○平成12年度総会(平成12年6月18日) 岐阜県博物館にて

 第14次発掘も無事終わり、その反省やら写真班の整理やら・・・としていて、気づくともう5月になっていました。あわてて計画を練り、やっとのことで6月18日に「岐阜野尻湖友の会 総会」を開くことができました。

 この日は午前中に総会を行いました。まず、1999年度の活動報告・会計報告が行われ承認されました。続いて2000年度の活動方針・活動計画・予算が提案され、こちらも問題なく承認されました。
 その後で、第14次発掘のビデオを見ました。ほんのちょっと前の出来事のようでもあり、懐かしい風景でもあり、参加者はじっくりと見入っていました。ビデオが終わると次は写真で振り返る野尻湖発掘です。みんながいろいろ撮った写真を見ながら思い出話で盛り上がりました。(岐阜友の会は写真班だったこともあり、多くの記念すべき場面に出くわす事もでき役得?)そして14次発掘のまとめとして感想を出し合い、午前の部を終了しました。
=ケイソウについて=
 今から約2億年前に出現した、水中にすむ単細胞の植物です。大きさは0.01mm〜0.1mmと非常に小さいです。顕微鏡で見ると、その形は円形であったりラグビーボールのようであったりします。めずらしいものですと、三角形やひょうたんの形をしているものもあります。実際の姿は、どんな形のケイソウも、弁当箱の容器(内殻)とふた(外殻)のセットのような構造になっています。これらの殻はガラス質なので、腐ることはありません。(ですから、今、化石としてその殻を見ることができるのです)
 ケイソウは10万種類以上います。水のあるところならどこでも生育することができます。それぞれがそれぞれにあった環境で生育してますので、化石のケイソウを調べることで、その当時の環境を知ることができます。
 午後は岐阜野尻湖友の会の顧問でもあられる酒向光隆先生に「ケイソウの話」をしていただきました。そのときの資料を基に、ケイソウについて左にまとめてみました。
 これが珪藻土(ケイソウ土)です。この中にケイソウがいっぱい入っているのです。(というか、これそのものがケイソウなのです)
 真っ白で、さわると手にチョークがついたように白くなります。粉にするとさらさらした感じです。持ってみるととっても軽くてびっくりしました。
 早速、資料を見ながら酒向先生にお話をしていただきました。(ケイソウについては上の項参照)聞いているだけではおもしろくないので、「実際にケイソウを見てみよう」ということで、観察の仕方を実演していただきました。
=観察の仕方=
 1,ケイソウ土を削って粉にする(一削りで十分)
 2,水を加えてかき混ぜ、異物を取り除く。
 3,白く濁った水を、スライドガラスにのせプレパラートを作る。
 4,顕微鏡で観察する。
  ・100倍くらいで十分ケイソウの姿を観察できます。
  ・300倍〜600倍なら、かなりしっかりと形がわかります。

 化石ではなく現世のものからプレパラートを作る場合は、3の作業の前に、過酸化水素水で10分間にると良いそうです。(殻の内外の有機物をとかすため
      
 参加者は熱心に観察していました。思ったよりもしっかりしたものを見ることができました。

顕微鏡で見たときの様子(100倍)
顕微鏡で見たケイソウ1(400倍)

顕微鏡で見たケイソウ2(400倍)

顕微鏡で見たケイソウ3(400倍)

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