●江南・古知野北小
江南市立古知野北小学校(斎藤隆校長)でこのほど、明治37年から大正6年ごろにかけてのはがきや手紙、当時の児童の習字や絵などの作品を張り付けた軸が見つかり、その一部が江南市歴史民俗資料館に寄贈されることになりました。
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恩師をしのぶ子弟の書を持つPTA関係者。左端が三品幸雄さん左から2人目が斎藤隆校長=古知野北小で |
見つかった資料は明治37・38年ごろ、日露戦争に出征した兵士が戦地から当時の和勝村役場や大脇清次郎尚武会長にあてたはがきや手紙、明治43年ごろに当時の古知野第三尋常高等小学校の4、5年生が書いた習字や絵、刺し子などの作品、恩師をしのぶ子弟の書、大正初期に養蚕業の技術開発者として叙勲を受けた倉知治右衛門さんの功績をたたえ建立された彰功碑=勝佐町西町、最勝寺の裏=の拓本など軸8本。以前、同校で児童を教えていた三品幸雄さん=扶桑町山那=が、教え子で現在、同校のPTA副会長を務める浅井竜美さんと話をしている時に、それらの存在を思い出し学校側に伝えたのがきっかけとなって今回の発見につながりました。約30年ぶりに、日の目を見ることになった8本の軸。毛筆で書かれた手紙や、子どもたちの習字の達筆ぶりに、当時の生活様式や文化がしのばれます。
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「当時のこの地域の様子を知る上でも歴史資料として貴重なもので、三品先生や学校側の協力があって見つかったことはうれしいこと。何かの縁を感じる」と、地域の人たちにも見てほしいと言う浅井さん。斎藤校長も「どういう理由で学校に保管されていたのかは分からないけれど、学校は文化の中心だという象徴でもあるのでは」と、当時の子どもたちの作品や地域の偉人などについて、子どもたちに伝える良い機会だと話します。同資料館の高橋晃館長も「戦時における人々の生活が分かる資料は特に貴重なもの。皆さんに広くお見せしていきたい」と、同館での展示も検討していくということです。 |