日比野のひとりごと

新しい文章から載せています


寿司屋でのマナー
最近よく聞かれます。
「お寿司屋さんでのマナーを教えてください」ってね。
私は「寿司屋評論家」ではないから、よくわかりません!

ただ、このひとことは言えます。

「寿司屋特有のマナーなんてものは、ない!」

こう書くと、必ず、
「だって、食べる順番とか、あるんでしょ?」なんて言われます。

だったら逆に聞きたいですが、
「あんた、焼鳥屋で、何から焼いてもらうか、気にしますかぃ?
「ミックスサンドは、ハムのやつを最初に食べて、次に卵マヨのやつで…なんて言うか?」
言わないでしょ?

寿司屋もそれとおんなじなんですよ。
食べる順番なんてもなぁ、食べる側に許された自由なの!

「醤油をつけるのは、お刺身の側? ご飯の側?」だぁ?
てやんでぇ、昔は、マトモな寿司屋には醤油なんざ置いてなかったわぃ!
ちゃんとすしダネには味がついてたもんだ。
その手間惜しむズボラな寿司屋が増えたから、
客に醤油をつけさえるなんて、みっともないマネを始めたんだよ。
これでわかったでしょ? どっちに醤油つけるべきか。

あと、「お箸を使うか、手づかみか?」ってね。
おにぎりを箸で食うって決めてる人、ハンバーガーをぜったい手づかみしない人なんかは、
どうぞ、お箸をお使いくださいませ。
ただ、多くの日本人は、「どっちでもいいじゃん、そんなの」と思うでしょうな。
はい。お寿司もそれと同じです。

だいたい、こんなことで客を煩わせる商売してるのは、寿司業界だけでしょうな。
いい加減にせんとイケマセン。
いや、客の側も、もっとシッカリせないかん!
カネ払ってるのはどっちだと思ってるんだ?

ま、いい寿司屋と悪い寿司屋の見分け方は次回にゆずるとして、
寿司屋でのマナーの結論!

「他の客に、迷惑かけるな」
「食う前には手を洗え」
「料理にタバコの煙を吹きかけるな」
「ちゃんと勘定払ってみせを出ろ」
くらいなもんですかな。

ほら、何も寿司屋に限ったマナーじゃないでしょ、全部。

なお、巷で言われている寿司屋でのマナーがいかにくだらないか、
詳しくお知りになりたい方は、下記の拙著をごらんください。
1.『すしの事典』東京堂出版                   
2.『日本の風と俗』つくばね舎 所収「すし屋の作法に関する一考察

v(2002.11.02記)


「相方」のパソコンは、まだぶっ飛んだままです。
「すし大辞典」の方は、少しは進捗させたいと、
無い智恵をふりしぼって、ボチボチデータを増やしつつあります。
せめて年度内には、もう少しマトモなモノにしたいと願いをこめつつ…。
  (3月15日記)


「相方」の新谷さん(当HPの技術担当)のパソコンがぶっ飛び、
加えて氏は、来月から東京へ引っ越されるために、
この更新は、きわめてあやうくなっております。
やむなく、ド素人の私が、更新をするハメになりました。
とは言え、これから年度末で忙しくなり、どこまでできるかわかりませんが、
どうか、寛容なる目で、お見守りくださいませ! <
  (2月15日記)


昨日は拙著の出版記念会を開いていただきました。
思いもかけずたくさんの方々にお集まりをいただいて、感謝しております。
祝賀会では、総計37種類にのぼる全国各地のお寿司を揃えました。
少しは大変でしたが、手配している自分は、けっこう楽しんでおりました。
というより、「お友達」ってありがたいですねぇ。
無理言ったのに、各地からお寿司を送ってくれました。

このページがモトで、全国各地のみなさんが、地元のお寿司を持ち寄って、
「寿司パーティ」なんて開けたらおもしろいのになぁ、と、
性懲りもなく、次の宴会を考えている私であります。 はい。
機会がありましたら、みなさん、よろしく!
  (1月30日記)


愚文が、朝日新聞東海版に出ました。
たしか、父が亡くなる当夜に、原稿を投函したような記憶が…。
まぁ、んなことはどうでもいいのですが…。

堅苦しいモノではないので、読んでみてください。
東海地区以外のみなさんで、ご希望の方は、こちらにあります。(文章のみですみません)
  (1月16日記)


通夜・葬儀を済ませ、久しぶりに職場へ出ました。
通夜に詣ってくれたある同僚が、「あなたらしいお通夜だったわね」とひとこと。

へ??? なにごと?????
「だって、お通夜におすしを配ってたから…」

あのぉ〜、ウチの方じゃ、お通夜に来てくれた客に菓子とすしを渡すことは、普通のことで、
ぼくが「すしを持って帰ってもらおう」と決めたわけでもない…。
でも、そう言われるってことは、めずらしい習慣なのでしょうか???

