平成16年犯罪発生 戦後最悪を脱す・・・170212掲載
江南・犬山両警察署管内の犯罪発生件数
江南署管内 犬山署管内
平成16年 平成15年 増減 平成16年 平成15年 増減
全 体 4646 5126 −480 全 体 2730 2833
(管轄内1)
−463
江南市 2533 2811 −278 犬山市 1516 1898 −382
大口町 664 737 −73 扶桑町 854 934 −80
主要手口別おもな犯罪件数(市町別)
江南署管内 犬山署管内
江南市 大口町 犬山市 扶桑町
自動車盗 142(37) 35(+2) 63(−17) 30(+13)
オートバイ盗 34(−30) 12(−3) 35(−7) 10(−16)
自転車盗 315(−143) 32(−33) 169(−34) 141(−9)
部品ねらい 191(+16) 46(−3) 87(−18) 33(−1)
車上ねらい 336(−104) 111(+4) 207(−118) 85(−56)
ひったくり 67(+4) 1(−6) 26(+10) 3(−18)
自動販売機ねらい 202(−3) 77(+25) 158(+23) 95(+39)
住宅対象侵入盗 264(+9) 57(−3) 155(−58) 71(−32)
空き巣 152(−10) 35(−6) 95(−39) 31(−18)
忍び込み 105(+21) 22(+5) 54(−18) 39(−13)
居空き 7(−2) 0(−2) 6(−1) 1(−1)
強       盗 0(−2) 4(−3) 3(−5) 2(+1)
恐       喝 14(−13) 4(−7) 5(−4) 2(−2)
※カッコ内は前年比 
効果を上げる 自主防犯パトロール
2市2町(江南・大口・犬山・扶桑)で110隊が活動中
江南・犬山両警察署はこのほど、平成16年1年間に発生した犯罪状況について発表しました。戦後最悪だった同15年に比べ、江南署管内(江南・岩倉・大口)で約9%、480件減の4646件。犬山署管内(犬山・扶桑)で約16%、463件減の2370件とともに減少しました。これは住民による自主防犯パトロール活動など地道な防犯活動によるところが大きいといえますが、2年前(同14年)の発生件数を下回るまでには至っていません。

効果を上げる自主防犯パトロール=扶桑町山那で
●江南署管内では―
江南署管内をみると、「自動車盗」ならびに、江南市内での「住宅対象侵入盗」の増加が目を引きます。「自動車盗」は前年に比べ約28%の増加。「住宅対象侵入盗」では全体の約65%、「忍込み」「居空き」については約75%が、江南市内で地区に偏りなく発生しています。大口町で34隊、江南市内でも50隊ほどの自主防犯パトロール隊が活動中ですが、「住民が協働して防犯活動に取り組むことで地域の人たちが顔見知りになり、それが不審者を発見しやすくなる土壌へとつながります」と、江南署はその波及効果にも期待を寄せています。
●犬山署管内では―
犬山署管内をみると、住民による防犯活動の成果が大きく表れ「住宅対象侵入盗」が30%近く減少しました。現在、犬山市で15隊、扶桑町で11隊の防犯パトロール隊が活動中。同隊の結成以降、「住宅対象侵入盗」がまったく発生していない地区もあるなど、今後も広範囲での継続的な活動が重要となります。全国ワースト1位、1日に約24台の被害が発生している愛知県の「自動車盗」。犬山市では前年より20%以上減少しましたが、扶桑町では逆に77%近く増えました。犬山署は「車上ねらい」「部品ねらい」「空き巣」「忍込み」「居空き」とともに、17年の重点目標として犯罪撲滅に取り組んでいきます。

おれおれ詐欺にご注意を
また、昨年1年間に全国で約9200件・184億円以上、江南署管内は13件約3300万円、犬山署同は13件約1700万円もの被害を出した「おれおれ詐欺」。新聞等でも大きく取り上げられ「慌てずに事実を確認する。誰かに相談する」など被害防止を広く呼び掛けていますが、ことしに入りすでに両署管内で1件ずつ発生しているほか、振り込む寸前にくい止められた例もあるなど、なお一層の注意が必要です。

行方不明から丸1年

芦塚シズ子さん
 家族があらためて
   情報提供を呼び掛ける

●扶桑町柏森の芦塚シズ子さん(81)

シズ子さんについての情報を集める犬山署の捜査員と二女池田真代さん、久之さん夫妻=犬山南ニュータウンで
扶桑町柏森の芦塚シズ子さん(81)が昨年1月29日に行方不明になって丸1年。芦塚さんの二女池田真代さん(54)久之さん(58)夫妻は、芦塚さんが最後に目撃された犬山市楽田の犬山南ニュータウンを訪れ、犬山署の捜査員ら6人と一緒に一軒一軒、あらためて情報提供を呼び掛けるチラシを配りました。一昨年春、佐賀市から池田さんを頼って扶桑町に移り住んだ芦塚さんは身長約145センチで白髪、やせ形。当日は赤茶格子のコートに赤紫のセーター、茶色の帽子、薄ベージュの靴をはき、午後5時ごろ同ニュータウンに着き「柏森はどっちですか」と道を尋ねるなど、同7時ごろまでいたということです。「母の姿を何としても捜したい」と、何度も同所を訪れたと言う真代さん。捜査員らも「記憶を呼び起こして、少しでも何か気付いたことがあったら教えてください」と協力を呼び掛け、住民らも「何か思い出したら連絡します」と応えていました。

 薬物の恐ろしさ伝える 〈扶桑中〉 

真剣に話を聞く扶桑中生
ビデオを使って行われた薬物乱用防止教室
●弁護士の二村さん(丹羽LC)らが指導
身も心もずたずたにし、人生を台無しにしてしまう覚醒剤、大麻、コカインなどの薬物。「手に入れば試してみたい」と軽い気持ちで考えている若者が増え、中学生にまで広がり始めている現状に「薬物の怖さを知り、薬物から身を守ってほしい」と2日、扶桑中学校(桑野修校長、417人)で薬物乱用防止教室が開かれました。薬物乱用防止活動に力を入れる丹羽ライオンズクラブ(鈴木洋会長)と犬山警察署術科指導員らが、薬物には絶対に手を出さないよう生徒たちに訴えました。同クラブはビデオ「破滅」を上映し、軽い気持ちで始めた薬物で幻覚、妄想などに苦しむ2つのケースを紹介。保健障害者福祉委員会の二村豈則委員長が、薬物の恐ろしさを伝えました。二村さんは弁護士でもあることから「実態をよく知っている」と前置きし「誘いのメールや電話があっても一人で悩まず、家の人や学校の先生、信頼できる大人の人に相談してほしい」と語り掛け、一人で抱え込まないようにとアドバイスしました。その後、同署の沖本眞巡査部長が「薬物を勧められたら断ることも自分の身を守るセルフディフェンス」と話し、不審な人には近づかないことや腕をつかまれてしまった場合の手の外し方などを具体的に指導しました。生徒たちは「薬物を絶対にやらないと強く思っていれば、薬物を乱用したりはしないと思う」「自分の人生をあんなものにめちゃめちゃにされるのは絶対にいや。どんな理由があっても誘いには乗らない」と感想を話していました。
 
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