OREGON No.21 971029
 今日でボランティア活動も3日目。ではその様子を・・・。
 今日の活動場所もTUALATIN SENIOR SENTERです。今日の仕事は、センター内での昼食の配膳です。
 まず、エプロンをつけるところから始めます。そして、手をしっかり洗ったうえで給食にも時々登場するビニール手袋をはめます。こちらに来て改めて感じたのですが、こちらには日本のおにぎりのように直接手で触ることについてすごく強い抵抗を示す人多くがいます。ですから、手袋は必需品と考えてもよいでしょう。これだけの準備をしていよいよ始まり。
 今日は50食を配膳します。メニューは、ターキー、マッシュポテト、キュウリ、サラダ、パン、ケーキ、の6種類です。サラダを盛りつけ冷蔵庫に入れます。ケーキが焼き上がりました。他のボランティアの方が規則正しくカットしていきます。それをひとつずつ皿に入れ、これまた冷蔵庫へ運びます。ここまでが終了したら、テーブルの上の準備の手伝いです。紙を敷きテーブルナプキンをおきます。スプーン、フォーク、ナイフをおきます。洋食になれていない私はどれがどこだかわからず苦労しました。そして、コップとグラスを並べて一通り完成。めでたしめでたし・・・と思いきやまだまだあります。コーヒーと水をそれぞれポットに入れて配ります。それで一段落です。あとは、食事の直前にそれぞれの皿を運ぶだけです。
 ここからが大変なのです。一見同じ物を配膳するように見えましたが、実は3種類あったのです。一番注意しなければいけないのは「DIABETIC」と書かれた札のあるところの食事です。これは糖尿病患者用の特別食です。特に気を配って配膳しました。続いて、青いコインの置いてある机です。理由はわかりませんがこの方々にも別のメニューが準備してありました。後の90%は皆同じでよいのですが、配る順序があってこれまた大変。ここはアメリカ、レディーファーストの国なので、テーブルの中でも女性から。年功序列も考えながら四苦八苦でした。
 今日の活動を通し2つ勉強になりました。1つ目は「福祉に携わる人は、相手の心と体のことを理解していなければならない」ということです。不理解は命に関わる問題にもなりかねませんし、相手の状態を理解しておくことはコミュニケーションにも役立ちます。教育現場の生徒指導と共通することだと思います。2つ目は反省したことですが、私ともう一人の仲間は、他のボランティアの人たち(この方たちも高齢者)よりも早く動けるため、さっさと仕事を済ませてしまいました。しかし、そのことは他のボランティアの人たちの仕事を奪ってしまうことにもなるのです。こんなところの配慮も大切だと言うことも学べました。一緒に活動したボランティアの人から最後に言われた一言「一緒に仕事ができてうれしかったわ。」は、その人たちの心そのもので、すごく印象に残りました。

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