OREGON No.43 971128
 今日は、カウンセラーについて。
 Yamhill Grade Schoolには、正式な担当Mr.BundyさんとアシスタントMr.Leeさんの計2名のカウンセラーがいます。立場的に言えば、日本の生徒指導に当たるようです。(この学校には、生徒指導主事という公務分掌はありません)ですから、扱っている内容も幅が広く大変な仕事です。
 アシスタントのMr.Leeさんは、1年生〜3年生を担当しています。教室まで出かけていき、教室の中でいろんな指導をしています。仕事の内容は、大きなプロジェクトの補佐、ドラッグの防止の指導、よい人間関係作りに失敗したときの仲介や対処の仕方の指導、正しい価値観の指導・・・とまだまだありますが書き切れませんでした。ときには担任の手助けをしたりもするそうです。
 Mr.Bundyさんは、幼稚園からJr.High全体に渡って担当しています。この方は、カウンセラーとして児童生徒と話をしたり生徒指導主事として懇談する事が主な仕事です。自分の部屋を持ってそこでいろいろ話をします。I.E.P.(Individual Education Plan)というのにのっとって、physical needやlearning helpをしたり話し合ったりします。毎週定期的に話をする児童生徒もいれば、2〜3週間に1度だけ話し合う児童生徒もいるそうです。(手帳を見せてもらいましたが、スケジュールがいっぱい詰まっていました。)この先生は、本人に何も問題が無くても家庭に問題がある場合は懇談の対象にしておられます。例を挙げるなら、身内の誰かが事故や自殺で死んでしまったと言う場合、家庭内の誰かがドラッグやアルコール中毒であったりギャンブルにおぼれている場合などがあるそうです。
 どんな相談(内容)が多いか聞いてみました。一番に出てきたのが「授業中授業のじゃまをしたり、逆に何もしなかったりする子」の相談です。この背景にある、友達がいない寂しさや、友達とうまくやっていきたくてもやっていけないもどかしさの相談に乗ることが大切なので、とにかく話をいろいろ聞いてあげるそうです。また、「やろうとしない子」の背景には、感情的な不安があるということで、話を聞き目的を与え周りのこの関心を引けるように指導するそうです。
 不登校や不適応についての指導も聞いてみました。日本と同じで、いろいろ言い訳して学校へ来なくなる子がいるようです。こんな時は、まず担任やカウンセラーが家庭訪問して話を聞きます。それでも解決しない場合、学校から家庭に「学校へ登校させてください」という手紙を書きます。この手紙には法的な効力があり、もしこれでも学校へ来ない場合は裁判所に手紙が送られ、最終的には警察が家庭へ行くことになるそうです。法的に親の責任が問われます。今の日本の方向とは違いますし、指導とういう感じではありません。これには、様々なアメリカの学校教育のスタイルが背景にあると思われます。(詳しくは、後日にレポートします。)

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