルバーショップ「ワン丸」をオープンします。同センターには、現在918人が会員登録しそれぞれの特技や能力を生かして、施設管理やせん定、託児などの受注事業を展開。しかし、野菜作りや刃物研ぎ、洋服や着物のリフォーム、郷土玩具や竹製品の制作など多岐にわたる特技を十分に発揮する場がなかったことから、会員が気軽に利用できるようにと独自に店舗を開設。

21日にオープンする犬山シルバー人材センターの店舗兼作業所
スレートぶき平屋建て約80平方メートルの建物は、基礎打ちや内装、外装工事など棟上げと屋根工事以外はすべて、経験豊富な会員による手づくりです。オープン式後、同11時からは会員が作った野菜や花苗、小物、郷土玩具、子ども用リサイクル品などを販売。今後も朝市として、毎週木曜日午前10時から販売するほか、写真や切り絵など会員の趣味を生かしたギャラリーも開きたいとのこと。同センターでは「市民の皆さんに喜んでいただける作品や品物が格安ですので、気軽に来てください」と話し、市民とシルバーの交流拠点にしたいと張り切っています。 同ショップは、平日午前10時〜午後4時オープン(土日祝祭日休み)。オープン記念として、今回のみ22日も午前10時から朝市が開かれます。※雨天決行。

 わが町の昭和と平成
●伊勢湾台風
昭和34年9月、三光稲荷神社の境内に横たわる台風被害の大木
愛知県下で死者・行方不明者3260人、家屋全壊2万3334戸など、未曽有の大被害をもたらした昭和34年9月26日の伊勢湾台風は、尾北地方にも大きなつめ跡を残しました。小牧で午後9時34分に当時、観測限度の最大瞬間風速60メートルを突破するなど、風による被害も大きく、各地で応急仮設住宅が建設されました。江南市では尾北高校が避難所となり、海部郡佐屋町(現・愛西市)からの避難者126人が56日間にわたって生活を送ったことが記録されています。

●犬山・三光稲荷神社
神社や寺院でも大木が強風によってなぎ倒されました。昭和34年9月撮影の写真2点は犬山の三光稲荷神社の被害の様子を、高木写真館の高木光重さん(83)が撮影したものです。当時、同神社は現在の犬山市体育館西側、犬山丸の内緑地にありました。参道の石段が、倒れた大木の根に持ち上げられて崩れ落ちたり、鳥居が倒れるなど大きな被害でした。同神社は5年後の昭和39年10月、現在地(針綱神社西側)へ移築されました。尾北地方の被害状況は下表の通りです。


<尾北地方の被害状況>
※各市町の市史、町史より
昭和34年9月、風によって倒れた大木の根に持ち上げられて崩れ落ちた三光稲荷神社の石段

三光稲荷神社は昭和39年10月、現在地へ移転。跡地は現在、犬山丸の内緑地と有料駐車場になっています
※次回は9月30日に掲載します。

 
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