生ごみ年間20トンをたい肥化・・・170129掲載

 循環型社会の先進地区

環境美化センター内に移転して建てられた「河北エコステーション」=大口町河北で
●大口町河北
大口町河北地区で、生ごみ減量を目指し1年半ほど前から取り組んでいる生ごみたい肥化施設「河北エコステーション」が昨年11月、同区内にある環境美化センター(焼却場)敷地内に移転されました。河北グラウンドに、ドラム缶を改造した生ごみ処理機を4機設置し、納豆菌でたい肥にしていたものを、水で洗えて衛生的で処理能力の高いものに変更。これを機に、より多くの人に取り組みを知ってほしいと同センター内に設置、センターの見学同様に、施設を見学することができます。

生ごみ処理機に生ごみを入れる様子 ●エコステーションを環境美化センター内に移転
昭和57年から稼働し、江南市・丹羽郡内の可燃ごみを処理する同センター。各家庭、各地域での分別が進んではいるものの、可燃ごみの量は年々増え続けているのが現状です。その現状に、同地区では「少しでも可燃ごみを減らすことができれば」と、261世帯が生ごみを水切りバケツに分別。毎週月・木曜日の朝、ボランティアが回収しています。可燃ごみの2割ほどを占めるといわれる生ごみ。同地区では週に約400キロ、年間約20トンの生ごみを回収し、300キロの生ごみ処理能力を持つ処理機3機でたい肥化しています。60度の温風を送風しながらかくはんし、納豆菌で処理したたい肥は農作物の生育にも良いことから、同町は有機農業の振興を目指す全町農業公園構想の一環としても推進。住民みんなで取り組むことで、可燃ごみを減らし循環型社会が形成できると、他地域でも取り組むことが望まれています。
●b見学OKb●
河北エコステーションの見学は、個人でも団体でもできます。問い合わせは、大口町役場環境経済課 TEL大口95−1111

きょうデビュー、名鉄空港特急「ミュースカイ」

名鉄空港線開業にともない、29日から運行される空港アクセス用特急「ミュースカイ」。
試運転中、扶桑駅を出発する際に撮影(1月23日)
●中部国際空港へ直行
「江南」から46分(「犬山」から53分)1月29日、ダイヤ改正
名古屋鉄道(株)は2月17日の中部国際空港開港を前にきょう29日、ダイヤ改正を行います。同時に、常滑線の常滑駅と中部国際空港を結ぶ新線として、空港線が開業。新駅として「中部国際空港」と「りんくう常滑」の両駅が誕生します。今回のダイヤ改正では従来、特急・急行・普通だった列車種別が、快速特急・特急・快速急行・急行・準急・普通の6種になります。快速特急(全車特別車)は、名古屋本線および空港アクセス路線系統として犬山方面、名鉄岐阜〜中部国際空港間で運行。改正前の特急基本停車駅に止まり、神宮前〜中部国際空港間はノンストップ運行となります。犬山線では犬山方面と中部国際空港とを結ぶ快速特急が1時間に1本、準急(名古屋から急行)が2本設定されています。標準所要時間と運賃は快速特急・特急の直通列車の場合、犬山駅から53分、1310円、江南駅から46分1160円。
特別車には別途特別車両券(ミューチケット、350円)が必要。中部国際空港駅は、バリアフリーで旅客ターミナルに直結。ホームから飛行機まで階段を使わずに行くことができます。ただし、2月17日の開港までは旅客ターミナルビルなど主要施設に入ることはできません。今回のダイヤ改正を機に駅名変更が実施され、「新名古屋」が「名鉄名古屋」、「新一宮」が「名鉄一宮」、「新岐阜」が「名鉄岐阜」、「ナゴヤ球場前」が「山王」、「徳重」が「徳重・名古屋芸大」などに変わります。

犬山市文化財 寂光院所有の絵画4点を指定

織田信長画像

道昭和尚画像

千手観音二十八部衆像

継鹿尾山図
犬山市継鹿尾にある宗教法人寂光院(松平實胤代表役員)所有の絵画「千手観音二十八部衆像」「織田信長画像」「道昭和尚画像」「継鹿尾山図」の4点=写真=が、美術的価値が高いなどとして昨年12月13日に同市文化財に指定されました。「千手観音二十八部衆像」(縦128センチ、横78.2センチ)は室町時代のものとされ、観音信仰を調査する上で宗教学的にも価値が高いもの。
安土桃山時代の作と見られる「道昭和尚画像」(縦71.2センチ、横40.2センチ)は、同院を開山した道昭和尚を描いたもので、同院の歴史を調査する上で貴重なものです。安土桃山時代末から江戸時代初期に描かれたと見られ、武家社会での武将のあり方などを知る上で民俗学的価値の高い「織田信長画像」(縦84.4センチ、横40.5センチ)は、肖像画という描法形式で描かれています。吉田初三郎が昭和5年に制作したとされる鳥瞰図「継鹿尾山図」(縦97センチ、横322.5センチ)は、美術的価値のみならず、当時の様子を知る上で民俗学的にも大変貴重な作品で、初三郎がもっとも活躍した時期の代表作の一つとされています。

 銀白の花穂ほころぶ
約200本が植えられて
いる「ねこやなぎ通り」
設置されたばかりの山那
    渡しのミニ常夜灯
●ねこやなぎ通り
大勢の人たちが散歩やバードウオッチングを楽しむ、扶桑町の木曽川扶桑緑地公園遊歩道上の「ねこやなぎ通り」で、早春を告げるネコヤナギの銀白の花穂が、早くも、ほころび始めました。同町のボランティアグループ・山那フラワークラブ(松山敏代表)が、数を増やしながら大切に育てているもので200メートルほどの道沿いに約200本。木曽川の流れと冠雪した山並を背景に背中を丸めた子猫のような愛らしい姿は3月上旬まで楽しめるそうです。
●木曽川扶桑緑地 ミニ常夜灯を設置
また、同クラブは「山那渡し」の歴史を多くの人たちに知ってほしいと先ごろ、木製のミニ常夜灯(高さ1.4メートル)を同遊歩道の中間にある、山那渡しの歴史を記した看板横に設置しました。川の浅瀬を使って江戸時代、山那と対岸の大伊木(岐阜県各務原市)を舟やいかだで結んだ山那渡し。鎌倉時代の『承久記』にはこの浅瀬を示す「伊木ヶ瀬」の記述もあり、承久の乱では幕府軍がここを渡り西上したと伝えられています。近くの商店から譲り受け、色を塗るなどの手直しをして作ったミニ常夜灯。その南側には、渡し場や一夜を過ごす川湊の目印として、文化12(1815)年3月吉日の刻がある本物の常夜灯があり、遊歩道には長瀬喜久男さん=同町高雄=が往時に思いをはせ描いた絵も掲げられています。「ここが交通の要衝だったことを若い人たちに知ってほしい。この先には唯一、山那から斎藤まで真っすぐに続き名古屋へと抜ける名古屋街道と呼ばれる道が今もあります」と松山代表は話します。

 
戻 る