○下呂石採取巡検(平成11年10月11日) 晴れ
峰一合遺跡から眺める下呂の町 記念写真(峰一合遺跡)

 今回の巡検もからっと秋晴れで、あたたかくいい日になりました。下呂駅前に集合して、早速、下呂石の採取に向かいました。
 これが下呂石です。色は黒っぽく、表面はつるつるした感じです。たたくと堅い音がします。
今回の採取は、この沢から流れてきたものを拾いました。
自分の足元にある石をよく見て歩きます。
 人の頭よりも大きいものもあります。笑顔で持ち上げていますが、かなり重いものです。

 じっくりと下呂石採取を行った参加者たちは、昼食を取るために峰一合遺跡へ移動しました。この遺跡は縄文時代前期のもので、この地で約5000年前の住居跡が見つかりました。また、石器、土器、パン状炭化物などの出土品もあります。

 昼食を取った後、国道41号線を南に30分ほど下って飛騨金山へ。ここで、本日の最終目的「火道角礫岩」の観察を行いました。

 上に見られるような岩石のかたまりをアップにして見るとこうなります。角張った石が取り込まれて固まっていることから、角礫岩という意味も分かることでしょう。
 火道角礫岩をさらに大きくしてみると、こんな風になっている部分があります。
 黄色の矢印の部分は、この火道角礫岩に取り込まれた岩石だとわかりますが、その周りにある赤の点線の部分は、形から見てとても不思議だと思いませんか。こんな岩石は見たことありません。実はこれらの部分は、火道から流れ出て固まりかけたときに加わった力で変形された濃飛流紋岩だそうです。また、これらの岩石の下あたりにある黒っぽいものも、同じ濃飛流紋岩が変形されたものといわれてきましたが、最近の研究では、火道付近にあった地層が取り込まれたものではないかということです。
   
   
 今回は、距離としてはそんなに多く歩くことはありませんでした。しかし、重いものを持って悪路を歩くことは少々大変でした。
 参加者は前回に比べて元気そのもので、最後の火道角礫岩の説明もこのように集中して聞くことができました。

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