OREGON No.39 971124
 コンピュータを使った授業の5回目は、“インターネット”プラス“スライドショー(プレゼンテーション?)”の豪華版です。
 Mrs.Rierson先生のクラス(6年生24人)に、コンピュータを使ったプロジェクトが当たっているということで見に行きました。3人一組になって、コンピュータに向かっています。話を聞くと「社会の学習で中央アメリカを勉強していて、そこにある国々について調べること」が第一目標のようです。その手段として、インターネットを最大限に利用しようということです。調べる国は、メキシコ、コスタリカ、エルサルバドル、パナマ・・・とたくさんありました。
 児童たちの様子を見ていると、他のクラスに負けず劣らず実にスムースに操作しています。一つのグループでコンピュータがハングアップしていましたが、それ以外はすいすいと使っていました。やはり検索にはYahooを使っています。キーワードを2つくらい入れてどんどん調べていきます。画像を見つけると、子供たちはきめ細かに見つめ使えそうかどうかを判断しています。それに満足できなければ、次のページを探しに行きます。画像が決まると、それをハードディスクに保存します。 そして、画像についてのコメントを考えます。最終的には、一枚の画像の下にコメントを入れ何枚かのシートを作り、スライドショーを行えるようにすると言っていました。完成したら、6年生全体の前で発表するそうです。
 驚くべきはこの授業に関わる先生とアシスタントの数です。コンピュータ専門のJan Langsford先生がメインで担任のRierson先生が補佐、それに驚く無かれ7年生と8年生のJr.Highの生徒がアシスタントに来ています。この2人の中学生はインターネットは当たり前のように使いこなし、他のソフトウエアもすいすいとこなします。さらに、BASICやC++を使ってプログラムも作るというすごい腕前です。この4人で8台のコンピュータの指導をしていきます。誰に聞いても的確な答えが返ってくるので6年生の子供たちも安心して聞くことができ、すばらしい人的環境だと思いました。
 ここで私が一つ考えさせられたことは著作権のことです。私がRierson先生に「著作権についても教えるんですか?」と聞いたところ、返事は「Aha・・・」の一言だけでした。児童たちは、どんどん画像を取り込んでいきます。「そしてこれを使うとなると、著作権に引っかかるのでは?」という私の心配をよそに、作業は進んでいきます。画像についての著作権は、何か特別な法律で利用が認められているのでしょうか?先生の軽い返事から想像すると、目をつぶっているようにも感じました。アメリカの進んだコンピュータを用いた教育の一面と同時に、これからの問題もここに示されているように思いました。日本のコンピュータ教育は、施設の面では進みつつありますが、利用の面ではもうひとがんばりが必要です。

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