OREGON No.55 971213
 今回からは、私が配属されていたYamhill Grade Schoolの事で、まだレポートしていない部分を3回に分けて書いていくことにします。
 まずは、職員や公務分掌について書くことにします。
  Yamhill Grade School(以後YGS)には、540名ほどの児童生徒がいます。それに対して、この学校にはなんと66名の職員がいます。これはKindergarten・Elementary・Jr.Highの教師とアシスタント、カウンセラー、図書館司書、事務職員、用務員など全てを含んだ数です。そのヘッドになるのがSuperintendentと呼ばれる存在です。辞書を引くと「指導監督者」と言うようなことが書いてありますが、教育的な用語としては「教育長」になるのではないかと思います。この方は、この地域にある3つの学校を担当されているようです。日本ですと、それぞれの市町村に教育委員会があり、教育長さんはそこで仕事をされるのが普通だと思うのですが、この地域では、1日ずつ各学校を回る形で仕事をされているようです。
 実際のYGSの責任者は校長先生です。毎日、朝の放送をディスクジョッキーのようにされています。行事やランチメニュー、誕生日の紹介などとても楽しい内容です。昼間はもっぱら校内を歩いて見て回られていました。私もあちこち歩いていましたので、一日のうちで違った場所で何回もお会いすることがあり、かくれんぼの鬼と隠れる人のような感じでした。教頭先生の仕事はいろいろありそうです。なぜなら、ここには「教務主任」が存在していないからです。見方を変えるならば、教頭先生が教務主任に当たるのかもしれません(校長先生の秘書のような存在でもあります)。教頭先生には、3〜4畳ほどの空間に机とパソコンが設置された部屋が与えられています。私が見ただけでも、様々なデータの管理、指導の方向の立案、職員との連絡などに取り組んでおられました。(余談:後で分かった話ですが、この方の年齢はなんと34歳です!)
 公務分掌上で日本との大きな違いが2つありました。それは、用務員さんと印刷係の仕事です。日本では当たり前のように児童生徒による掃除の時間があります。しかし、ここアメリカにはありません。誰が掃除をするかといえば、用務員さんの仕事になります。みんなが学校から帰る頃(2:30位か?)から、廊下、教室の掃除機かけ、机拭きと整頓、ゴミ捨て、教室に水道があるところでは手拭き用ペーパータオルの補充、トイレ掃除・・・と次々にやっていかれます。遅いときには、夜の9時になるといわれました。また、印刷室には専属の係がいます。印刷したいプリントなり本なりを持っていき、どんな風に(表裏印刷とか、右半分とか)何枚、何部、いつまでにほしいと言うことを紙に書いて提出しておくと、そのように仕事をして各先生のロッカーの方に入れておいてもらえます。ステープラーでとめるところまでやってもらえますのでとても楽です。これは、YGSだけなのかどうかわかりませんが、役割分担がなされていることは忙しい教師にとってとても良いことだと感じました。

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