めずらしいと言えば、当地方では、
お斎(トキ=葬式当日に、近親者に供する昼食)には赤飯がつきます。
ウチ? はい。もちろん、赤飯もお出ししましたよ。 

参考資料
ウチのはこんなに立派じゃありませんでしたが、
当地方で配られた「葬式の巻きずし」です。

  (1月11日記)


早朝、父が亡くなりました。
ここ半月ほどはほとんどペースト状の食事ばかりでしたが、
粒食が食べられないわけでもありませんでした。
握りずしが好きで、普段は食欲がないくせに、
これだったら、ほぼ半人前以上を(これでも、彼にとってはすごい量)ペロリです。
だからこそ昨日、混ぜご飯を届けたわけです。

大正生まれで頑固者だった父は、
私が料理や食べ物に関心を持つことを、どうも好ましく思っていなかったようでした。
高校時代、母が留守をしたので、自分で弁当を作って持って行こうとしたら、
「オンナみたいなことをするな!」と叱ったような人です。

その彼が、最期に食べたのは、私が作った混ぜご飯だった…。
なんとも皮肉な話ですね。
  (1月6日記)


「がんに効く」という評判のアガリクス。別名「姫マツタケ」というキノコです。
よく通信販売で、エキスの粉末や乾燥品を見かけるのですが、これがすこぶる高いっ!
何万円もするのがザラ。

ところが、そんなアガリクスを、ウチの近所のスーパーで、ナマのを売ってた。
3〜4本入って、お値段200と数十円!
がん患者を抱えているわが家としては、そりゃぁ「買い」でしょう。
いや、がん克服への効果を期待しているわけではないけれども、とりあえずは、ね。
1週間ほど前にも買って、あの時はみじん切りにして雑炊にしてみた。
評判は、最悪でした。 雑炊が薄味だから、妙にキノコのニオイが立っちゃったらしい。
よって今回は、混ぜご飯とミートソースに入れてみました。
どちらも味を濃くしたので、案外、ニオイが気になりませんでした。

ミートソースは、スパゲティにかけて、わが家の昼食と夕食に。
混ぜご飯は、病院の父に届けました。
  (1月5日記)


例年ですと、お節料理はドカッと作り、餅もドンと用意するというのがわが家の正月のパターンですが、
今年は両親がいないので、思い切ってお節も餅もグンと控えてみました。
その結果、3が日が明ける頃には、重箱はかなりガラガラとなりました。
いつもなら「もう食べ飽きたよ〜〜」と言いつつ、お節を食べているのが、
今年はちょっと様子が違います。

さて、正月3日の今日、お昼の準備をせざるを得なくなりました(おカズがそろそろ無くなってきた)。
ご飯は、ある…。 あとは、冷蔵庫に酢の物用のタコ。お歳暮でもらったカズノコ…。
とっさに思いついたのが巻きずしでした(私らしい?)。
あったかご飯に、ミ○カンの「すし酢」をふりかけ、
(あ、ウチのHPの協賛メーカーなのに伏せ字にしちゃった…)
海苔をあぶったら、準備は万端!
タコとカズノコとキュウリとタクアンを芯にして、太巻きならぬ「中巻き」ですな。
思いつきで作った割には、これがなかなかイケました!

お節料理とおもちに飽きたみなさんに、お薦めします。
おすしはいかが?
お節の残りでも、じゅうぶんにスシの具になりますよ。
エビ・ハゼ・黒豆・カマボコ・伊達巻き・
タツクリ(あまり固いのはダメですが)・昆布巻き(これはほどいた方が無難)などは、
巻きずしの芯や、箱ずしの上置きに、けっこう合うと思いますよ。
  (1月3日記)


謹賀新年
このぺージも、仮オープンしてから数えて、早4ヶ月が経ちました。
その間、更新も滞りがちで、
懸案の(というか、本来の目的だったはずの)全国のすしのデータバンク化も、進んでおりません。
年頭にあたり、深く反省し、早々に実現させたいと思っています。
どうか、みなさん。 今年も「T's すしBAR」を、よろしくお願いします。

