世界へ支援ほか・・・160807掲載

タイに図書館建設
●支援の会ボランティア28人らプロジェクト組み、作業行う

タイの子どもたちと交流する天野さん(左手前)
「タイに図書館を」と活動する尾北国際交流クラブ・タイ支援の会(祖父江鈴子代表)は7月14から20日まで、タイのスリン県を訪問。中高大生15人を含むボランティア28人がプロジェクトチーム(松村匠団長)を組み、4つ目となる図書館の建設にあたりました。
●城東中3年、天野さん文具を持参して参加
その一人、犬山市立城東中学校(不破純二校長)3年の天野由梨さんは小学5年の時、初めて世界には貧しい暮らしをしている人たちが大勢いることを知り、ボランティアに興味を持ちました。中学では総合学習の一環として1年からボランティアについて取り組み、生徒会の書記に立候補した時も「1本の鉛筆でも喜んでくれる人たちがいるならぜひ、そのお手伝いをしていきたい」と、ボランティア活動に参加することを公約に当選したほど。
今回の活動も自ら探し出し、生徒会として文房具や絵本などの寄付を呼び掛け協力。主旨を理解してほしいと事前に祖父江さんを学校に招き講演会を行った際、同行を誘われた天野さんはぜひ体験したいと集まった鉛筆約3400本やノート240冊、絵本270冊、リコーダー8本などと共にタイへ渡りました。現地ではホームステイをしながら図書館の土台造りや周辺の整地作業、文具の贈呈などを行い小学生たちとも交流。天野さんはすてきな子どもたちの笑顔に接し「自分に正直に生きたい」と感じたそうです。新学期には、全生徒にこの体験や感動を伝えます。

初の現地視察へ(8月14日〜12日間)
「タンザニアの教育を支える会」が支援する現地の子どもたちの絵を手にする丹羽弘行代表幹事 NPO「タンザニアの教育を支える会」
アフリカのタンザニア連合共和国は、小学校の義務教育(7年間)を受けることができない子どもたちが全体の15%ほど。そんな子どもたちを支援しようと、NPO「タンザニアの教育を支える会」(丹羽弘行代表幹事=江南市宮後町)が発足して5年が経ちました。同会は里親会員と維持会員で構成され、里子に養育費を送金したり、手紙を送るなどしながら、小学校卒業まで見守ります。これまでに延べ200人の里子を支援、現在は132人の会員が110人の里子を支えています。愛知産業大学教授でもある丹羽代表(67)が5年前、勤めていた名古屋文化短大で使われなくなった机やいすなどを寄付したことがきっかけで、当時駐日大使だったイワヤ・B・チアロさんに「物も不足しているが、教育自体を受けられない子どもたちがいる」と相談を受け同会が発足しました。
同会では5周年の記念として「EXPO愛知タンザニア館サポート委員会」を立ち上げ「愛・地球博」で32カ国が参加するアフリカ館のタンザニア・ブースでサポートをする予定です。また8月14日から12日間、現地を視察する初めてのスタディツアーも企画。23人の会員とその家族がタンザニアを訪れ里子たちと直接対面して交流を深めます。小学4年と1年の孫を連れて参加する瀧本勝幸・洋子夫妻=名古屋市=は「こういったツアーに参加したいと思って入会したので、とても楽しみ。孫もとても喜んでいます」と話します。参加者は、同国の教育の実態や生活、文化などについてレポートにまとめ、それらは「アフリカはいま―タンザニアからの発信(仮)」として出版される予定です。会員は随時募集中で、里親会員は年間1万5000円、維持会員は年間5000円、両会員共に年会費3000円。年に2回、活動報告としてニュースレターを送付。(問)丹羽代表TEL&FAX江南54−6102

