コミックマーケット55の夫婦対談


(妻)さて、もう少しで98年も暮れようとしてますが、今年の締めとして、コミケの対談をしましょう。
(夫)今回は割と短く感じましたね。一日目落ちたせいもあって。
(妻)まさか自分のサークルが落ちてしまうとは思いませんでした。落ちたのって久しぶりで、白ラベルを見た瞬間、
  ドッと力が抜けました。
(夫)割と大手でも、手塚ジャンルで落ちた人が多いんでしょ?
(妻)毎回新刊出してる割と大手の知人とこ落ちてて、知り合いのとこに委託してもらってたみたいです。
(夫)もう手塚治虫なんか、はやらないから手塚ジャンルそのものを縮小してるんですかねぇ。
(妻)今回マイナージャンルはサークル数激減してて、あちこちで落ちたというのを聞きましたから、手塚ジャンル
  のみの話ではないと思います。
(夫)こういう時、うちはメジャーなジャンルで良かったと実感しますねぇ。(創作少年)
(妻)(・・・何か言いたい事はあるけどあえて黙っている)
(夫)一日目は、一般参加でまず、企業ブースに向かいましたが、いきなりゲッターロボのコスプレで、驚かされま
  した。
(妻)企業ブースへ向かうには、外の階段を上がって屋上のコスプレがたむろする場所を通り抜けなければならなか
  ったんですが、目の保養でしたね〜。ゲッターロボのコスプレって、MS少女みたいに、女の子が半裸でパーツ
  付けた努力賞モノでしたね。
(夫)あまり女の子でロボット見たことなかったので、印象に残りました。ゲッターだったし。モーターヘッドだったら
  殺す!!!
(妻)旦那の永野護ギライはトコトンだからねぇ。(ワシは好き)二日目はガンダム少女を見ましたね。
(夫)今何でもやりますねぇ、コスプレ。女の子がギャルゲーのヒロインやったり、ゲームの内容知ってるんでしょ
  うか。
(妻)知ってますとも。知人はToHeartの本出して、ToHeartのコスプレしてましたよ。パソコンでゲームもやって、近々
インターネットもやるそうです。
(夫)それは男性陣にとって嬉しい事なんでしょうか。
(妻)あんた男やろが。あんたはどう思うんや。
(夫)いや〜クリック100回で、股開いてくれるなら嬉しいんですが。
(妻)あ〜ストレートですねぇ。そう考えると、女性でエロゲーをやる人どんどん増えてるって事なのかなぁ。
(夫)個人的には、エロゲーもエロ同人誌も、悪いと知ってて隠れてやってる訳で、そういう事に女性が入ってくるのは
  何かエロ本見つかった時のような気まずさがあるんですが。
(妻)それは「ここは男の独壇場じゃい!!おなごは入ってくるな!!」っちゅう事でっしゃろか?
(夫)独壇場(どくだんじょう)は「独擅場(どくせんじょう)」の百姓読みです。読み方も漢字も間違いなのです。気を付け
 ましょう。それはさておき、どちらかと言うと、「誰にも迷惑かけてないんだからほっといてよ、あっちに行ってよ。」
  と言うのが近い感じがしますが。
(妻)あっもう12時過ぎてる!!あけましておめでとうございます。何か女性差別の匂いがするんですが、そーいうあなた
  は、メンコミには女は来て欲しくないという輩と同類のよーな・・・。
(夫)男には、夢と幻想が必要なのに、生身の女の子が来ると、それが壊されてしまいそうで、よろしくないな、と。
(妻)メルヒェンやねぇ。
(夫)ひとつ、女は強姦されても感じなければならない。
  ひとつ、「ほんとはあなたが好きだったの」と言わなければならない。
  ひとつ、「あなたってすごい」と言わなければならない。
  ひとつ、「うち、あんたから離れられへんわぁ」と言わなければならない。
(妻)ちゃんちゃらおかしいわ〜
(夫)だからそういう人はメンコミに来んといて。頼むで。
(妻)女性でえっち漫画描いてる作家さんの事はどう思うの?
(夫)作家さんはちゃんと男の夢を理解してるからヨイ。と言うか、読者が男なんだから、ニーズに答えた物を描かな
  いと食べてけないし、人気も出ないよ。
(妻)つまり、素人の女の子にはそういう分野には入って来て欲しくないという事でしょうか。
(夫)男の夢を壊さなかったらそれで良いんです。プロアマ問わず。
(妻)何か男って繊細っちゅうか、自分勝手やなぁ。


(妻)ところで、コミケの話に戻りまして、凄かったですね、企業ブースの行列。リーフとピアキャロットでしたね。
(夫)知り合いに買い物頼まれて行った訳ですが、案内板にそのアリスソフトが書いてない。コミケスタッフに聞い
  たら、「はい、載ってません。どこかのブースにいるはずです。どこだかわからないです。全部見てまわって下さい
  」と言われました。結局見つかりましたが、往生しましたね。
(妻)旦那が探している間、私は同人誌委託スペースで自分の本を探していました。初めての委託で、前準備が大変
  だった分、どんな風に置かれているのか興味があったからです。何冊売れたかは分かりませんでしたが、山が
  崩れていたので、手にとって見てくれた方がいらっしゃったみたいで嬉しかったです。
(夫)あとは、結局知り合いのサークルまわって、帰ったんでしたねぇ。
(妻)知り合いの手塚サークルに行ったら、「いなかったんで、心配したよ〜」と言われました。「落ちちゃった」と言った
  ら、納得されましたが。旦那の「ほんとだったら、なおちゃんもここにいるはずだったのにねぇ」というセリフには
  複雑な感情が湧き上がりました。新刊も暫く出してなかったし、売り上げも少ないし、だから落とされちゃったと
  いう見方もあるけど、うちのサークルよりもっと真面目なとこが参加しているのなら良いかな、と思ってしまいまし
  た。
(夫)えてしてそういう時は、ドへたくそなサークルが受かってたりするもんだ。
(妻)しかも、一回手塚サークルで本出しといて、次回はもう他ジャンルに鞍替えしてると。
(夫)ま、一日目はこんなとこでしょうか。

(妻)当日ホテルにチェックインして、次の日のブースで新刊出したくて、ミニミニ本を企画してましたね。(ぽしゃりまし
  たが)
(夫)新刊出してないと、コミケでは惨めですからねぇ。
(妻)だからって前日の夜から作らなくても。もっと時間はあったはず。いくらサークルの会長さんが入院しててもね。
(夫)あれは助かりましたねぇ。ちょうど良い口実になって。でも、24日に入院したんだったら、普通入稿出来てるから
  なぁ。まあ、いつ入院したとは言わなかったから、みんな同情してくれたし。よかったよかった。
(妻)ワルやなぁ。
(夫)生活の知恵です。
(妻)でも、スタッフの人が「新刊無いとはどういう事じゃい。」とばかりに偵察に来たという話じゃないですか。
(夫)今まであんなチェックされた事なかったんで、ちょっとびっくりしましたねぇ。
(妻)ダミーかどうか見に来たんでしょうか。
(夫)林檎は何にも言わないけれど、そうだったのかもしれません。
(妻)在庫に驚いて帰って行った、と。
(夫)バックナンバー16種類ありますからねぇ。うちの会誌は。
(妻)なかなかタダでも持ってかえってくれる人いませんからねぇ。
(夫)二日目はいろいろとあったので、この続きはまた、次回にしますか。まだ年越しソバ食ってないし。
(妻)そうしましょう。出汁巻卵をおかずに食べましょう。

1999.1.1 am1:12