  (1月1日記)


わが家の大晦日は、いつの頃からか、夕食は「握りずし」が定番となっております。
まぁ、私がモノ心ついてからのことですから、それほど古い習慣でもないでしょう。
7時頃から食べ始め、レコ大やら紅白を見ながらダラダラ過ごし、
夜中近くになって小腹が空くと年越しそばをすする、といった具合で、
絵に描いたような平凡な日本の家庭であります。

それが今年は、父が入院し、母はその付き添いで、両親が不在。
しかも私は、某地元局の夜のラジオ番組に出演のため、これまた家を空ける。
結局、家には、5歳児と2歳児とその母(すなわち、わがヨメ)。
しかもヨメは元旦早朝からシゴトなので、当然、早々と寝入ってしまったようです。

こうして、伝統の「大晦日の握りずし」は中止。
で、いったんやめたら「ま、無きゃ無いで、なんとかなるわな」となる。
翌年も「まぁ、どっちでもいいっか」となって、
結局なんだかんだで、この習慣が無くなっちゃう…。
そんな筋書きが見えたので、半ば強引に例年のごとくすしを買い、夕餉にしました。

ウチの握りずしなど取るに足らないモノではありますが、
「伝統が消える」というのはまさにこういうことです。
そのきっかけは、ほんの小さなことに過ぎません。
これは、何百年つづいた文化でも同じことで、無くなる原因なんて些細なことなのです。

とりあえず「わが家の大晦日の握りずし」という「伝統」は死守しましたが、
赤ん坊だった子供が長じ、すしという食べ物を口にするようになるにつれ、
すしは「サビ抜き」へと変わりました。
「伝統」は完全なかたちでは存続されず、着実に「変容」しております。
  (12月31日記)


行ってきました。東京は四谷・文化放送!
「吉田照美のやる気マンマン」というナマ番組にゲスト出演して
例の本の宣伝をしてまいりました。

今さら緊張するってわけではないですが、
けっこう気を使いました。
放送そのものに、ではなく、東京へ何を着てくか、です。

知る人ぞ知る、私のファッション感覚のなさ!
ブレザーにネクタイだったら当たり障りがないのですが、
それも、なんとなくシャク。
あれこれ考えましたが、面倒になってきたので、
どうせ笑われるんだから、何を着ても同じじゃん!とばかりハラをくくって、
しっかり普段着のヒザに穴の空いたオーバーオールを着て行きました。

おかげで吉田さんたちからは「お若い」と言われましたが、
東京にいる友達には、やっぱり逢わずに帰ってきました(笑)。
  (12月14日記)


我が家の食卓には、ここ数日間、毎日すしが並びます。
豪勢でしょ!
などと言っている場合ではないのです。
来る日も来る日も、サバずし・カマスずし・タチウオずし・アジずし…
もったいない話ですが、実は、ウンザリしているのです。(苦笑)

さて、このすし。勘のよい方ならおわかりでしょう。
そう、土佐の名産品です。
先日行った高知で、目に付くすしを手当たり次第買って、
その結果が、これです。
いつもなら、このくらいの量はすぐに食べてしまうのですが、
運悪く、今、ウチの家族は半減中でして、食べ手が少ない!

それにしても………
購入からすでに3日以上経ちます。
「大丈夫?」とお思いの方もいらっしゃいましょう。
が、すしをナメたらいかん!!
酢の殺菌作用と防腐効果は並ではない!
はい。すしはもともと「保存食」だったことをお忘れなく!
  (12月5日記)


はいはい。行ってきました。土佐の国。
高知県安芸郡北川村!
中岡慎太郎の生誕地だそうです。
海からそれほど離れていないのですが、
山ふところに抱かれて、ちょっと肌寒かったです。

さて、この村では、アメゴ(アマゴ)の姿ずしをはじめ、
ミョウガ・シイタケ・リュウキュウ(ハスイモの茎)・タケノコなど、
山野菜のすしを作っていただきました。

土佐のすしといえば、サバやアジの姿ずしがドドッと盛られた
あの「すし皿鉢(さわち)」を思い浮かべまして、
正直な話、川魚や山野菜のすしは見劣りするのでは、と
内心でタカをくくっていたのですが、
それが、なんとまぁ、見事に大ハズレ!
カラフルで、見た目にも豪華な皿鉢ができました。

味つけは「ユズ酢」(ユズ果汁を漉して塩を入れたもの)。
これまた、独特の風味を醸し出します。

このあたりでは、こうしたすし皿鉢を大晦日に作り、
酒を呑みながら、年越しをするのだそうです。
「年越しにすし」というのは、案外めずらしいものです。
というわけで、「旬のおすしコーナー・12月下旬」分は、
こちら高知の「もうひとつのすし皿鉢」をアップしましょう。
  (12月1日記)


なんだか、月1回の更新ペースになってますねぇ。
ちょっと反省!

