OREGON No.49 971207
 今回のレポートは、Head Startと呼ばれるプログラムについて書きます。
 Head Startとは、連邦(政府)が低所得家庭の就学前児童を対象にして行っているプログラムです。Head Start Programは非営利の地元の組織によって運営されています。Head Start Programに参加している子供たちは、いろいろな教育的な活動をすることができます。また、無料で、医療を受けたり健康的な食事をもらったりする事もできます。さらに、障害を持った子供たちのニーズに応じるように提供されるサービスもあります。私たちは、Knott Centerというところを訪問することができました。そこを例にとって、どんな物なのかを報告したいと思います。

○Knott Centerの先生の話から
・国と州から予算が出ている。
・家庭に問題がある(低所得者で、親がアル中であったりドラッグにおぼれていたりで、親として最低限のことが指導できない家庭)子供で、3歳4歳を対象にしている。
・家庭に問題があって生活面での遅れを生じている場合、その遅れを少しでも減らすための施設である。
・視覚、聴覚、言語、歯などの検査をして、健康的な生活ができるようにしている。
・体に障害がある(筋肉の動きとして)子の場合、その筋肉の発達を目指して指導(訓練)している。
・子供に読んだり話したりできない親さんへの指導も行っている。
・家庭訪問をしたとき子供への目標付けを行い、安定した仕事を目指させるよう指導するとともに、親へは家庭経済の目標を持たせるように指導する。

 活動の様子を見ましたが、普通の保育園と同じように感じました。粘土細工をしたり、恐竜の人形で遊んだり、絵本を見たり・・・とどこにでもある雰囲気です。表情もみんな明るく、問題を抱えているようには思えませんでした。しかし、よく見ると何も話さない子や、英語が話せない子、飾ってある絵が何やら暗い色で精神的な不安定を思わせる形を書いている子・・・がいるのも事実です。さらには、隔離する形で閉ざされた建物の中で活動している子供たちもいます。この子たちは、ちょっと問題があるので、別のクラスを組んで指導していると言うことです。(くわしいことはわかりませんでした)子供の指導には、父兄のボランティアも加わっています。ここでも、みんなで助け合っていく姿がありました。学校、家庭、地域の連携があってこそ、こういうプログラムの成果が出てくるのです。

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