フィンランドから留学生
例会に出席したトピアス君
日本の蒸し暑さに驚く 
犬山ライオンズクラブ(丹羽建三会長)は、ライオンズクラブインターナショナル留学生としてフィンランドのトピアス・ホウビネン君(17)を、7月11日から25日まで受け入れました。同クラブのメンバー宅にホームステイしたトピアス君は「日本の歴史に関心があり、特に侍に興味がある」と日本に抱く思いを語り、犬山城の見学や書道、茶道などの日本文化を楽しみました。15日には同クラブの例会に出席。サッカーチームに所属していることやバイオリンを10年習っていること、家族のこと、湖の近くに住み魚釣りに時々出掛けることなど、自己紹介しました。
また「フィンランドにも四季はありますが、冬が約6カ月続き夏でも最高気温は25度くらい」と、日本の夏は暑いと話すトピアス君。「日本に着き飛行機から降りたときには、あまりの蒸し暑さに驚きサウナに入っているみたいだった」と、日本の第一印象を語りました。トピアス君は、同市滞在後に小牧市を訪れ、10日に日本をたつ予定です。

アメリカから留学生
金子真太郎君(左)とジェイスン君 「将来は日本で先生に」
大口町秋田の金子真太郎君(丹羽高2年)宅に、7月15日から(財)ラボ国際交流の留学生として、アメリカのジェイスン・ダグラス・スティムラー君(17)がホームステイしています。ジェイスン君は、5歳から2年間、豊田市で生活していたこともあって日本が大好き。日本語を選択科目として履修し、ひらがなやカタカナ、簡単な漢字の読み書きや会話もでき、カルタ取りでは、真太郎君といい勝負だったそうです。7月16日には、真太郎君の通う高校で生物、古典などの授業を受けたジェイスン君。「アメリカでは教科ごとに生徒が教室を移動するけれど、日本の学校では教科ごとに先生が代わって教室に来ることが不思議」と、感想を話していました。
お辞儀をしたり礼儀を大切にする日本の習慣や生活スタイルに興味があり、お茶会では足は痛かったものの「おいしかった」と、すっかり日本文化に解け込んだ様子。「もっと外国のことが知りたい」と話す真太郎君と「将来は、日本で英語の先生になりたい」と言うジェイスン君。2人は日本語、英語、ボディーランゲージを交えてコミュニケーションを図り、お互いの生活習慣の違いを楽しんでいます。ジェイスン君は10日に日本をたつ予定です。

ネパールで「能」披露
ネパールでの公演に向けてリハーサルを行う犬山城能楽友の会の皆さん 8月19日・・・犬山城能楽友の会メンバーら

「日本の伝統芸能である『能』を披露し、ネパールで草の根の交流を」と「犬山城能楽友の会(玉野宮夫主宰)」が中心となり、ネパール・カトマンズ能楽公演団を組織し、8月19日に現地で共同公演を行うことになりました。会場はロイヤル・ネパールアカデミー(国立劇場・定員900人)で、現地の民族舞踊とのジョイントも用意されています。大使館や日本人会、学校関係の協力で会場はすでに予約でいっぱい。カトマンズだけでなく、山岳地帯のポカラなどからも見学者がある予定といいます。ネパールダンスは「マンジュスリー(文殊菩薩)」、能は「羽衣」ほか、仕舞「猩々」などが演じられる予定。
この交流のきっかけとなったのは、同友の会が日ごろ懇意にしている「羽島市能楽を楽しむ会」の三島文吾さん。平成2年から3年間、青年海外協力隊員としてネパールに滞在し、現地で出会ったネパールダンスに感激、自身も習った経験を持ちます。「日本にない大陸的な大きさを感じますが、能との強い共有点も感じます」とその魅力を語り、「現地で能が、どう受け入れてもらえるかが楽しみ」とも話します。一行は総勢27人。能関係者のほかに国際児童画協会のメンバーも参加し、子どもの絵を双方で展示するなどの計画もあります。また懇親会ではお茶会も催す予定。玉野さんは「日本の伝統的文化を伝えに、犬山から参加できるのは名誉なこと。民間の交流として、ぜひ成功させたい」と話しています。公演を間近に控え、一行は7月11日、羽黒学習等供用施設で、能装束を着けて真剣な表情でリハーサルを行いました。

 
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