えぇっと、まもなく師走です。 年末です。
年末といえば、そう、ナレズシの季節です。
毎年、少しずつではありますが、取材を重ねています。
さて今年は…、と考えてたところに、某テレビ局の人から電話。
「一緒に徳島へ行きませんか?」だって。

「へ? なんで?」って問いますれば、
正月の特番でアメゴ(アマゴ)の握りずしを放映したいのだそうです。

紆余曲折の末、徳島ではなく高知になりましたが、
ともあれ、四国の山ん中のすしをご案内してきます。
で、今夕から出発しまぁす!
なお、その番組につきましては 「おしらせ」欄をご覧下さい。
  (11月30日記)


夕べもその前も、しっかり呑みました。
おかげで、胃が少々弱っているようです。
いつも旺盛な食欲も、さすがに今日はかげりを見せ、
昼はサッパリとしたものを食べたいと思っていたところに、
赤飯のパックをどっさりいただいてしまいました。
もったいないと思いながらも、やっぱり食べる気にはなれず、
近所のスーパーへ走って、マグロのタタキを買ってきました。
ジャーの残りご飯にミ○カンの「すし酢」(これ、便利っすよ!)をふりかけてすしご飯を作り、
上にマグロと刻みネギを乗せて、ネギトロ丼〜!
弱った胃でも、けっこう食欲が回復しました。
  (11月7日記)


おひさしぶりです。
知らず知らずのうちに、日記の更新せぬまま、時が過ぎてました。
これから、マジメにやりますです。はい。
  (10月28日記)


いやぁ、なんだかしっかり忙しい毎日です。
○波書店への原稿の三校(3回目のナオシ原稿)チェックと、
すしミュージアムの開館準備とがしっかり重なって、
自分でも、何をやってるのか、よくわからない今日この頃です。
忙しいと、「今度、いつメシが食えるか、わからん!」とばかりに、
ヒマさえあれば、何か食べてるので、
私は、一生懸命仕事をすればするほど、太るのであります。

運動不足解消に、エアロビとスキューバを始めましたが、
スキューバは、潜りに行く時間がなくて、
買ったばかりの器材は、新品同様で、来シーズンまで持ち越されそうです。
あぅぅぅ!
  (9月18日記)


いや〜、この夏はよく動きました。
北は北海道から南は鹿児島まで。
こんな夏は初めてです。

ためしにご紹介しましょうか?

<7月>
21日:岐阜県恵那市
23日:名古屋市
26日:名古屋市
28日:愛知県半田市
29日:釧路市
30日:斜里町・羅臼町
31日:網走市
<8月>
1〜3日:札幌市
6日:静岡県清水市
7日:山形県米沢市
8日:山形県新庄市
9日:秋田市
14〜15日:岐阜市
17日:岐阜県海津町
21日:福井県越前町
23日:鹿児島市
24日:熊本県三角町
25日:大分市
26日:宮崎県日南市
28日:愛知県犬山市
29日:岐阜県下呂町
9月早々に、神戸市と京都府網野町という予定が入ってます。

なんか、「演歌歌手みたい」といった人がいますが、半分以上がすしの取材です。
それぞれの所では、いろんな人と出会いがあって、いろいろなことをおしえてもらいました。
そのことをここで書きたいのですが、書き始めると長くなるので、おいおいまた(笑)。

旅先でお世話になった皆さん! ありがと〜ございましたっ!

なお、「こいつ、どっからこんなカネ、出てくんねん?」とご不審の方へ。
まぁ、取材費のようなものを出してくれるところがありますんで、こんなに動き回れたのです。
(来年は、どうだろ・・・)
いくら、「すしの喰い歩き」が趣味だと言っても、お小遣いには限りがありますんで・・・。
食費ですか?たいてい取材にいった家のおじさんやおばさんが「食べてけ」って
言ってくれるので、ほとんどかかっておりません。


ご意見・ご感想をお待ちしています


日記ページのはじめにもどる