伝統行事「虫送り」−大口町上小口地区−・・・170723掲載
今春、町無形民俗文化財に指定
●「五穀豊穣」など願って小学生も参加
稲などに付く病害虫を追い払うための儀礼「虫送り」が10日、大口町上小口地区で行われました。かつては町内のどの地区でも行われていた年中行事でしたが、昔ながらの「虫送り」は現在、上小口地区でしか見ることができなくなり、ことし4月、町の無形民俗文化財として新たに指定されました。
「虫送り」をする小学生ら=大口町上小口で
●毎年7月第2日曜日
毎年7月第2日曜日に行われる「虫送り」は、同町の伝統工芸保存会(石原鉄男会長)が中心となり、午前中に同地区の白山神社でしめ縄や、竹に「村中安全」「五穀豊穣」「無病息災」と書いた紙を付けた旗、馬に乗った斎藤実盛、鳳凰などのわら人形を作って準備をします。午後からは同神社で神事を執り行った後、上小口子ども会高学年の男児7人がこれらを掲げ、かねと太鼓を打ち鳴らし「おんかのかみ おくれよ さねもりさま まもりたまえ」と唱えながら、神社を起点に地区内を歩いて回ります。
馬に乗った斎藤実盛のわら人形
「虫送り」は、平安末期の武将で平家に仕えた斎藤実盛の乗る馬が、源平合戦の際に稲の切り株に足を取られ木曽義仲軍に討たれたことを恨んで、田の害虫ウンカに化けたと伝えられていることに由来。同地区では、ウンカを火で追い払うという習わしに屈強な武将実盛が敵を倒すようにウンカも退治してほしいという願いが合わさり、馬に乗った実盛やたいまつをくわえた鳳凰をかたどったわら人形を作ります。石原会長は「古いものがなくなっていく中、伝統的なものを残していきたい」と話します。大塚宗一郎君(大口北小6年)は「古い行事をやるのはいいこと」。丹羽貞詔君(同)は「暑いけど頑張って回ります」と、2度目の参加となった2人は張り切っていました。
鳳凰のわら人形を作る大口町の伝統工芸保存会員

「ポロッと取れたよ」トウモロコシ狩り 
●扶桑町子育て根っ子の会
母親同士、子ども同士のつながりづくりをする「扶桑町子育て根っ子の会(岩田博子代表)」が8日、同町高雄の畑で小学生と幼児を対象にしたトウモロコシ狩りをしました。「今が旬のトウモロコシ。子どもたちにいろいろな経験をさせたい」と、扶桑農産の協力を得て行ったもので、1本80円。

トウモロコシを手に喜ぶ子どもたち

佐藤武留君(扶桑東小5年)は「大きいのは下の方に付いてたよ」と7本収穫し、千田祐希歩さんと田中愛さん(同4年)は「初めて皮をむいたけど、何枚もあってびっくり」「根っこにできてると思ってたけど、茎に付いていた」と、発見もありました。集まった約50人の子どもたちのほとんどが、初めてのトウモロコシ狩りとあって「ポロッと取れたよ」「おいしそう」と大喜び。取れたての時にしか食べられないという、生の味見をして「甘くておいしい」と、トウモロコシ狩りを楽しみました。「親同士がつながりを持てば、子どもたちも横のつながりを持つようになるはず」と、季刊紙を発行し、2・3歳児の運動会や子どもをお互いに保育しながらのフラワーアレンジメント講座なども企画する同会。「親も子も、家に閉じこもってないで一緒に遊ぼう」と、今後も子育て中の親子が楽しめるイベントを企画していくということです。

被爆者の詩などを朗読 31日午前11時〜、江南市民文化会館
●朗読グループ「たびらこ」
「…八月の太陽は 前を流れる八幡河に反射して 父とわたしの泣く声を さえぎった その あくる日 父は からの菓子箱をさげ わたしは 鍬をかついで ヒロシマの焼け跡へ とぼとぼと あるいていった……」広島で被爆した人々から収集した詩を編集した『原子雲の下より』に収録されている林幸子さんの「ヒロシマの空」。朗読グループ「たびらこ」のメンバー6人は31日午前11時から、江南市民文化会館で開催の展示会「世界平和を願うパネル展」で行う朗読会の練習に励んでいます=写真。
朗読が好きな仲間が集まってことし4月に発足。「オタマジャクシ」のことを岐阜の方言で「たびらこ」と言うと聞いたメンバーは「わたしたちも、オタマジャクシがカエルになるみたいに、成長していきたい」との思いでグループ名に付けました。朗読会の内容はテーマの「ヒロシマの空」のほか「わかれ」「崖」など戦争を体験した人たちの詩。「自分が実際に体験したことではないので、書き手が表していることを素直な気持ちで読んでいます」と言い、朗読に必要なことは、自分の感情を入れないで、淡々とした気持ちで読むことと話します。「戦争に関するものは、体験者も聞きに来てくださることもあって、自分たちの朗読をどう思われるのか、怖いですね。でも、読むことによって、こういったことがあったことを伝えていけたらと思います」と、多くの来場を呼び掛けています。同パネル展は30日から8月7日まで、広島・長崎の原爆のパネルをメーンに、JICAの国際協力関係のパネルを展示の予定。

「議員定数半減」要望し 6131人の署名を市へ提出
江南市構造改革促進の会、福田会長(前列右)ら代表6人と6131人分の署名簿
●江南市構造改革促進の会
江南市構造改革促進の会(福田清成会長)は今月11日、同市議会の議員定数を「28人」から「14人」に改める条例改正の住民直接請求に向け、6131人の署名を集め同市へ提出しました。国の三位一体改革の推進により、江南市への地方交付税、補助金が削減される厳しい財政状況下において「今一段の歳出削減と構造改革が必要」と指摘。市議が率先して行財政改革に取り組む姿勢を市民に示すべきだと、議員定数の半減を求めているものです。条例を改正するには、市内有権者の50分の1以上の署名が必要で、今回は必要とされる約1600人の4倍近い市民が賛同しました。署名簿は福田会長ら6人の代表が持参し、堀元市長に市民の熱い思いを伝えました。署名簿は市選挙管理委員会で審査後、市民への縦覧(8月1〜7日の予定)を経て一旦返却されることになっています。その後、同会が市長に本請求すると、市長は20日以内に議会を召集することになります。
 
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