日本人墓地を訪れた「シベリア抑留死亡者墓参団」の一行。松岡さんは左から2人目=平成9年7月、ロシア・クラスノヤルスク市で |
●戦後、シベリア抑留中に死去 江南の松岡冨士子さん
江南市赤童子町の松岡冨士子さん(60)が、日本の敗戦後、シベリアに抑留され、厳しい寒さと疲労のため亡くなった父が眠るロシア・クラスノヤルスク市を訪れたのは今から8年前のこと。戦後60年目にあたる今夏、当時の旅行写真を見ながら「お国のために勇んで出征した」父親、青山賢治さんをしのんでいます。松岡さんは平成9年7月15日、成田から空路でロシアへ。日本ロシア親善協会県支部が派遣した「シベリア抑留死亡者墓参団」の一員として参加。兄と姉2人を含む17人による8泊9日の旅でした。人口約100万人、流刑地として知られるクラスノヤルスク市には、日本人墓地が2カ所あり、バスで移動しました。そのひとつ、ニコライ墓地は赤レンガの門と塀で囲まれ、その中央にステンレス製の日本人墓碑がありました。碑の前で姉の青山日出子さん(70)=名古屋市=は般若心経を唱え、兄の青山国雄さん(67)は「おやじ」と体を震わせて号泣。 |